【遊戯王】初心者でも久しぶりでもOK!遊戯王OCGのルール総解説|マスタールール・最新環境対応

遊戯王
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遊戯王OCG(オフィシャルカードゲーム)は、モンスター・魔法・罠カードを使って相手と戦う人気のカードゲーム。この記事では、最新のマスタールール(2020年改訂版)に基づいて、通常の遊戯王OCGデュエルの基本ルールや流れを初心者にもわかりやすく解説する。

子どもの頃に遊んでいてルールがあやふやな方や、最近OCGに興味を持った方はぜひ参考にして欲しい。

初心者のための遊戯王OCG基本ルールガイド(2020年マスタールール対応)

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カードの種類と役割

遊戯王OCGのカードは大きく分けてモンスターカード魔法カード罠カードの3種類。それぞれ役割が異なり、デッキ構築や戦術の要になる。

モンスターカード

デュエルの主役となるカード。モンスターをフィールド(場)に召喚し、相手モンスターとの戦闘や相手プレイヤーへの攻撃によって相手のライフを減らす。

モンスターには★で表すレベル(後述の召喚条件に関係)、属性、種族、攻撃力(ATK)・守備力(DEF)といったステータスがある。基本的に縦向き(攻撃表示)で出すと攻撃ができ、横向き(守備表示)では攻撃できないが守備に使う。

攻撃表示モンスター同士の戦闘では攻撃力同士を比較し、勝ったモンスターが残り負けたモンスターは破壊され、その差分だけ敗者のプレイヤーのライフポイントにダメージが与えられる

守備表示モンスターが攻撃され破壊されてもライフにダメージはないが、攻撃側より守備力が高い場合は攻撃側がその差分ダメージを受ける。モンスターの詳細な効果については各カードのテキスト欄に記載されている。

  • 通常モンスター
    • 効果を持たないシンプルなモンスター。カードの枠は黄色で、テキスト欄には効果の代わりにフレーバー説明が書かれている。純粋な攻撃力・守備力を活かして戦う入門的なモンスター。
  • 効果モンスター
    • 特殊な効果を持つモンスター。カード枠はオレンジ色で、召喚時や特定の条件で発動する効果がテキストに記されている。攻撃以外にも、モンスター破壊やデッキからカードを手札に加える(サーチ)など多彩な効果で戦況を有利にできる。効果モンスターにはさらに「リバース効果」(裏側守備表示から表になった時に発動)など特殊な種類も存在する。
  • エクストラモンスター
    • 特殊な召喚方法で出す強力なモンスターカード(後述 「召喚方法の種類」 で詳しく解説)。ここには融合モンスター(紫色の枠)、シンクロモンスター(白枠)、エクシーズモンスター(黒枠)、リンクモンスター(青枠)といったカードが属する。それぞれ召喚に決まった手順や素材が必要で、強力なステータスや効果を持っている。
  • その他特殊なモンスター
    • エクストラデッキ以外では儀式モンスターペンデュラムモンスターなどが存在する。儀式モンスター(青色の枠)は儀式魔法カードを使って特定の生け贄(リリース)を捧げることで召喚するモンスター。強力だが召喚には手間がかかる。ペンデュラムモンスターはモンスターと魔法の両方の性質を持ち、後述のペンデュラムゾーンに置くことで特殊なペンデュラム効果を発揮したり、複数モンスターの同時展開(ペンデュラム召喚)を可能にする独特のカード。

魔法カード

プレイヤーの戦略をサポートする多用途なカード。手札から使用(発動)して様々な効果を及ぼし、通常は効果処理後に墓地へ送られる

魔法カードはカード上部に「魔法カード」のアイコンが描かれ、さらに効果の種類に応じた6つのアイコン(通常・永続・装備・フィールド・速攻・儀式)に分類される。例えば通常魔法は即効性の効果を持つ1回使い切りの魔法永続魔法は発動後フィールドに残り続け効果を持続する魔法速攻魔法は手札からも相手ターンに使用できる稲妻マークの魔法でトラップのように素早く発動できる。

他にも特定モンスターを特殊召喚する儀式魔法モンスターに装備して強化する装備魔法フィールド全体に影響するフィールド魔法などがある。魔法カードはデュエルに欠かせないサポート役で、攻撃強化やドロー(山札からカードを引く)補助、相手カードの破壊など効果は多岐に渡る。

