署長秘書の日記B

6月8日
いつものように署長の部屋を掃除していたら、署長が凄い形相で部屋の中に飛び込んできた。
ここに来て2ヶ月経つが、あんなに恐ろしい顔を見たのは2回目だ。前回は石像を動かした時、今回はあの時と同じ、いや、それ以上かもしれない。殺意さえ感じた。
6月15日
署長の秘密を知ってしまった。もしこの事が署長にばれたらただじゃすまされないだろう。私の命が・・・私の命が・・・
今日はもう遅い。早く明日になって欲しい。
月 日
考察
クレア編もしくはレオン裏編でのみ入手可能な限定ファイル。
署長の“もう一つの顔”
秘書が記録している通り、署長が普段の職務とは異なる“狂気・恐怖”めいた側面を見せていることが明らか。
「恐ろしい顔」「殺意さえ感じた」という記述から、署長の行動・内面がただの警察署長以上であることを示唆する。
それはアンブレラとの裏取り引きの事実とは別に、人間的に危険だということが分かるファイルだ。
秘書という“弱者”の視点
この日記の語り手は、署の端っこで働く秘書という立場。そこで感じた“恐怖”“ひそかな気づき”が淡々と綴られており、組織の強者(署長)-弱者(秘書)の関係性を映し出している。
「知ってしまったら死ぬ」「日々を1日ずつ」という記述が、身に迫る危機感を読者に与える。
恐らく6月15日以降に、この秘書は署長の手によって殺害されていることが最後のページから受け取れる。
署長という“秩序の象徴”が、内側で恐怖を孕んだ強さ・秘密を抱えているという構図を提示している。怖さが直接モンスターからではなく、人間・制度・組織からも来るという演出。これにより世界観に厚みが出ている。
物語の“転換点”としての位置づけ
この日記は、前述の「署長秘書の日記A」などで起きていた不穏な兆候から、より明確な“秘密の発覚”へと焦点が移るファイル。
つまり、署長の異常性が“何かを隠している”という疑念から、「何を隠していたかを秘書が知った」という段階へ進んでいる。


























