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【バイオ】ゾンビ犬(ケルベロス)とは?窓を突き破る恐怖|徹底解説

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ケルベロス誕生の経緯 (T-ウィルス実験動物としての背景)

ゾンビ犬「ケルベロス」は、アンブレラ社がB.O.W.(Bio Organic Weapon、生物兵器)の研究の一環で生み出したクリーチャーである。ベースとなったのは軍用犬として優秀なドーベルマンで、1970~80年代にかけて実施されたT-ウィルス投与実験で誕生した。

コードナンバーは「MA-39」であり、開発コードが示す通り意図的に作り出された存在である。

公式設定資料によると、ケルベロスは改良型T-ウィルス(β株)によって犬のDNAを書き換えることで誕生したB.O.W.で、筋力や闘争本能が飛躍的に強化され、恐怖心を失っているため銃声や痛みに対して非常に高い耐性を持ち、獲物を仕留めるまで獰猛に襲いかかるとされている。

犬本来の社会性を活かして集団での戦術的運用も可能であり、動物をベースにした実験体の中では最も成功した部類に入るとも記述されている。事実、開発に成功した個体はクローン増殖によって量産され、様々な犬種でのバリエーション展開も計画されていたようだ。

アンブレラ社は完成したケルベロスをアークレイ山地の研究所で複数飼育し、洋館施設の中庭にて集団運用テストまで行っていた。しかし1998年5月に発生した洋館事件に伴い、飼育されていたケルベロスたちは研究施設から脱走し、周辺の森で野生化する。

飢えた彼らは管理者不在のまま凶暴化し、近隣の登山客やハイカーを襲撃する殺人事件を引き起こした。この「地獄の番犬」という異名を持つクリーチャーの名前は、ギリシャ神話で冥界の番犬とされる三つ頭の犬「Cerberus(ケルベロス)」に由来する。

まさに神話になぞらえたかのように、洋館事件の序盤からケルベロスはプレイヤーにとって恐怖の門番のような存在感を示すことになる。

コウ
コウ

犬って動物はやはり我々の生活において一番身近にいる存在だから、フィクションとは言え、人間の手によってゾンビ化させられてる現状は胸が痛くなる…。

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初登場時の演出と衝撃

初代『バイオハザード』(1996年)において、ケルベロスは非常に強烈な印象を残す形でプレイヤーの前に姿を現した。

物語冒頭、S.T.A.R.S.アルファチームの面々(クリス、ジルら)は消息不明となったブラヴォーチーム捜索のためアークレイ山中を捜索するが、そこで異形の犬の群れに襲撃される。隊員の一人ジョセフが犠牲となり、生き残った隊員たちは命からがら近くの洋館へと退避した。

このOPムービーから早くも登場するゾンビ犬は、シリーズの開幕を飾る恐怖の前触れとして強烈なインパクトを与えた。

プレイヤーが実際にケルベロスと対峙する最初のシーンとして有名なのが、洋館探索中の「窓ガラス飛び破り」演出である。

静まり返った細長いL字型の廊下を歩いていると、不意に窓ガラスが「ガシャーン!」と砕け散り、外からゾンビ犬が飛び込んで来る。それまで物音一つしない静寂に慣れていたプレイヤーの鼓膜を突然叩きつける破砕音と、俊敏に襲いかかるケルベロスの姿。この瞬間、あまりの驚きにコントローラを取り落としたプレイヤーも少なくないだろう。

ゲーム情報誌のライターも「心臓が止まる思いをさせられてトラウマになった」と述懐しており、発売から年月が経った今でも窓を突き破ってくる犬の恐怖は忘れられないと語られるほど。

この演出はただの驚きだけでなく、「何の変哲もない廊下ですら安全ではない」という教訓をプレイヤーに植え付けた。一度この経験をしてしまうと、それ以降ゲーム中の全ての窓や扉が潜在的脅威に思えてしまい、常に緊張感を強いられることになる。