罠カード

相手の行動に対して伏せて(セットして)使う防御的なカード。カード上部に「罠カード」のアイコンがあり、基本的にセットした次のターン以降に表にして発動する。

罠カードは相手の攻撃や効果発動にチェーン(後述)して使用でき、相手の計画を妨害するのが主な役割。例えば攻撃を無効にしたりモンスター効果を封じるなど、奇襲的に使うことで形勢逆転も可能。

罠も種類があり、一度使うと墓地へ行く通常罠フィールドに残って長期的に効果を及ぼす永続罠、そしてカウンター罠と呼ばれる非常に高速な罠カードがある。カウンター罠は効果発動に対して「それ自体を無効にする」強力な罠で、スペルスピード3という最も速い速度を持ちます(チェーンについての詳細は後述)。カウンター罠同士でしか対応できないため、相手の妨害を受けにくいのが特徴。


これら3種のカードを駆使してデッキを構築し、デュエルで戦う。それでは勝敗のつき方やゲームの準備について見て行く。

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勝利条件(どうやって勝つか)

遊戯王OCGには3つの基本的な勝利条件がある。相手に勝つためには以下のいずれかを満たす必要がある。

  1. ライフポイントを0にする
    • お互い初期ライフポイントは8000。モンスターの攻撃やカード効果(「効果ダメージ」や「バーンダメージ」と呼ぶ)によって相手のライフを減らし、先に0にした方が勝利。多くの場合、モンスターによる攻撃で相手のライフを削り切ることが基本的な勝ち筋になる。なお、お互いのライフが同時に0になった場合は引き分け。
  2. デッキ切れ(デッキアウト)
    • 相手のデッキ(山札)を引かせ切る勝ち方。自分のターンの開始時に行うドロー(カードを1枚引く行為)で、相手がカードを引けない状態になれば自分の勝利となる。40枚以上あるデッキが0枚になるのは通常のデュエルでは稀だが、カードを大量に引かせたりデッキから破壊する効果を駆使して相手をデッキアウトさせる戦術も存在する。意図的にデッキアウトを狙う特殊なデッキ以外ではあまり起こらない勝利条件。
  3. 特殊勝利
    • 特定のカード効果によって「この条件を満たすとデュエルに勝利する」と書かれたものを達成する勝ち方。有名な例は《封印されしエクゾディア》で、デッキに散らばった5枚のパーツカードを全て揃えるとその時点で勝利となる。このような特殊勝利効果を持つカードは他にもあるが、いずれも達成が難しくロマンあふれるものが多い。実戦でお目にかかることは少ないが、決まれば爽快な勝利パターン。

基本的には多くのデュエルがライフを0にする形で決着する。ただし稀に引き分けやサドンデス(大会時間切れ時の特殊処理)になることもあるが、初心者のうちはまず上記3種類の勝利条件を覚えておけば十分だろう。

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デュエルの準備とデッキ構築

デュエルを開始する前に必要な準備とルールを説明する。遊戯王OCGでは公式戦は基本的にマッチ戦(2本先取の3戦形式)で行われるが、カジュアルに1回きりのシングル戦で遊ぶこともできる。ここでは1デュエル(シングル戦)の準備を念頭に説明して行く。

  • デッキの用意
    • まず自分のメインデッキを40枚以上60枚以内で用意する。メインデッキにはモンスター・魔法・罠カードを好きな配分で入れられる(初心者はまず40枚前後で組むのがおすすめです)。
    • 同じカードは最大3枚までしか入れられないというルールがある。また、極端に強力なカードは公式から禁止・制限指定されており、禁止カードはデッキに入れること自体が不可、制限カードは1枚まで、準制限カードは2枚までと決められている。これらは禁止・制限リスト(リミットレギュレーション)として公式サイト等で公開されている。最初はあまり気にしなくても良いが、大会や公認ルールで遊ぶ際はデッキ構築時に確認しよう。
  • エクストラデッキ
    • ゲーム中に特殊な方法で出すモンスター専用のサブデッキ。融合・シンクロ・エクシーズ・リンクモンスターはここに入れる。
    • エクストラデッキは0~15枚まで好きな枚数を用意できる。メインデッキ同様に同名カードは3枚まで、禁止・制限は適用される。初心者のうちは使わない手もあるが、後述する各種エクストラモンスターを入れておくと戦略の幅が広がる。
  • サイドデッキ
    • 主にマッチ戦用の補助デッキ。0~15枚まで用意でき、2戦目以降に対戦相手に合わせてメイン・エクストラデッキのカードと入れ替えるために使う。
    • 例えば、1戦目に相手の戦術を見て「〇〇対策カード」をサイドから入れる、といった具合。シングル戦しかしない場合は無くても問題ありません。
  • ライフポイントとプレイ準備
    • 両プレイヤーはライフポイント(LP)8000点を持ってゲームスタートする。ライフ計算用にメモや電卓を用意する良いだろう。
    • 先攻・後攻はジャンケン等でランダムに決める。お互いデッキをよくシャッフルし、最後に相手とカット(カットシャッフル)し合う。次に自分のメインデッキから初期手札を5枚引く。先攻後攻が決まっても、先に初手5枚を引き終わるまでカード内容を見ていない。準備が整ったら、いよいよデュエル開始。

