
このページにはストーリーの核心を突くネタバレが含まれます。クリア済みのプレイヤーもしくはストーリー部分をスキップしてお読みください!
- 発売日:2020年7月17日
- ジャンル:アクションアドベンチャー
- プラットフォーム:PlayStation 4/PlayStation 5
- 開発:Sucker Punch Productions
- 発売:ソニー・インタラクティブ・エンタテインメント
はじめに
2018年のE3で初めて『ゴースト・オブ・ツシマ』が発表された。同時にX(当時Twitter)やYouTubeなどでも次々と発表され、
「なぜ“侍の物語”を、海外のスタジオが作るのか?」
もしくは、
「え?!日本のメーカーが作ってるんじゃないの?」
なんて思ったのではなかろうか。
筆者のそのうちの1人で、日本の美しい風景が最高クオリティで再現され、PVだけでもその世界観に引き込まれそうなくらいに圧巻なものであった。完全新作IPでここまでの期待値を抱いたのはここ数年ではなかった。
本作は、13世紀の対馬を舞台に、蒙古襲来という日本史上の大事件をモチーフとして描かれたアクションアドベンチャーゲームである。開発を手がけたのは日本ではなく、アメリカのスタジオ『サッカーパンチプロダクションズ』。
しかし、いざ発売されると本作は世界的な評価を獲得し、日本国内でも「海外製とは思えない完成度」「時代劇への理解と敬意が凄まじい」と絶賛される作品となった。
本作が描くのは、単なる歴史再現でも、派手な剣戟アクションでもない。
「誉れある侍として生きるべきか、それとも民を守るために“冥人”になるべきか」
その選択を迫られる一人の武士・境井仁の葛藤と覚悟の物語である。
なぜ本作は、数あるオープンワールドゲームの中でも特別な存在になったのか。なぜ対馬という土地が、ゲームをきっかけに世界中から注目されることになったのか。そして、なぜ日本人プレイヤーからこれほどまでに支持されたのか。
この記事では、『ゴースト・オブ・ツシマ』という作品をあらゆる角度から徹底的に解説していく。
ストーリー(ネタバレ込み)、登場人物、舞台となった対馬の背景、ゲームシステム、開発秘話、評価や売上、さらには社会に与えた影響まで――
単なるプレイレビューに留まらず、「このゲームは何を描き、何を残したのか」を丁寧に紐解いていきたい。
すでにクリアした人には、物語を改めて振り返るための読み物として。これからプレイする人には、本作が“なぜ名作と呼ばれるのか”を知るためのガイドとして。そして、ゲーム文化そのものに興味がある人には、一つの到達点として。。。

ちなみに本作はあまりにも神ゲーすぎて、総文字数が23,000字を超えておりますのでご注意ください(笑)
第一章:物語(ネタバレ要注意)
序章:蒙古襲来と敗走

13世紀後半、文永11年(1274年)二夏。対馬国・小茂田浜(こもだのはま)にモンゴル帝国と高麗の大軍勢が押し寄せる。
対馬の地頭・志村が率いるわずか80騎ほどの侍たちは死を覚悟して迎え撃ったが、兵力差は圧倒的で、志村と境井仁(さかい じん)の2名を残して討ち死にしてしまう。
伯父の志村は敵将コトゥン・ハーンに捕らえられ、仁も重傷を負って倒れてしまう。しかし、一人生き延びた盗賊の女ゆなに救出され、仁はかろうじて命を取り留める。
目覚めた仁は、伯父志村を救い出すことを決意する。対馬は既に蒙古(モンゴル)軍に制圧されつつあり、仁は侍として名誉(誉れ)を重んじた正々堂々の戦いだけでは勝てない現実に直面していく。
志村の教えにより卑怯な戦法を固く禁じていた仁だったが、民を守るためには手段を選ばぬ覚悟も必要だと悟り始める。
一幕:仲間集めと志村救出(守之段)