初代『バイオハザード』におけるケルベロス初登場シーンは、単なるジャンプスケアに留まらず、ゲーム全体の恐怖体験を底上げする伝説的な仕掛けとしてファンの記憶に深く刻まれている。

コウ
コウ

やはり、『1』におけるケルベロスの登場は屈指の名シーンだと思う🤔父親も初見の時は、声をあげて驚いていました(笑)

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各作品での登場シーン・行動パターン・変異例

シリーズを通じてケルベロス(および広義のゾンビ犬)はナンバリング作品や派生作品の多くに登場し、場面ごとに様々な演出や亜種が見られる。

以下、主なタイトルにおける登場状況や特徴的なエピソードを振り返って行く。

バイオハザード0(2002年)

時系列的には初代より前日譚となる『バイオハザード0』でもゾンビ犬が登場。

物語序盤の舞台である黄道特急には、実験体であるケルベロスが数体輸送されていた。列車内でのT-ウィルス漏洩によりケルベロス達は車両内で脱走し、主人公レベッカやビリーに襲いかかって来る。

動きの速い犬型クリーチャーが狭い車内通路を跳び回るこの戦闘は、回避が難しくシリーズ経験者にも緊張を強いる場面だった。列車屋根上での戦闘なども含め、『0』では序盤から俊敏なゾンビ犬との戦いがプレイヤーを待ち受けている。

バイオハザード (1996年/2002年リメイク)

初代『バイオハザード』本編では、洋館敷地内やその周辺で複数のケルベロスと遭遇する。代表的なのは前述の窓飛び破りシーンだが、それ以外にも洋館内の中庭や墓地、警備小屋周辺などで犬型クリーチャーとの戦闘が発生する。

ケルベロスは常に二匹以上で行動することが多く、俊敏に走り回りながら噛み付きや飛びかかり攻撃を繰り出して来る。

初代では一部の徘徊する個体は、ゆっくり歩いて接近すればすぐには襲って来ないという習性もあり、この間に安全に通り抜けたり不意打ちしたりすることも可能だった。ただしプレイヤーが走ったり発砲したりすると即座に猛然と襲いかかってくるため、状況判断が求められる。

2002年のリメイク版『バイオハザード』でもケルベロスは登場するが、演出や挙動にいくつか変化が加えられた。

特筆すべきは、先述の窓飛び込みイベントのタイミング変更。リメイク版ではプレイヤーが初めて例の廊下を通った際、窓ガラスがひび割れるだけで犬は侵入せず、油断した頃合いに別方向から再訪するとガラスを突き破って飛び出すように調整されている。

コウ
コウ

これは間違いなくオリジナル版をプレイ済みのプレイヤーに対するドッキリだよね(笑)「来るぞ…来るぞ…来ないんかぁい!!!!」って。

またリメイク版では、新要素として「首輪を付けた特殊個体」が登場する。洋館の特定のバルコニーで犬笛を使用すると首輪付きケルベロスが出現し、倒すことでストーリー進行に必要な鍵アイテムを入手できるイベントが追加された。

この個体は他の犬より耐久力が高く手強いため、不意打ちイベントも相まって強い緊張感を味わうことになる。

バイオハザード2 (1998年/2019年リメイク)

ラクーンシティ警察署(R.P.D.)を舞台にした『バイオハザード2』では、「ゾンビ犬」と総称されるクリーチャーが登場する。

本作で遭遇する犬型クリーチャーは、厳密にはアンブレラが作ったMA-39ケルベロスそのものではなく、警察犬として飼育されていたドーベルマンがT-ウィルスに二次感染して変異した個体

アンブレラによる生物兵器ではなく、ラクーンシティでのウィルス流出事故によって偶発的に生まれたゾンビ犬という位置付けになる。

警察署地下の犬舎は下水道(G生物が生息する汚染源)に近かったため犬たちへの感染が早く進行し、彼らは飼育員を襲って署内感染拡大の一因ともなった。

ゲーム中では主に署地下の駐車場や犬舎エリアで複数のゾンビ犬に奇襲される。暗い駐車場で聞こえる犬のうなり声や遠吠え、ケージから飛び出してくる演出はプレイヤーを大いに驚かせた。