先攻・後攻の違い(重要):先攻プレイヤーからターンが始まるが、先攻1ターン目のプレイヤーはドローフェイズでカードを引けず、バトルフェイズにも入れない

つまりゲーム開始最初のターンのみ、先攻側は手札5枚のままスタンバイフェイズに進み、メインフェイズで展開しエンドフェイズで終了する。後攻プレイヤーは1ターン目のドローフェイズで6枚目を引いて開始し、このターンからバトルフェイズで攻撃も可能(もっとも先攻は攻撃される前に展開できる利点がある)。先攻ドロー無しルールは昔遊んでいた人には変化点なので注意しよう。

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デュエルの基本的な流れ(ターンとフェイズ)

遊戯王OCGのデュエルは、自分と相手が交互にターンを繰り返して進行する。1回のターンはさらに6つのフェイズ(Phase)に分かれており、順番に処理して行く。各フェイズでできる主な行動は以下の通り。

  1. ドローフェイズ(Draw Phase)
    • 自分のターンの開始時。デッキからカードを1枚引いて手札に加える。先述の通り先攻1ターン目はここでドローできない。ドローフェイズに発動できるカード効果(例:「○○のカードはドローフェイズに発動できる」)がある場合、この後にそれらの処理を行ってから次のフェイズへ進む。基本的にはカードを引くだけの短いフェイズ。
  2. スタンバイフェイズ(Standby Phase)
    • ドロー後の待機フェイズ。多くの場合、プレイヤーが自発的に行うことはないが、一部のカードがこのフェイズに効果を発動したりコストを支払うタイミングとして指定していることがある。例えば「スタンバイフェイズに○○する」効果を持つカードがフィールドにある場合はここで処理する。それ以外の行動がなければすぐ次のメインフェイズへ進む。
  3. メインフェイズ1(Main Phase 1)
    • プレイヤーが最も自由に行動できる主要フェイズ。このフェイズでは以下のような行動が可能。
      • モンスターの召喚・セット:通常召喚(後述)やセットによってモンスターをフィールドに出すことができる(基本1ターンに1体まで)。またモンスター効果や魔法の効果による特殊召喚は回数制限なく行える。
      • 魔法カードの使用:手札から魔法カードを発動したり(使用したり)、フィールドに表側で置いてある永続魔法・フィールド魔法の効果を使ったりできる。魔法カードは基本的に自分のメインフェイズであれば何枚でも発動可能。
      • 罠カードのセット:罠カードや速攻魔法カード(相手ターンにも使える魔法)を裏側でフィールドにセットできる。セットした罠・速攻魔法はセットした直後の自分ターンには発動できず、少なくとも次の相手ターン以降でないと使えない点に注意しよう。
      • カードの配置変更:既に場に出ているモンスターの表示形式(攻撃/守備)を1体につき1ターンに1度だけ変更できる。ただし召喚・セットしたターンには表示形式を変更できない
  4. バトルフェイズ(Battle Phase)
    • 攻撃を行う戦闘フェイズモンスターで相手モンスターを攻撃したり、相手プレイヤーに直接攻撃(ダイレクトアタック)したりできる。戦闘の流れは以下の通り。
      1. 攻撃宣言 – 攻撃する自分のモンスターと攻撃対象(相手のモンスターか相手プレイヤー)を宣言する。モンスターはそれぞれ1ターンに1度だけ攻撃可能(召喚酔いの概念はなく、出したターンでも攻撃できる)。
      2. 相手の応答 – 攻撃宣言に対し、相手はここで罠カードを発動するなど何らかの防御・妨害行動が可能。お互いにカードを使い終えたらダメージ計算に移る(カードの応酬は「チェーン」と呼ばれるシステムで処理され、詳しくは後述)。
      3. ダメージ計算 – 攻撃側と防御側のモンスターの攻撃力・守備力を比較し、結果に応じてモンスター破壊とライフ減少を処理する。例えば攻撃表示モンスター同士なら攻撃力の差分だけ敗者側がライフダメージを受け、守備表示モンスターが攻撃された場合は攻撃力が守備力を上回っていれば相手モンスターを破壊(ライフへのダメージなし)、攻撃力が下回ると攻撃側がその差だけライフを失う。
    • 攻撃処理が終わったら、他に攻撃できる自分のモンスターがいれば再び1に戻って順次攻撃を行う。全ての攻撃を終えるか攻撃を行わない場合、バトルフェイズ終了宣言をして次のメインフェイズ2へ進む。
    • ※バトルフェイズに関する注意先攻1ターン目のプレイヤーはバトルフェイズ自体を行えない(前述)。また自分がバトルを行わなかったターンはメインフェイズ2に入らずそのままエンドフェイズに移行する。つまり先攻1ターン目はメインフェイズ1の後すぐエンドフェイズになる。
  5. メインフェイズ2(Main Phase 2)
    • バトルフェイズ後の追加メインフェイズ。基本的にメインフェイズ1と同様の行動が可能で、バトルの結果を踏まえてカードの追加セットや展開のフォローを行える。例えばバトルで手薄になった守りを固めるため罠カードをセットしたり、メイン1で引けなかった切り札の召喚をこのタイミングで行うこともできる。
    • ただしメインフェイズ2はそのターンにバトルフェイズを行った場合のみ発生する(バトルせずにメイン2には入れません)。先攻1ターン目はメイン2がスキップされる点に注意しよう。
  6. エンドフェイズ(End Phase)
    • ターン終了前の最終処理を行うフェイズ。このフェイズではまず手札が6枚を超えている場合、超過分を墓地へ捨てて手札5枚以下に調整する(手札上限枚数は5枚まで)。次に「エンドフェイズに発動する」効果を持つカードがあればこのタイミングで処理します。お互いにもう行動がなければターンを終了し、相手のターンへと移ります。