負傷から回復した仁は、まず伯父を救うための同志を募る。弓の名手である老師石川定信(石川先生)、仇討ちに燃える女侍の安達政子(政子殿)、境井家に仕える牢人たち、そして幼馴染で現在は浪人衆「菅笠衆」を率いる竜三(りゅうぞう)など、各地で協力者を集めて行く。
仁はゆなの助けも借りつつ、蒙古によって囚われた民を救出し、島内各地でゲリラ的な戦いを展開した。正面からの斬り合いだけでなく、暗がりからの闇討ちや奇襲といった非正統な戦法にも手を染め始め、次第に「死から蘇った怨霊の武者」=“冥人(くろうど)”と呼ばれるようになる。
やがて仁たちは志村が囚われている金田城(かねだじょう)に攻め入る。城内深く侵攻した仁はついに伯父と再会を果たす。猛攻の末に蒙古軍を退け、志村の救出に成功し、仁は伯父から「誉れを忘れぬ戦い」を求められるが、志村自身も蒙古の残虐さを目の当たりにし、密かに仁の非正規な戦法に理解を示し始める。ともあれ、対馬奪還の戦いはまだ始まったばかりだったのである。
二幕:義と仇討ちの板挟み(破之段)

志村を救い出した仁は、次なる目標として志村家の居城志村城の奪還を計画する。幕府からの援軍も期待できる状況となり、志村は仁に対し「志村家の養子」として家名を継がせることも考えつつ、正式な武士の戦い方に立ち戻るよう諭した。
しかし仁は、民を守るためには誉れよりも結果が大事だとの信念を強めており、伯父と甥の間に微妙な緊張が生まれる。
そんな中、食料不足に苦しむ竜三率いる菅笠衆が蒙古側に寝返ってしまう。親友であった竜三の裏切りは仁を苦しめたが、志村城奪還戦において仁は遂に竜三と刃を交えることになる。
決闘の末、仁はやむなく竜三を斬り伏せ、悲痛な別れを迎えた。志村城は奪還されたものの、この戦いで仁は蒙古の将軍を暗殺する際に毒を用いるという手段に訴える。
黒澤映画さながらの静寂の緊張から一瞬で敵を倒すその戦法は極めて効果的だったが、武士の道から完全に外れるものだった。志村は甥の行動を非難し、幕府は“冥人”を異端・反逆者とみなす。仁は伯父からも勘当され、捕らえられてしまう。
しかし、仁は牢を脱して逃亡する。民衆からは蒙古を恐れぬ伝説の英雄として慕われる一方、幕府からは追われる身となった仁は、ゆなや少数の味方と合流し、最後の決戦に向けて北上する。
三幕:北の決戦と宿命の対決(離之段・追之段)

対馬北部の上県(かみあがた)地域では冬が訪れ、一面の雪に覆われていた。蒙古軍は本土侵攻の準備を整えるべく、上県の豊玉湾にある港町和泉に拠点を築いていく。
仁は最後の力を振り絞り、ゆな達とともに港へ奇襲を敢行する。激戦の末、ついに宿敵コトゥン・ハーンを討ち取り、彼の首を刎ねる。蒙古の大将の死により、対馬侵略軍は大打撃を受け、本土侵攻は阻止された。
勝利後、仁はゆなとともに戦地から帰還する。しかし物語は終わりではなかった。幕府からの命を受けた志村は、対馬の秩序を守るため“冥人”である仁を処断せねばならない立場に追い込まれる。
紅葉が散る静かな湖畔で、志村は最後の茶会を開き、仁と語り合った後、「誉ある最期」を望んで立ち合いを挑んだ。
伯父と甥、かつての師弟による涙の死闘の末、仁は志村を打ち倒す。ここでプレイヤー(仁)は究極の選択を迫られる。志村の望み通り彼を介錯し武士としての誉れを守るか、それとも命を見逃し恩師との情を取るか──。
いずれを選んだとしても、仁はもはや体制に背いたアウトローとして、対馬の片隅で冥人として生き続ける道を歩むことになる。かくして物語は幕を閉じるが、その後も仁は民を守る影の伝説として、対馬の地に語り継がれて行くのであった。