また『2』のゾンビ犬はプレイヤーを視認した時点で一直線に飛びかかってくる好戦的な性格であり、初代のケルベロス以上に回避が難しく感じられる。

2019年のリメイク版『RE:2』においても、ゾンビ犬は重要な脅威として描かれている。グラフィックの進化により腐敗した被毛や露出した肋骨などビジュアルが一層リアルになり、暗い廊下を疾走する様はまさにホラー映画さながら。

リメイク版では警察署内の進行ルートが多少変更されているが、駐車場や犬舎で犬に遭遇する展開は踏襲されている。ケルベロスたちは通気口から別室へ飛び移ったり、檻を破壊して出現したりと新たな動きも見せ、サウンド面でも飛び掛かり時の吠え声や足音が非常に生々しく演出されている。

『RE:2』ではTPS視点でプレイヤーも狙いを付けやすくなった分、敵の猛スピードな動きを的確に捉えなければ反撃されるというスリリングな戦闘が楽しめる。

バイオハザード3 (1999年/2020年リメイク)

ラクーンシティ壊滅事件を描く『バイオハザード3』でも、街中で多数のゾンビ犬と遭遇する。R.P.D.から逃げ出した警察犬や街中で飼われていた犬がウィルス感染し、凶暴化して徘徊している設定で、市街地の至る所でプレイヤーを待ち伏せている。

特に病院や公園など屋外エリアでの犬の奇襲は油断できず、狭い路地に入った途端に複数の犬に四方から囲まれるということもある。

『3』では主人公ジルに緊急回避アクション(敵の攻撃タイミングに合わせた回避操作)が導入されており、猛然と飛びかかってくる犬をタイミングよくかわすことも可能。このシステムにより、従来は被弾覚悟だった犬の突進もプレイヤーの腕次第で捌けるようになった。

しかし、それでも群れで襲われた場合のプレッシャーは極めて大きく、特に高難易度ではジルの体力が低下していると一撃でゲームオーバーに至る危険すらある。街中の壊れたフェンス越しに唸り声が聞こえ、次の瞬間フェンスを乗り越えて犬がなだれ込んでくる場面など、オブジェクトを利用した奇襲演出も印象的だった。

2020年のリメイク版『RE:3』でもゾンビ犬の恐怖は健在である。リメイク版ではよりスピーディーで予測不能な動きをするようになり、ハンドガン程度では咄嗟に命中させるのが難しい相手となった。

そのため、街中に配置された配電機(電撃罠)を撃って感電させ動きを止めたり、ショットガンで広範囲にダメージを与えたりといった環境利用や重火器での対処が推奨される。

『RE:3』では脚本上の大きな見せ場としては描かれないものの、ゲームプレイ上では終始プレイヤーを苦しめる嫌な敵という位置付けであり、高難易度モードにおいて犬の処理を誤ると即死に繋がるなど、シリーズ屈指の危険度を誇る脇役でもある。

バイオハザード CODE: Veronica (2000年)

洋館事件の数か月後を描く『CODE: Veronica』では、物語前半の舞台となるロックフォート島でゾンビ犬と遭遇する。

ここで登場する犬は、アンブレラの私設軍隊が訓練用に飼育していた軍用犬がT-ウィルス流出事故により感染したものとされている。

島の軍施設が襲撃され混乱する中、ケージから逃げ出した複数の犬が敷地内を徘徊し始め、捕虜だったクレアや他の生存者たちに襲いかかった。

ロックフォート島の犬たちは皮膚がただれ筋肉が露出した姿で登場し、増強された攻撃性によって非常に危険な存在。屋外での戦闘が多いため視界も悪く、足元に素早く潜り込まれると対処が難しいという緊張感がある。