以上が1ターンの流れ。最初は覚えることが多く感じるかもしれないが、実際にゲームをしながら順番にこなしていけば自然と身について行く。

公式のデュエルフィールド(プレイマット)にはフェイズ順が記載されているものもあるので、活用すると良いだろう。焦らずひとつひとつのフェイズでできることを確認しながら進めてみて欲しい。

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様々な召喚方法

カードを場に出す「召喚」にはいくつかの種類がある。初心者がまず押さえるべきは通常召喚(ノーマル召喚)と特殊召喚の2つの概念がある。

その上で、各種モンスター固有の召喚方法(融合・シンクロ・エクシーズ・ペンデュラム・リンク・儀式)も順に紹介する。

通常召喚

1ターンに1度だけ行使できる基本の召喚。手札からレベル4以下のモンスター1体を攻撃表示で召喚するか、裏側守備表示でセットすることができる。

アドバンス召喚(リリース召喚)も通常召喚の一種で、レベル5~6の上級モンスターは他の自分フィールド上のモンスター1体をリリース(生け贄に捧げて墓地へ送る)することで召喚できる

レベル7以上の最上級モンスターは2体のリリースが必要。

リリース素材は基本的に場のモンスターを使うが、カード効果で手札や墓地のモンスターをリリースに充てる場合もある。

なお現在「生け贄」という言葉は公式用語では「リリース」と呼ばれているので覚えておこう(意味は同じ)。通常召喚できるのは自分のメインフェイズ中に1回だけなので、どのモンスターを召喚するか計画的に選ぼう。

特殊召喚

カードの効果によって制限なくモンスターを場に出す召喚。通常召喚・セット以外のあらゆる召喚は「特殊召喚」に分類され、1ターンに何度でも行える。

例えばモンスター自身の効果で手札から飛び出すもの、魔法カードの効果でデッキや墓地から呼び出すものなど様々。デュエルが進むと1ターンに何度も特殊召喚が行われることも珍しくない。

特殊召喚には下記のようにいくつかの種類がある。

融合召喚

エクストラデッキの融合モンスターを呼び出す召喚方法。通常は魔法カード《融合》やそれに類する効果を使い、特定の素材モンスター(カードに「〇〇+△△」などと指定)をフィールドや手札から墓地へ送り、エクストラデッキから該当の融合モンスター1体を特殊召喚する。