ストーリーは思った以上にシンプルで分かりやすいが、「少し地味」という評価もちらほら見受けられる。筆者的には好き。
第二章:主な登場人物(ネタバレ注意)
境井 仁(さかい じん)

本作の主人公。対馬の名門・境井家の嫡子で若き侍。父を早くに亡くし、伯父の志村によって一人前の武士として育てられた。幼少期から「戦えぬ者を護る」という信念を持ち、武士の誉れ(名誉)を重んじる生真面目な性格。
蒙古の大軍による侵攻で瀕死の敗北を喫したことから、「正攻法だけでは民を守れない」という現実に直面し、葛藤の末に冥人として闇討ちや奇襲といった非情な戦法も辞さない覚悟を決める。
冥人として恐れられつつも英雄視される存在へ成長していく一方、恩義ある伯父との対立は避けられず、最終的に袂を分かつ運命となる。
一流の剣術と弓術の使い手であり、誉れ高き武士道精神と、民を守るためにあえて汚名を被る覚悟との狭間で揺れる内面が、本作のテーマの中心。
「境井仁」という名前には、「境界(境)に立ち、武士(誉れ)と冥人の間で揺れている」ことを示す意味が込められており、ローカライズ担当者が漢字を選定した。彼の決断と戦いは、対馬の運命のみならず、自身の武士としての在り方をも変えて行く。
志村(しむら)

対馬国の地頭(領主)であり、境井仁の伯父。80騎の侍団を率いて小茂田浜で蒙古軍に立ち向かった猛将。
生真面目で厳格な武人であり、「武士は民の手本たるべし」という信念の持ち主。あくまで武士の道=誉れある戦い方を貫き、卑怯な手段は民心を乱すとして嫌いる。
父を失った仁を実の息子のように可愛がり鍛え上げた恩師で、将来的には仁を養子に迎え家督を継がせようとも考えていた。
常に堂々と正面から戦う武人の鑑。蒙古の侵略に際しては武士道を曲げず戦うが、次第に孤軍奮闘する仁の“冥人”としての戦果も認めざるを得なくなる。しかし、最後まで彼自身はあくまで正攻法での勝利にこだわり、仁にも武士として恥じぬ行いを求め続けた。
物語終盤、志村は自らの手で仁を討たねばならない立場に追い込まれ、彼との一騎打ちに臨む。その結末はプレイヤーに委ねられるが、どちらにせよ仁に深い愛情を注いできた伯父としての悲哀が滲む最終幕となる。
ゆな

対馬の盗賊の女性で本作のヒロイン的存在 。勝ち気で勇敢な性格の持ち主。小茂田浜の戦いで瀕死となった仁を戦場から救出した張本人であり、仁にとって命の恩人。
幼い頃から過酷な運命に晒され、故郷鑓川で人買いに騙されて虐待を受けるなど壮絶な過去を持っている。唯一の肉親である弟のたかを溺愛しており、彼を救うためなら危険も厭わない行動力がある。
刀と弓を扱い、隠密行動にも長けている。誉れよりも「生き抜くこと」を最優先する現実主義者であり、その生き様は侍の理想を説く志村とは対照的。
ゆなの合理的な考え方は仁に大きな影響を与え、冥人という戦い方を受け入れさせるきっかけとなった。「冥府から蘇った冥人」という異名も、実はゆなが仁を鼓舞するために呼び始めたもの。
皮肉にも、ゆなの弟たかは冥人・境井仁に憧れるあまり戦場に赴いて命を落としてしまい、ゆなは深い悲しみを抱える。その後は復讐心を胸に、最後まで仁とともに蒙古に立ち向かった。
竜三(りゅうぞう)