ゲーム中盤以降舞台が南極基地に移ってからも、生き残っていた犬の変異体が出現する場面があり、極限環境下でも執拗に追ってくる恐怖を味わうことになる。

その他の派生作品やウィルス変異種

ゾンビ犬は上記の主要シリーズ以外にも、様々なスピンオフ作品に脅威として登場している。

例えば、『バイオハザード アウトブレイク』(2003-2004年)シリーズではラクーンシティ市民の視点で描かれるエピソード中にゾンビ犬が多数登場し、市街地から動物園まで幅広いロケーションでプレイヤーを追い詰めた。

また、同じく外伝的作品である『アンブレラ・クロニクルズ』や『ダークサイド・クロニクルズ』(Wii向けガンシューティング)でも、過去作の名シーン再現の一環でケルベロスとの戦闘がイベント的に組み込まれている。

一方で、シリーズが進むにつれてT-ウィルス以外のウィルスや寄生虫によるクリーチャーも登場し、犬型クリーチャーにも変異種が現れた。

バイオハザード4』(2005年)ではプラーガ寄生虫に感染した狂犬「コルミロス」が登場し、寄生体が口から飛び出すグロテスクな演出でプレイヤーを驚かせた。

バイオハザード5』(2009年)ではマジニ化した犬「アジュレ」が出現し、頭部が裂けて花のような触手が露出する異形へと変異して襲いかかる。

これらは厳密にはケルベロス(T-ウィルス由来)ではないが、シリーズにおける「ゾンビ犬ポジション」の敵としてファンにも認識されている。

さらに『バイオハザード リベレーションズ2』(2015年)では、T-Phobosウィルスの実験体として「オルトロス」と呼ばれるクリーチャーが登場する。

オルトロスは元は野良犬だったが、異常なウィルス投与により頭部が膨れ上がり豚のような異形の頭部と化した怪物である。小柄ながら非常に機敏で攻撃力も高く、集団で行動して侵入者に襲いかかる習性はケルベロスと共通している。

神話上でケルベロスの兄弟とされる二頭の犬「Orthrus(オルトロス)」の名を冠する通り、従来のゾンビ犬とは一線を画す不気味な姿でプレイヤーを苦しめた。

このように派生タイトルではウィルスや寄生体の種類に応じて様々な犬型クリーチャーが生み出されており、「ゾンビ犬」というカテゴリの多彩なバリエーションを見ることができる。

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ビジュアルやAI挙動の変遷

ケルベロス(ゾンビ犬)のビジュアルや挙動は、ハード性能の進化やゲームデザインの変化に伴いシリーズを追うごとに変遷している。ビジュアル面では、初代(PS1)の頃はポリゴン数が限られていたため比較的シンプルな見た目だったが、それでも茶色の被毛の所々から血まみれの内臓や肋骨が露出した不気味なデザインで強烈な印象を残した。

コウ
コウ

ゾンビのページでも言ったけど、あの粗いポリゴンで描かれるとより怖いんだよな、、、。

パッケージアートやゲーム内CGでもゾンビ犬がフィーチャーされており、腐敗した軍用犬というコンセプトが明確に表現されている。

リメイク版(2002年)ではテクスチャやモデルの大幅向上により、より生々しい腐敗表現がなされている。牙を剥き出しにした口元や抉れた体表、充血した眼球など、細部まで作り込まれたケルベロスの姿は当時のリアル志向ホラー表現の最先端であった。

CGアニメ映画の『ヴェンデッタ』(2017年)では映画クオリティのCGでゾンビ犬が描かれ、筋肉や血痕、毛並みまで極めてリアルに表現されている。

しかし一方で監督の辻本貴則氏によれば、「車を押しつぶすシーンのために犬の脚を実物より太めにデザインした」経緯があり、師匠である押井守氏から「本物のドーベルマンを見たらあの脚はない」とダメ出しを受けたという裏話もある。

