クリスあての調査報告書/連邦警察局・内務調査報告書

ラクーンシティ警察署『S.T.A.R.S.』隊員 クリス・レッドフィールド殿
貴殿より依頼があった件につき、内偵した結果、以下のことが判明した。
(1)アンブレラ社が極秘に開発中のGウィルスについて
現在のところ、Gウィルスなるものが存在するかどうかは判明せず。引き続き内偵を続ける。
(2)ラクーンシティ警察署長ブライアン・アイアンズについて
署長ブライアン・アイアンズは、過去五年間に渡り、アンブレラ社から、多額の賄賂を受け取っていた疑惑あり。
恐らくアンブレラ社が引き起こしたと思われる洋館事件及び数々の不審な事件のもみ消し工作に一役買っていたと考えられる。
また署長は、大学時代、二度に渡り女子学生に乱暴を働いた疑いがあり、精神鑑定を受けたが、成績優秀のため不問に付されている。
以上のことから、今後は十分に注意をして行動されたし。
合衆国連邦警察局内務調査室課長
ジャック・ハミルトン
考察
クレア編でのみ入手が可能なシナリオ限定ファイル。
組織の闇と公共機関の腐敗
この報告書は、警察署長という公的な立場の人物が、アンブレラ社という企業(あるいはそれに類する機構)と関係を持ち、多数の裏取引・隠蔽に関与していたという疑惑を明示している。
これにより、「公共の秩序」を象徴するR.P.D. という存在でさえも“信頼できない構造の中にある”というメッセージが読み取れる。
また、アイアンズは若い頃から問題を抱えていたことも判明する。
プレイヤー(クリス視点)への提示と動機づけ
このファイルがクリス宛であることにより、プレイヤーは“クリスがこの署長やアンブレラに疑念を抱いていた”という立場になる。
つまり、単なるゾンビサバイバルではなく「誰が味方か?組織は信用できるか?」という疑問をプレイヤーに与える契機となる。
物語的な伏線・リンク性・続編
署長の過去・アンブレラ社・Gウイルスの存在・実験施設の隠ぺいというキーワードがこの一件に詰まっており、他のファイル(例えば「署長の日記」「アンブレラ関連報告書」「下水道関連ファイル」など)とリンクして物語の深層を補強している。
例えば、洋館事件の隠蔽、研究施設の存在、警察署内の異変など、すでにゲーム内で細かく言及されている要素がここで“報告”されているわけだ。
このファイルはクリスが組織(警察/アンブレラ)を“内側から”調べようとする契機となっており、単なる捜査から“反逆/真実追求”へと物語の軸をシフトさせる役割を担っている。


