境井仁の幼馴染で、かつては武芸を競い合った親友。しかし現在は浪人の身で、農民崩れや無法者で構成された傭兵集団「菅笠衆」の頭領を務めている。
飢えに苦しむ仲間たちを養うため、当初は仁と協力していたものの、約束されていた褒賞の米を得られないことから蒙古側に寝返ってしまう。優れた剣客であり、菅笠衆とともに各地で仁の前に立ちはだかる存在。
忍耐強く仲間思いだが、誇りより現実を取った結果、親友を裏切る道を選んだ悲運の武人。己の選択に内心後ろめたさを感じつつも、蒙古の将軍コトゥン・ハーンからの誘いに乗り、仁に敵対する。
物語中盤、志村城攻防戦にて仁と竜三は一騎討ちで決着を付けることになり、最終的に竜三は仁の剣に倒れる。死に際に旧友へ見せた表情は複雑であり、武士として果たせなかった自らの誇りと、仲間を思う気持ちの狭間に引き裂かれた彼の人間性を物語っている。
石川 定信(いしかわ さだのぶ)

対馬随一の弓の達人で、隠居の身ながらかつて長尾家に仕え弓術指南役も務めた老人。千葉繁氏が声を当てる飄々とした老人であり、仁からは「石川先生」と呼ばれる。弟子の巴(ともえ)が蒙古側に寝返ったことで彼女を追う過程で仁と協力関係になる。
尊大かつ頑固な性格で皮肉屋だが、弓の腕前は超一流。老いてなお慢心は消えず、仁から「齢を重ねても性格は相変わらず」と評されるほどだが、内心では孤独な生き方を悔いており、晩年に弟子(仁)を得たことで人間的にも成長を見せる。
サイドクエスト「石川之譚」では、裏切り弟子の真意と師弟の情が描かれ、石川の過去と矜持が明らかになります。戦後は再び里人に弓を指南し、対馬防衛に尽力した。
安達 政子(あだち まさこ)

対馬五大武家の一つ安達家の女当主。かつて「対馬一の女武芸者」と謳われた凄腕の女侍。
夫である安達晴信や息子たちを蒙古襲来と同時期に失い、さらに屋形が賊に襲われ一族郎党が皆殺しにされるという悲劇に見舞われた。家族と一門を奪われたショックで、復讐に取り憑かれた苛烈な性格へと一変する。
本来は穏和で理知的な女性だったが、現在は怒りに燃える復讐鬼となっている。安達家皆殺し事件の犯人を血眼になって追い求め、恨みのあまり判断を誤ることもある。
仁とのサイドミッション「政子之譚」では、彼女が如何に復讐心と向き合うかが描かれ、仁との交流を通じて一時は正気を失いかけた彼女も少しずつ心を取り戻していく。戦後は仇を討ち果たし、石川とともに武芸指南役として鑓川の人々を導いた。
石川 典雄(いしかわ のりお)

通称・典雄(のりお)。圓成寺の僧兵で、屈強な体格を持つ戦う坊さん。
温厚で真面目な性格だが、兄を蒙古に殺された過去から仏の教えと復讐心の間で葛藤している。薙刀を振るう豪力と僧侶としての献身性で、各地の民衆を救済して回っている。
典雄は物語中盤で仁と出会い、行動を共にする。サイドクエスト「典雄之譚」では、彼が平和を説く僧としての信念と愛する兄の仇討ちとの板挟みに苦しむ様子が描かれる。
最終的に彼は仏門の慈悲を捨てきれず、復讐に溺れることを戒める姿勢を示す。戦闘では巨大な薙刀を振るい、頼もしい味方として活躍した。終戦後は寺に戻り、負傷者の救護や戦災孤児の世話に奔走する。
たか

ゆなの実弟。鍛冶職人で発明好きな青年。姉思いで心優しい性格だが気が弱く、戦いには不向きな人物として描かれている。一方で、仁の戦いぶりに強い憧れを抱き、自らも力になりたいと願う健気さがある。
小柄で戦闘力は高くないが、技術者として非凡な才能を発揮する。序盤では仁のために鉤縄(かぎなわ)を開発し、崖登りや侵入に大いに貢献した。
また、冥人の象徴となる冥人の鎧を鍛造したのも彼。しかし功を焦るあまり、終盤で蒙古の捕虜となってしまい、残忍なコトゥン・ハーンによって仁の目の前で殺害されてしまう。たかの死は仁とゆなに深い悲しみと怒りをもたらし、物語終盤の戦いにさらに大きな決意を与えることになった。
コトゥン・ハーン