辻本監督自身も「さすがに太いとは思った(笑)」と認めつつ、アクション映えを優先してそのデザインを採用したとのこと。また押井氏からは「もっとゾンビ感(グロさ)を出してほしい」、つまり実写映画版のように半分腐り落ちたような見た目にする案も出たそうだが、最終的にヴェンデッタ版ではそこまでの描写は採り入れなかったようだ。

このように作品ごとにビジュアル表現の方向性には違いがあり、開発・制作陣が狙う恐怖演出に沿って細かな調整が施されて来た。

AI(挙動)面でも、シリーズを通じて改良が重ねられている。初期の作品では固定カメラ+ラジコン操作という特性上、ケルベロスは画面外から高速で飛び込んでプレイヤーを転倒させる動きが目立った。

一度に2~3匹が違う方向から飛びかかってくることもあり、プレイヤーは視界外の音に耳を澄ませつつ射撃方向を素早く判断するスリリングな戦闘を強いられた。

リメイク版『1』では先述のように一部の個体がプレイヤーの行動(玄関ドアを開けるなど)に反応して侵入してくる新イベントも追加され、AI的にも待ち伏せ・奇襲のパターンが増えている。

またGC版(リメイク)ではオリジナル版と比べて怯みにくさや突進力が強化されており、ハンドガン程度では真正面から連射しても止めにくく、飛び掛かりの瞬間にうまく当てないと転倒させられなくなっている。

ショットガンでもある程度引き付けて近距離で当てないと一撃で倒せず、下手に早撃ちすると反撃を許してしまう調整がされている。

このようにプレイヤーの上達に合わせて敵AIも強化され、ゾンビ犬特有の素早い動きと集団行動がより脅威となるよう工夫されている。

最近の作品(『RE:2』『RE:3』リメイク版など)ではプレイヤー側も自由視点で周囲を見渡せる分、敵も複雑な動きで撹乱してくる傾向があり、例えばジグザグに走り回って弾を回避したり、一旦距離を取ってから高い柵を飛び越えて背後に回り込んだりといった挙動も見せるようになる。AIの進歩によってケルベロスとの戦闘はより動的でスリリングなものとなり、シリーズを通してプレイヤーを何度も驚かせ続けている。

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戦闘時の脅威とプレイヤーの戦術・対処法

ケルベロス(ゾンビ犬)はシリーズにおいて俊敏さと攻撃力を兼ね備えた危険な敵として位置付けられる。単体の耐久力自体はそれほど高くなく、体重が軽いため拳銃の一発でも転倒する場合があるが、最大の脅威はその素早い移動と連携攻撃である。

複数の個体が同時にプレイヤーを囲んで襲いかかる様はまさに猛獣の群れに襲われるようなもので、不用意に接近を許すと瞬く間に噛み付きや跳び蹴りを連続で浴びせられてしまう。

噛み付かれた際には転倒し起き上がりに隙が生じるため、他の個体から追撃を受けて一気に大ダメージという危険もはらんでいる。

こうした脅威に対し、プレイヤーはいくつかの戦術で対処することが可能。基本的にはショットガンなど高威力・広範囲の武器で近距離から狙い、一撃で仕留めるのが有効。散弾ならば素早い犬にも命中させやすく、複数をまとめてひるませることもできる。

拳銃しかない場合は焦らず狙いを定め、犬が飛びかかってきた瞬間に射撃して撃ち落とすのが理想的。このタイミング射撃はやや上級テクニックだが、成功すれば即座にダウンを奪えるため反撃の好機になる。

初代『バイオハザード』では慣れたプレイヤーになると「まず1発撃って転倒させ、すかさず近寄ってナイフでとどめを刺す」という弾薬節約テクニックも可能だった。もっとも、リメイク版以降は転倒させづらくなったため難易度が上がっている。

また地形や環境を利用した策も重要。柵や障害物越しに犬の攻撃を空振りさせ、その間に安全に撃つといったヒット&アウェイ戦法が有効な場面もある。

『RE:3』では街中の発電機を撃って電流ショックで動きを止めたり、オイルのドラム缶を爆発させてまとめてダメージを与えることもできた。

防御アイテム(リメイク版『1』のダガーナイフやスタンガンなど)も犬に噛まれた際の緊急回避に役立つ。噛み付きモーションに入ったとき適切な防御アイテムを持っていれば自動的に反撃して振りほどくため、ダメージを最小限に抑えられる。