カードによってはデッキや墓地から素材を用意できるものもある。融合召喚には融合用の魔法カードが必要になるため、比較的手順が多い召喚だが、その分強力なモンスターが多く切り札級の活躍をする。

近年では魔法カードを使わずモンスター効果で融合召喚を行うカードも増えて来ている。

シンクロ召喚

エクストラデッキのシンクロモンスターを呼び出す召喚方法。

チューナー』と呼ばれるモンスター1体以上+チューナー以外のモンスターで、フィールド上の合計レベルが目的のシンクロモンスターのレベルと一致するように素材にする。例えば、レベル2チューナー+レベル4モンスターでレベル6のシンクロモンスター、という具合。

素材とするモンスターはフィールドから墓地へ送られ(リリースに似ています)、エクストラからシンクロモンスターを1体特殊召喚する。

シンクロモンスターのカード枠は白で統一されており、スピーディーに強力モンスターを展開できるのが特徴。シンクロ素材は緩やかな指定で組み合わせ自由な場合が多く、状況に応じて様々なモンスターを出せる柔軟さがある。

エクシーズ召喚

エクストラデッキのエクシーズモンスターを呼び出す召喚方法。

同じレベルのモンスターを2体以上フィールドに並べて重ねる(オーバーレイする)ことで行う。例えばレベル4モンスター2体でランク4のエクシーズモンスターをエクストラデッキからエクシーズ召喚する。

エクシーズモンスターはランクという概念を持ち(星ではなく黒い階級のような星マーク)、エクシーズ素材となったモンスターカードはそのモンスターの下に重ねて置かれる。

多くのエクシーズモンスターは自身の素材カードを1つ取り除くことで発動できる効果を持ち、素材を使い切ると効果が使えなくなる仕組み。

エクシーズ召喚は比較的条件が緩く展開しやすいものが多く、強力な効果を持つモンスターも豊富。

ペンデュラム召喚

ペンデュラムモンスター特有の召喚方法。

ペンデュラムモンスターはモンスターであると同時に魔法カードでもあり、左右のペンデュラムゾーン(後述)にセットして使う。

ペンデュラムモンスターはカード下半分に「ペンデュラム効果」、左右にペンデュラムスケール(青と赤の数字)が描かれている。

2枚のペンデュラムモンスターを左右ゾーンに置くと、そのスケールの間のレベルを持つモンスターを手札およびエクストラデッキから一斉に好きなだけ特殊召喚できる。

例えば、スケール1と8を置けばレベル2~7の手札のモンスターを同時に何体でも出せる。これがペンデュラム召喚で、一度に複数のモンスター展開を可能にする強力な召喚法。

ただしペンデュラムのルールは複雑で、ペンデュラムモンスターが破壊されると表側表示でエクストラデッキに置かれる、次のペンデュラム召喚ではそこからも出せる…など初心者には難解な点が多い。

最初は「そんな召喚法もあるんだ」程度に捉え、無理に詳細を覚えようとしなくても大丈夫だろう。

リンク召喚

エクストラデッキのリンクモンスターを呼び出す召喚方法。

リンクモンスターはレベルや守備力を持たず、カードにリンクマーカー(赤い矢印)とリンク数(攻撃力右下の青い数値)を持っている。

リンク召喚では、リンク数と同じ数のモンスターを素材としてリンクモンスターをエクストラから特殊召喚する。

例えば、リンク2モンスターならモンスター2体を、リンク3なら3体をフィールドから墓地へ送り、そのリンクモンスター1体を出す。ただしリンクモンスター自身もリンク数分の素材に代用できるので、例えばリンク2のモンスター1体+他1体でリンク3を出すことも可能。

リンクモンスターはカード枠が青色で、矢印の指す方向にあるモンスターゾーンを互いに使えるようにする、といった独自の戦略性を持つ (詳細は後述のフィールドゾーン説明で)。

リンク召喚はテンポよく連続でモンスターを展開するのに長けており、リンクモンスターを経由して一気に強力な布陣を敷くことが可能。

儀式召喚

メインデッキの儀式モンスターを特殊召喚する方法。

手札またはデッキから対応する儀式魔法カードを発動し、その効果によって必要なリリース素材を用意して儀式モンスターを召喚する。

一般に「儀式モンスターのレベル合計以上になるよう、フィールドや手札のモンスターをリリースする」ことで儀式召喚が行われる。

例えばレベル7の儀式モンスターなら合計レベル7以上となるようモンスターを生け贄に捧げる。儀式召喚は専用の魔法カードと素材確保が必要で手間がかかるが、その分強力なモンスターが多い。