本作の最終ボスであり、蒙古帝国の将軍(ハーン) 。史実のフビライ・ハーンの従兄弟という設定の架空人物で、対馬侵略軍を率いる知将。
巨大な偃月刀と盾を巧みに扱い、武勇にも優れている。武力だけでなく心理戦にも長けており、日本の武士の文化や言葉を研究して侮辱や懐柔に利用する狡猾さを持ち合わせている。
冷酷非道な征服者で、己の目的のためならば手段を選ばない。序盤では志村を生け捕りにし、その目の前で侍たちを火だるまにするという残虐な戦略で侍の士気を挫いた。
また仁の弟子・竜三を巧みに取り込み、対馬の内部分断も図る。物語全体を通じて仁の最大の敵として立ちはだかり、対馬を足掛かりに日本本土への侵略を企てる。
最終決戦ではポート・イズミ(和泉港)で仁と直接刃を交えた。激戦の末に敗死し、その首は仁によって討ち取られる。野望は潰えたものの、苛烈な侵略者として対馬に深い爪痕を残した。
第三章:舞台設定・対馬の時代背景と地理
元寇と鎌倉時代後期の対馬

本作の物語は、鎌倉時代後期に起こった歴史的事件「元寇」のうち、文永の役(1274年)をベースに描かれている。
史実では1274年10月、蒙古(モンゴル帝国)と高麗の連合軍が対馬・壱岐を経て日本本土に侵攻。対馬では宗助国(そう すけくに)ら武士が奮戦するも全滅し、その後蒙古軍は九州北部に上陸。しかし暴風雨(神風)にも見舞われ、最終的に蒙古軍は撤退している。
一方、『ゴースト・オブ・ツシマ』の物語では「もし対馬が完全制圧されていたら」というフィクションとして展開し、史実とは異なり蒙古軍が対馬全土を掌握する絶望的状況から物語が始まる。
時代背景としては鎌倉幕府が健在だった頃で、対馬は日本防衛の最前線であった。主人公・境井仁や志村といった侍たちは幕府に仕える地方御家人という立場にあたり、彼らの戦いは「御家人の名誉」と「島民の命」を天秤にかけるジレンマを孕んでいる。
蒙古襲来という未曾有の外敵に対し、日本の侍たちがどのように立ち向かったのかという史実のロマンが、本作の根幹にある。
対馬の地理とゲームでの表現

対馬は九州と朝鮮半島の中間に位置する島で、山林が多く入り組んだ海岸線を持つ自然豊かな土地。本作では鎌倉時代当時の対馬島全土をほぼ再現したオープンワールドが舞台となっている。
島の形状や主要な地名は実在の対馬に即しているが、地形配置や景観はゲームプレイを重視してアレンジされている。例えば、現実の対馬には存在しない五重塔や、四季折々の風景が島内に同時に描かれるなど、多少の脚色が施されている。

