研究所の手紙
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親愛なるエイダへ
June 8, 1998
エイダ、いま君がこれを読んでいるという事は、私はすでに私で亡くなっているということだ。今日の検査の結果で思った通りの反応が出た、陽性だ。もうすぐあんな姿になってしまうのかと思うと、気が狂いそうになる。エイダ、君は今のところ感染していない。
こんなことはないかもしれないが、もし君が最後の一人だったら、映像室に置いてある資料を持ち、動力室に行っても起爆装置を作動させた後、ここから脱出して欲しい。そしてマスコミを使って、ことの全てを公にしてくれ。
正常に機能していれば、ここのロックは全てセキュリティーシステムで解除できる。これには小実験室にある端末から、私の名前でログインし、さらにパスワードを入力すればアクセスできるようにしておいた。パスワードは「ADA」、君の名だ。
映像室のあるB2のロックを解くには私と君の名でアクセスした後、さらにもう一つのパスワードを入力しなければならない。
下に念のため暗号でしるしておいたが、君ならすぐにわかるはずだ。これが最後の頼みだ、もし変わり果てた私の姿を見かけたらエイダ、君の手で楽にしてくれ。
PASSWORD =
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君のJohnより