以上が主な召喚方法である。

通常召喚と特殊召喚の区別をまず覚え、それから融合・シンクロ・エクシーズ・リンク・ペンデュラム・儀式といった各召喚方法の特徴を押さえて行こう。

一度に全部を完璧に覚える必要はない。自分の使うデッキに応じて徐々に慣れていけばOKだ。

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デュエルフィールドと特殊なゾーン

カードを置くフィールドには様々なゾーン(領域)が決められている。正確な配置を理解することもルール上重要である。

ここでは特に2020年の新マスタールールで追加・変更されたゾーンを含め、フィールド上のゾーンを整理しよう。

  • メインモンスターゾーン
    • モンスターカードを召喚・セットする場所。各プレイヤーに5箇所ずつある。通常、モンスターはここに出し、場に最大5体までのモンスターを維持できる。
  • 魔法&罠ゾーン
    • 魔法カードを発動したり罠カードをセットする場所。各プレイヤーに5箇所ずつ存在する。
    • このうち左右端の2つの魔法&罠ゾーンは「ペンデュラムゾーン」としても扱われる。つまり、ペンデュラムモンスターを魔法カード扱いで使う場合は左右端に置き(表側表示で発動)、そこに置かれたカードはペンデュラム効果を発揮したり、ペンデュラム召喚のスケールとして機能する。ペンデュラムゾーンにカードがない場合は普通の魔法・罠ゾーンとして使用できる。
  • フィールドゾーン
    • フィールド魔法カード専用のゾーン。各プレイヤー1箇所ずつ存在する。
    • フィールド魔法はここに表側で置いて発動し、お互い一人1枚まで場に維持できる(旧ルールでは1つのフィールドに1枚だけだったが、現在は自分と相手で別々のフィールド魔法を出せる)。フィールド魔法は継続的にフィールド全体へ効果を及ぼす強力なカードが多い。
  • 墓地
    • 使用済みカードを置く場所。モンスターが戦闘で破壊されたり、魔法・罠カードを使い終わったり、カード効果のコストで捨てられたりしたカードはここに表向きで置かれる。
    • 墓地に送られたカードは「もう使えない」わけではなく、墓地から復活させる(蘇生)カードや墓地で効果を発動するカードも数多く存在する。
    • 墓地は第2の手札とも言われ、ゲームが進むと墓地資源の活用も重要になって来る。
  • 除外ゾーン
    • カードの効果で「除外(ゲームから取り除く)」されたカードを置く場所。除外されたカードは通常ゲームから戻って来ないが、特定のカード効果で除外ゾーンから戻すこともある。
    • フィールド上には示されない概念上のゾーンだが、一応覚えておこう。
  • デッキゾーン
    • 自分のメインデッキを裏側で置く場所。ここからカードをドローしたり効果でめくったりする。
    • 対戦中、自分はデッキを自由に見たり順番を入れ替えたりできない(効果でシャッフルされるまで順序は保持される)。
  • エクストラデッキゾーン
    • 自分のエクストラデッキを置く場所。裏側で置き、必要に応じてここから融合・シンクロ・エクシーズ・リンクなどのモンスターを特殊召喚する。
  • エクストラモンスターゾーン
    • フィールド中央上部に2箇所存在する新しいモンスターゾーン。リンク召喚の導入とともに追加されたゾーンで、お互いのプレイヤーが通常1箇所ずつ使用する。
    • 基本ルールでは先にエクストラデッキのモンスターを出した方が好きな方を占有し、相手は残りのもう一方を使う形になる。
    • エクストラデッキから特殊召喚されるモンスター専用のゾーンという扱いで、リンクモンスターやエクシーズ・シンクロ・融合モンスターを出す際に使う。

マスタールール2020におけるゾーンの使い方変更

2020年のルール改訂で、エクストラモンスターゾーンの使い方が緩和された。

融合・シンクロ・エクシーズモンスターはエクストラデッキから特殊召喚する場合、エクストラモンスターゾーンだけでなく自分のメインモンスターゾーンにも置けるようになったのである。

つまりリンクモンスターの助けがなくても、エクストラの融合・シンクロ・エクシーズならメインゾーン5カ所のどこにでも出せる(リンク召喚と同じ感覚で使えるように戻った)。

一方、リンクモンスターおよびエクストラデッキから出すペンデュラムモンスターに関しては従来通り、エクストラモンスターゾーンかリンクマーカー先のメインモンスターゾーンにしか出せない