ゲーム中の対馬は大きく三地域に分かれている。
南部の厳原(いづはら)は物語序盤(序章~一幕)の舞台で、新緑と色とりどりの草花が生い茂る春の景観が特徴。
中央の豊玉(とよたま)は二幕の舞台で、夏から秋へと移り変わる季節の中、鬱蒼とした原生林や湿地帯、紅葉に彩られた森が広がる。境井仁の故郷や志村の居城もこの地域にあり、物語中盤の戦いの中心となった。
北部の上県(かみあがた)は三幕の舞台で、冬の厳しい寒さに包まれ、一面に雪が積もる銀世界。蒙古軍の最終拠点・和泉港も上県に位置し、最終決戦の地となった。
このように各地域ごとに季節や環境が変化し、物語の進行に合わせて視覚的にも異なる表情を見せる演出となっている。
開発チームは対馬の自然美を再現することに強いこだわりを持った。実際にスタッフが対馬島を訪れ、現地の案内を受けながら風景や建築物を綿密にリサーチしたと言う。
その成果は、ゲーム内の風景描写や動植物の生態に活かされている。黄金色に輝く黄金寺のイチョウ並木、真紅の紅葉が舞う森、神秘的な鳥居が海中に立つ和多都美神社のような場所など、プレイヤーは「日本らしい」情緒あふれる景観を存分に楽しめる。海外のユーザーからも「美しい日本の風景」と称賛され、対馬の自然が世界中で話題となった。
また、ゲームでは対馬以外の舞台も描かれている。追加コンテンツ「壹岐之譚」では、対馬に隣接する壱岐島が新たなオープンワールドマップとして登場した。
壱岐もまた蒙古に襲われた島であり、本編後日譚として仁が訪れるエピソードが展開される。壱岐編では険しい海岸断崖や鍾乳洞など独自の地形が描かれ、対馬編とは異なる雰囲気を楽しむことができる。
第四章:ゲームシステム
本作は、はオープンワールドのアクションアドベンチャーゲームであり、戦闘・探索・育成・装備といった様々な要素が高い水準で融合している。
プレイヤーは境井仁を操作し、美しい対馬の世界を自由に駆け巡りながら、侍としての誉れを守るか“冥人”として暗躍するか、自らの戦い方を選択できる。
白刃の剣戟と「冥人」戦法(戦闘システム)

本作の戦闘は1対多の剣戟アクションが基本。プレイヤー(仁)は刀(一刀流の太刀)を主な武器としており、□ボタンで繰り出す素早い斬撃(速打)と、△ボタンの重い強撃(強打)を使い分けて攻撃する。
L1ボタンで敵の攻撃を受け流すガード(防御)、○ボタンで緊急回避といったアクションも駆使しつつ、複数の敵との攻防を捌いていく。
戦闘の手触りはリアルかつシビアで、刀が一閃すれば相手は一撃で倒れることもあるスリリングな調整になっており、開発陣は「日本刀の切れ味による致命的威力を実感してほしい」として、難易度を問わず敵体力を大きく水増ししない設計にしたと語っている。
特徴的なのが、敵の武器種に応じて使い分ける「型」の存在。仁はゲームの進行に伴い4種類の剣術の型を会得する。
それぞれ石の型(剣士対策)、水の型(盾兵対策)、風の型(槍兵対策)、月の型(巨漢対策)と呼ばれ、敵のタイプに合わせて構えを変更することで効果的にガード崩しや連撃を叩き込める。スタンスは蒙古の指揮官を観察・撃破することで順次アンロックされ、使いこなすことで一騎当千の戦闘が可能になる。
戦闘では他にも多彩な手段が用意されている。正々堂々と敵陣に乗り込み、「一騎討ち」を挑んで一太刀で斬り伏せ士気を削ぐこともできる。
逆に夜陰に乗じて敵陣に潜入し、背後からの暗殺で静かに敵を減らすステルスアクションも可能。闇討ちに抵抗を感じていた仁も、物語中盤からは必要に迫られて遂行するようになり、ゲーム的にもステルス要素が本格化して行く。
背後からの急襲や、高所からの「刺し違え」など暗殺アクションは、敵に気付かれず一撃で倒せるため非常に強力だが、周囲の敵に発見されると一転不利になる緊張感がある。闇に紛れて敵を一掃するプレイはまさに忍者さながらで、侍プレイとは異なる醍醐味がある。

