作戦報告書(1)

ー作戦報告書ー
9月26日
当ラクーン警察署は、ゾンビの突然の襲撃により死亡者、負傷者を多数輩出。その際、通信機器が破損。外部との連絡が不可能になる。
被害の拡大を防ぎ、署内に残っているであろう生存者を救助する作戦を決行。ここに作戦討議内容を記録する。
- 武器、弾薬の確保
ゾンビ襲撃の前日、近日の度重なる怪事件から署長はテロ活動を懸念。武器庫を占拠された時の事を考慮し、一時的に武装を各所に散らす事にした。
不幸な事にこれが災いし、弾薬の所在な把握できなくなってしまった。署内に散らばった弾薬を集める事が先決である。
- 武器庫のロック解除
上記のように、弾薬の確保は困難を極めるだろう。しかしながら地下の武器倉庫にはまだその多くが保管されているはずである。
武器庫を開放するためのカードキーの管理者が行方不明であり、カードの所在が分からない。
また、戦闘の際に一部のブレーカーが落ちてしまったため、特定区画の電子ロックが機能していない。動力室にて電力の回復を図らなければならない。
記録者 デビッド・フォード
ー作戦報告書ー
9月27日
午後1:00 署内西側のバリケードが突破され、戦闘が起こった。
負傷者を一時的に1F押収物倉庫へかくまうが、今回の戦闘で12名もの被害者を出してしまった。
記録者 デビッド・フォード
〜追加報告〜
突然現れた怪物に、更に3人もの命が奪われた。
全身の皮を剥いだかのような異様な容貌、鋭利な爪、…しかし最も恐ろしいのは、舌を使った一撃だ。奴は伸縮する舌を自在に操り、槍のように尖らせ一瞬で3人の心臓を刺し貫いたのだ。
他にもどこに潜んでいるのか分からない。我々は奴等を"リッカー"と名付け緊急に対策を講ずる事とする。
考察
このファイルは署内1階西オフィス(本署1階)に設置されており、プレイヤーが比較的初期に入手できる書類。報告書1と2が存在する。
弾薬が不自然に各所で回収できる理由がこのファイルに記載されている。
警察官の焦燥
「弾薬を署内に分散させた」という決断は、計画的というより“とりあえず散らして生き残る時間を稼ぐ”という即興的な対処に感じられる。
つまり、報告者自身も冷静ではなく、死の恐怖の中で最低限の措置を取っただけだと考えられる。
組織力の崩壊
本来ならカードキーや電子ロックといった高度なセキュリティシステムが署を守るはずだったが、それが逆に「物資にアクセスできない」という致命的欠陥になっている。
皮肉にも「秩序を守るためのシステム」が、非常時に足枷となり崩壊を加速させている。
しかし、セキュリティや武装といった“制度”は、想定外の事態には無力であり、 「電子ロック」や「カードキー」という文明の象徴が、逆に人間を追い詰める。
弾薬配置の理由付け
ゲーム的に「なぜ警察署内に都合よく弾薬が落ちているのか?」という疑問を、物語的に正当化している。
「警官たちが生き残るために分散した」=だから主人公も拾える、という世界観の整合性を作っている。
プレイヤーは“その後”に入ってくる存在であり、「あなたが見つける弾薬は、彼らの遺した最後の抵抗の痕跡だ」と感じられる。
R.P.D.という組織の崩壊描写
ラクーンシティを守る最後の砦だったはずの警察署が、内部からじわじわと機能を失っていく様子を描くことで、プレイヤーに「もう安全な場所はどこにもない」という絶望感を与えている。
ビビリなプレイヤーはあまりファイルを読まない方が良いかも、、、?笑
サバイバル感の強化
「武器庫が機能不全」「カードキー紛失」、すなわちまとまった武器調達ができない。
だからこそ“場当たり的に弾薬を探す”というサバイバル感がリアルに演出されている。


