要するに現在はリンクモンスターだけがエクストラモンスターゾーンの制約を強く受け、それ以外のエクストラのモンスターは自由にメインゾーンにも展開できるようになっている。

リンクマーカーと相互リンク

リンクモンスターのカード四辺にある赤い矢印(マーカー)は他のカードやゾーンを指している。

リンクモンスターが存在する限り、その矢印が指す先の自分・相手のメインモンスターゾーンは追加でエクストラデッキのモンスターを置ける開放状態になる

例えば自分のリンクモンスターのマーカーが自分の空いているメインモンスターゾーンを指していれば、そこにもエクストラデッキから新たな融合・シンクロ・エクシーズモンスターを出すことができる。

リンクモンスター同士がお互いのマーカーを指し合うと相互リンクとなり、強力な効果を発揮したり、盤面制圧につながる場合もある(高度な戦術だが知識として覚えておこう)。


以上がフィールドの主なゾーン解説。

最初は「モンスター5枠・魔法罠5枠・エクストラモンスターゾーン1枠(自分用)」と覚え、ペンデュラムを使う時だけ左右端を意識すればOK。

プレイマット上にはゾーンの場所が描かれているものもあるので、活用して正しい配置でカードを置くようにしよう。

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初心者が注意すべきルール・用語

最後に、遊戯王OCGのルールや用語で初心者が特に注意したいポイントをまとめている。知らないと損をしたり戸惑ったりしやすい事項なのでチェックしてみよう。

先攻1ターン目の制約

繰り返しになるが、先攻のプレイヤーはゲーム開始ターンにドローできず攻撃もできない

後攻の人は初ターンから6枚手札でスタートし攻撃も可能です。先攻有利と言われる遊戯王ですが、その分ハンデがあることを覚えておこう。

通常召喚は1度まで

1ターンに自分が行える通常召喚(アドバンス召喚含む)は原則1回だけ。

強いモンスターを一気に何体も出すには、通常召喚だけでなく魔法・罠やモンスター効果による特殊召喚を駆使する必要がある。

逆に言えば、相手の通常召喚が既に済んでいれば次に出てくるモンスターは何らかの効果による特殊召喚だと予測できる。

セットしたカードのタイミング

罠カードや速攻魔法はセット(裏側で場に置く)したターンには発動できない

次のターン以降にならないと使えないので、相手ターンに備えて早めにセットしておこう。

また相手がセットしたばかりの伏せカードはすぐには飛んでこない、と考えて差し支えない(ただしセット済みのカードが何ターンも置かれているときは要注意です)。

同名カードは3枚まで

デッキ構築でも触れたが、同じ名前のカードはデッキに3枚までしか入れられない。これはルール上の上限であり、さらに1枚制限等の指定があるカードもある。

実際のデッキ構築では3枚フル投入するカードもあれば、あえて減らす場合もある。まずはお気に入りカードでも4枚以上入れられないことは覚えておこう。

マッチ戦とサイドデッキ

公式ルールの対戦は3戦2勝(マッチ戦)が基本。2本先取した方が勝者となる。同じ相手と最大3回デュエルするため、2戦目以降はサイドデッキからカードを入れ替えてデッキを調整できる。

例えば、1戦目に劣勢だった場合、サイドの対策カードと何枚か差し替えて巻き返す、といった戦略が可能。

カジュアルプレイではシングル1戦のみも多いが、大会や公式戦に出る際はマッチ戦前提でデッキ構築・サイド構築を考える。

カード効果の対象(ターゲット)

カード効果の文章中に「~を対象として」「選択して」とあれば対象を取る効果で、それらが無いものは対象を取らない効果。

対象耐性(「このカードは相手の効果の対象にならない」など)を持つモンスターには、対象を取る効果は当たらない

逆に対象を取らない効果(例:「フィールドのカードを全て破壊する」など)は耐性を貫通する場合がある。この区別はカードテキストを読めば分かるので、効果を理解する際に注意しよう。

チェーンと効果の応酬

遊戯王ではお互いがカードを発動し合うと「チェーン」という形で処理される。

簡単に言うと、後から発動されたカード効果ほど先に解決する(最後にチェーンした効果から順番に処理する)というルール。

例えば自分の魔法発動に対し相手がカウンター罠をチェーンしたら、相手の罠の効果が先に処理され自分の魔法は無効になる。

スペルスピードという概念もあり、カードの種類ごとにチェーンに乗れる速さが決まっている。スペルスピード1(通常魔法・モンスター効果など)は相手の行動にチェーンできず自分ターンでしか使えない。