戦闘で忘れてはならないのが多彩な武器・道具の存在。近接武器としては刀のほか短刀(脇差)による闇討ち、弓矢による遠距離攻撃が基本となる。弓は近距離用の半弓と威力重視の長弓があり、矢種も焼き矢や重矢など状況に応じて使い分けられる。
さらに、冥人としての戦いには欠かせない「幽具」すなわち忍具が非常に充実している。投げれば複数の敵を怯ませるクナイ、足元に叩きつけて煙幕を張る煙玉、遠距離から音を立てて敵を誘導する風鈴、中盤以降には毒針を飛ばす吹き矢まで登場する。
これらゴースト武器はどれも即効性が高く、「侍の武器より遙かに致命的」になるよう意図的にデザインされている。正攻法では手強い敵集団も、幽具を駆使すれば形勢逆転が可能であり、プレイヤーは自分なりのスタイルで戦術を組み立てられる。
このように、本作の戦闘は「泥・血・鋼の三本柱」を掲げるとおり泥臭くも生々しい剣劇が魅力。一瞬の判断ミスが死に直結する張り詰めた空気感は、まさに黒澤映画など往年の時代劇のチャンバラを彷彿とさせるものがある。
実際、開発チームは「静と動のメリハリ」を意識し、戦闘中に敢えて一瞬の間(ま)を作ることで緊迫感を演出した。たとえば、敵との対峙時に微動だにせず睨み合い、相手の攻撃に合わせてカウンターで致命の一閃を放つ動作などは、映画『七人の侍』の殺陣シーンから着想を得たと言う。この“静寂”の表現が加わったことで、ゲームとしての手応えと侍映画らしい様式美が両立された。
なお、本作には難易度設定も存在する。EasyからHardまで選べるが、難易度を上げても敵の体力値自体は変化しないのが特徴。これは前述のように「日本刀の一撃必殺感」を重視するためで、難易度に応じて敵AIの攻撃性や反応速度が変化する設計になっている。
最難関の「万死(Lethal)」モードでは一太刀浴びれば即ゲームオーバーになるほど緊張感が増し、まさに真剣勝負の空気を味わえる。
“風の道標”と寄り道要素(探索システム)

対馬の広大なオープンワールドには、戦闘以外にも多彩な探索要素が散りばめられている。単に馬で移動しているだけでも、道中で突発イベントが頻繁に発生する。
蒙古の巡回兵や野盗に襲われている百姓を見つけて助けたり、蒙古の拠点を偵察して殲滅したりと、プレイヤーが能動的に関与できる出来事が各所で起こる。
またフィールド上にはコレクションアイテムである「蒙古の品」(敵装備の記録)や歴史的な文書などが隠されており、探索するだけでも楽しみが尽きない。
素材採取のため野生の熊や猪を狩猟することもでき、手ぶらで馬を走らせている時間はほとんど無いほど「やれること」が豊富。
探索の楽しさを支えている仕掛けとして、本作独自のナビゲーションシステムが挙げられる。それが「導きの風」。
通常のゲームであればマップ上に目的地マーカーやミニマップが表示されるが、本作では可能な限りUI表示を減らし、代わりに風の吹く方向でプレイヤーを導く工夫がされている。任意の目的地を設定すると、ゲーム内でそちらへ風が吹き始め、草木や砂埃の流れで自然と方向が示される。
これは黒澤映画における「風の演出」からヒントを得たもので、画面に余計な矢印を出さず自然が語りかけてくれるように誘導する手法として高く評価された。