さらに状況判断も重要。時には戦わずに逃げる選択も有効な戦術になる。特に弾薬や体力が乏しい場合、無闇に群れに突っ込むのは危険。ゾンビ犬はプレイヤーを見失うと一定距離まで追いかけた後に元の巡回に戻ることもあるため、出現地点を把握して走り抜けてしまうのも一つの手だろう。

実際、シリーズを熟知したプレイヤーの中には「ケルベロスは無視して通り抜ける」ことを前提にルートを構築するケースもある。ただし扉を開ける動作中に背後から飛び掛かられると回避不能なダメージを受けるリスクがあるため、無策な撤退は禁物。

コウ
コウ

ここまでダラダラと書いといてアレだが、、、ゾンビ犬は逃げるが一番手っ取り早い(笑)

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CGアニメでの描写(ヴェンデッタなど)

実写映画を除くCGアニメーション作品でも、ゾンビ犬ケルベロスは印象的なシーンに登場している。なかでもフルCG映画『バイオハザード:ヴェンデッタ』(2017年)における描写は特筆に値する。

ヴェンデッタではレオン・S・ケネディが主人公の一人として登場するが、劇中で彼がバイクに乗って疾走しながら大量のゾンビ犬に追撃されるチェイスシーンがある。

暗闇の高速道路で次々と迫るケルベロスの群れに対し、レオンは華麗なバイクテクニックと銃撃で応戦し、挙句の果てには車をも押し潰す怪力を見せる犬を相手にバイクごと体当たりを敢行する。

文字通りアクション映画さながらの壮絶なドッグファイトが繰り広げられ、従来ゲームで描かれた恐怖演出とは一味違うスリルと迫力で観客を魅了した。

先述の通り、このシーンの制作裏話として押井守監督が「犬の足が太すぎる」「もっとグロテスクな腐敗表現にしてはどうか」といったアドバイスをしていたことが明かされている。

最終的にヴェンデッタ版のケルベロスは生々しい質感を持ちながらも全身が崩れ落ちるほどの腐敗は表現されず、シリーズ経験者にも馴染みやすいデザインで登場した。

とはいえ、複数のケルベロスが四足獣ならではの機動力で獲物に襲い掛かる様子はまさに地獄絵図であり、CG映像によってその恐怖が遺憾なく描写されている。

その他のCG作品では、『バイオハザード ディジェネレーション』(2008年)や『ダムネーション』(2012年)では主にゾンビやリッカー等が中心で、ゾンビ犬の登場は確認されていない。

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開発者の言及(演出意図など)

ケルベロス(ゾンビ犬)はシリーズの代表的クリーチャーということもあり、開発者やクリエイターがその演出意図やデザインについて語る機会もあった。

まず初代『バイオハザード』に関して、ディレクターの三上真司氏ら開発陣はゲームデザイン上「静と動の落差」を恐怖演出の鍵と位置付けていたという。洋館内の静寂が極限まで張り詰めた瞬間に、窓ガラスを破って犬が飛び出すというメリハリは、そのコンセプトを象徴するシーンだったと言える。

実際、リメイク版であえて初回は窓を破らせず二度目に襲わせるという変更を加えたのも、「プレイヤーの予測を裏切り続ける」というホラー演出の探求から生まれた工夫と言える。開発陣はプレイヤーの心理を熟知し、一度怖がらせた上で安心させ、そこから再度恐怖に陥れるというジェットコースター的体験を意図的に仕掛けていたことが伺える。