スペルスピード2(罠・速攻魔法・一部モンスターの速攻効果)は相手ターンでも発動でき、相手の効果にチェーンできる。

スペルスピード3はカウンター罠で、チェーンで最速だが基本的に他のカードではチェーンできず、同じスペルスピード3の罠でしか応酬できない。

チェーンやスペルスピードは初心者には難しく感じるが、遊んでいるうちに徐々に慣れていくので「後出しのカードが先に処理される」という点だけまず覚えておくと良いだろう。


以上のポイント以外にも、ルールテキスト特有の言い回し(いわゆる「コナミ語」)や、細かな裁定など覚えることは山ほどある。

しかし最初はあまり細部にとらわれず、「相手の行動に対してカードを使うチャンスがある」「通常召喚は1回まで」といった基本感覚を掴むのが大事。

公式サイトのQ&Aデータベースやルールブック も参照しつつ、疑問が出たら調べてみよう。

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まずはここから!覚える優先順位とコツ

遊戯王OCGは非常に奥深く、一度に全てのルールやカード効果を理解するのは困難。

初心者の方は「基本から徐々にステップアップ」を意識しよう。

以下に、覚える優先順位の一例を挙げてみた。

  1. 基本的な枠組み
    • まずはカードの種類(モンスター・魔法・罠)とターン進行(フェイズ順)、それからライフポイントの勝敗など、ゲームの土台となる部分を押さえよう。これらはデュエルの流れを理解するのに必須。
    • 加えて通常召喚や攻撃のルールなど、モンスターを出して戦う基本動作を体で覚える。
  2. 代表的な効果と用語
    • 次に、よく使われるカード効果や用語に慣れること。たとえば『破壊』と『墓地へ送る』の違い『対象を取る/取らない効果』、装備や墓地から蘇生など典型的な動きを知っておくと理解が早い。
    • また、「ドロー」「サーチ(デッキからカードを手札に加える)」「除外」など頻出ワードも覚えて行こう。これらはデュエル中のコミュニケーションでも飛び交うので、使いながら覚えると良い。
  3. 特殊召喚のバリエーション
    • 通常の召喚に慣れたら、融合・シンクロ・エクシーズ・リンク・ペンデュラム・儀式といった各種召喚方法を少しずつ学ぶ。一度に全部は難しいので、自分が使いたいデッキのギミックから理解すると良いだろう。
    • 例えばシンクロデッキを使うならチューナーとレベル計算の仕方を重点的に、リンク主体ならリンクマーカーの使い方を重点的に、という具合。
    • ペンデュラム召喚は特に難解なので、最初は無理に使わず後回しでも構わない。「ペンデュラムモンスターはそういうものがある」程度でもデュエルは楽しめるし、徐々に覚えていけばOK。
  4. チェーンや高度なルール
    • プレイに慣れてきたら、チェーンの細かな処理や優先権(相手に行動を譲るタイミング)、効果のタイミング(「~した時」「~できる」等の違い)といった高度なルールにも目を向ける。
    • これらは中・上級者でも間違えやすい部分なので、経験を積みながら少しずつ習得すれば大丈夫で。公式のルール解説動画や上級者のプレイを参考にすると理解が深まる。
  5. 環境やデッキ構築の研究
    • 最後に、もっと強くなりたいと思ったら最新のカードプールや大会環境について学び、自分のデッキを改良したり新しいデッキに挑戦してみよう。
    • 禁止・制限カードの更新情報 や新ルール改訂の情報 にもアンテナを張っておくと良いだろう。
    • 遊戯王OCGは定期的にカード追加やルール調整が行われるため、常に進化するゲームだという点も魅力的。
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最後に

最後に、何より大切なのは楽しみながら覚えること。

最初はうまく勝てなくても、基本を押さえれば少しずつ戦略の幅が広がって行く。

公式サイトの遊び方ページやルールブックPDF、ゲームソフト・アプリも活用しつつ 、友人やオンライン対戦で実践を重ねてみて欲しい。

カード効果に慣れてきたら、自分だけのデッキ構築にもチャレンジしてみよう

遊戯王OCGの世界は非常に奥深く、カードを引くたびに新たな発見と駆け引きの面白さがある。基本ルールをマスターし、ぜひデュエルを存分に楽しもう!!

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