『https://ja.wikipedia.org/wiki/ドーベルマン』より

デザイン面では、当初よりケルベロスは「現実のドーベルマンに近いシルエットを保ちつつ、不気味さを加える」方針で描かれた。

クリーチャーデザイナーは露出した肋骨や欠けた肉片などでゾンビ表現を盛り込みつつも、あくまで「犬」として認識できるラインを保つことに腐心したとされている(当時の開発資料より)。

この方針は実写映画版(ポール・W・S・アンダーソン監督シリーズ)でも踏襲され、実際のドーベルマンに特殊メイクを施す手法でゲームのゾンビ犬が再現された。

ゲーム開発者と映画制作者それぞれのアプローチは異なるが「軍用犬がバイオハザードで化け物になる」という基本コンセプトは一貫してリスペクトされていると言える。

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ファンの記憶に残る存在としての評価

ゾンビ犬「ケルベロス」は、『バイオハザード』シリーズを語る上で欠かせない存在としてファンから高い認知と印象を持たれている。初代での鮮烈なデビュー以降、ナンバリング作品の多くに登場していることもあり、シリーズ経験者でケルベロスを知らない人はまずいないだろう。

その評価は一言で言えば「忘れられないトラウマ」。とりわけ1990年代に初代や『2』『3』を遊んだ世代にとって、窓ガラスを突き破る犬のシーンは「ゲーム史上でも屈指の驚愕シーン」としてしばしば話題に上る。

当時子どもだったプレイヤーが思わず泣き出してしまったとか、あまりの恐怖に電源を切ってしまった等のエピソードも散見され、ケルベロスというクリーチャーが与えたインパクトの大きさを物語っている。

コウ
コウ

ちなみに全部筆者のことである(笑)

ファンからは「シリーズで一番怖い敵は?」という話題になると必ずと言っていいほどケルベロスの名が挙がる。その理由として、純粋な攻撃力や不気味さ以上に、「出現の仕方が怖い」という点が指摘される。

例えば、ゾンビであればある程度ゆっくり近づいてくるため心の準備ができるが、ケルベロスは突然猛スピードで画面内に飛び込んでくるため反射的な恐怖を感じてしまう。

姿無き呻き声が聞こえたかと思えば一瞬で間合いを詰められるあの感じが本当に嫌だった」という声や、「犬嫌いではないのにバイオの犬だけは今でもダメだ」というコメントもファンコミュニティで見受けられる。また、『RE:2』や『RE:3』のリメイク版で久々に再会したファンからは「グラフィックが向上したぶん以前より怖くなっている!」と悲鳴混じりの評価も聞かれ、ゾンビ犬の健在ぶりを示した。

コウ
コウ

雑魚系クリーチャーに絞るなら、筆者が最も怖い敵はぶっちぎりでゾンビ犬(笑)ラクーンシティ中に響いてる遠吠えも怖すぎる。

その一方で、ケルベロスはシリーズのアイコン的クリーチャーとしてどこか愛着を持って語られる側面もある。ゾンビやタイラントと並びシリーズの顔とも言える存在であり、公式グッズやフィギュア化もされている。(筆者は昔アキバで買いました笑)

初代『バイオハザード』発売25周年の際には、多くのメディア記事やSNS投稿でケルベロスの窓飛び出しシーンが取り上げられ、当時を知るファンが一斉に記憶を共有し盛り上がる一幕もあった。

このように、ケルベロスはプレイヤーの恐怖と思い出を象徴する存在として高く評価され、半ばシリーズのマスコットのようなポジションさえ確立していると言えるだろう。


総括すれば、『バイオハザード』シリーズにおけるゾンビ犬「ケルベロス」は、誕生の背景にあるB.O.W.実験の設定から始まり、ゲーム史に残る演出シーン、各作品での多彩な登場と進化、そしてプレイヤーの心に刻まれたトラウマと愛着の両面で、その存在感を示して来た。

公式設定が物語る狂気じみた開発経緯と、プレイヤー体験としての恐怖がこれほど見事に結びついたクリーチャーも珍しく、ケルベロスは間違いなくバイオハザードを代表するクリーチャーの一角として今後も語り継がれていくことだろう。

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