また空にはカラフトワシ(オジロワシ)が舞い、プレイヤーを興味深い場所へと誘う。さらには小さな狐がプレイヤーを神社への近道へ案内してくれる場面もあり、動物たちとも触れ合いながら探索することになる。
フィールド各所には仁を強化する成長スポットも存在する。例えば、湯煙の立つ秘湯(温泉)を発見して浸かれば最大体力が恒常的に増加する。
また風光明媚な場所では仁がインスピレーションを得て和歌(俳句)を詠む場面があり、プレイヤーが用意された語句を選んで即興の和歌を作成できる。完成した和歌は仁役の声優・中井和哉さんが情感たっぷりに詠み上げてくれ、その報酬として頭飾りの鉢巻を入手できる。
このように、探索を通じて身体的・精神的な成長が表現されており、温泉で疲れを癒す仁の独白シーンなどは戦乱の緊張から解放された彼の心情を垣間見る演出にもなっている。
他にも、竹を斬るミニゲーム「竹伐り」をクリアすると気力(必殺技や回復に使うリソース)が上昇したり、各地の神社に参拝してご神体にたどり着くと護符スロットが開放されたりと、探索による恩恵は計り知れない。
特に神社巡りは、崖伝いに飛び移ったり鎖を登ったりとアスレチック要素も含まれており、古き良きアクションアドベンチャーの手応えを感じられるだろう 。探索には明確な報酬が伴うため、メインストーリーをそっちのけで寄り道したくなる魅力がある。
敵が強くて苦戦する場合も、探索で体力や装備を強化しておけば攻略が楽になるため、初心者救済にも繋がっている。結果として無理な「レベル上げ」の作業をせずとも自然に強くなれるバランス調整がなされており、プレイヤーにストレスを感じさせない。
技の習得と“誉れ”ランク(育成システム)
境井仁の成長は物語と連動して進む。プレイヤーが様々な活動をこなすことで仁の「伝説」が高まり、一定値に達するごとに称号と技能ポイントを獲得する。
技能ポイントを消費して新たな技や戦法をアンロックするのが本作の育成システム。技の種類は多岐にわたり、正面戦闘で役立つ剣技から、暗殺に特化した隠密スキル、探索を助ける環境スキル、弓術強化、幽具の改良など様々。
どの系統から先に取得するかは完全にプレイヤーの自由で、自分のプレイスタイルに合わせて育成できる。たとえば、アクションが苦手な人は防御系スキルや体力増強系を優先することで、生存力を上げて戦いを有利にできる。
逆に攻撃的なプレイを望む人は真っ先に冥人の毒や風魔手裏剣の強化などを取得してしまう手もあるだろう。
この自由度の高いスキル習得により、侍プレイに徹するも良し、ゴーストプレイに邁進するも良し、バランスよく両方を伸ばすことも可能。結果としてプレイヤーごとに異なる“自分だけの仁”が出来上がるのも本作の醍醐味。なお、最終的には全スキルを習得できるため、やり込み派のユーザーは完全な最強冥人を作り上げることもできる。

また、仁の成長は物語進行で開放される「型」や装備にも表れる。前述の4種の剣の型は指揮官との戦闘経験を経て順次使えるようになる。
サブクエスト「傳承(でんしょう)」(神話的な逸話を元にした特別任務)をクリアすれば、伝説の武具や秘伝の必殺技を習得することも可能。
これら傳承クエストはストーリーから独立したボリュームのある内容で、強敵との戦闘も用意されているため、まさにサイドストーリーとして楽しめる。
成長システムのユニークな点として、「誉れ(ほまれ)」の概念がある。ゲーム内ではシステムとして明確なパラメータではないが、プレイヤーの行動如何でNPCの反応や一部演出が変わる。
例えば、敵に対して真っ向から決闘を挑み正々堂々と戦うと名誉ある武士として一目置かれたり、逆に闇討ちばかりしていると敵兵が「卑劣な冥人め」と怯えたりする。
こうした演出上の違いはあるが、ゲーム的なメリット・デメリットは設けられていないため、プレイヤーはロールプレイとして自身の仁像を演じることができる。物語の結末(志村をどうするか)も含め、誉れを守るか捨てるかはプレイヤーに委ねられている点で、ゲームシステムとストーリーが巧みにリンクしている。
装備・アイテムとカスタマイズ

本作ではRPGのような数値付きの武器防具はないが、多彩な装備品が登場し性能の違いを楽しめる。
まず武器だが、仁の愛刀(太刀)は物語を通じて一振りのみ。しかし、鍛冶場で素材を消費して強化することで攻撃威力や切れ味を向上させることができる。
弓についても半弓・長弓それぞれ強化可能で、引き絞り速度や威力が上昇する。短刀や吹き矢も同様にアップグレード可能で、探索で集めた竹・鉄・革などの資源を用いて職人に依頼する形になっている。
特筆すべきは種類豊富な防具(鎧・着物)システム。仁は物語の進行や探索を通じて様々な鎧や装束を入手する。それぞれ固有の効果を持ち、着用することでプレイスタイルに影響を与える。
例えば、頑強な「武家の鎧」は防御力が高く被ダメージを減らす効果があり、正面戦闘向き。一方、盗賊衣装である「冥人の鎧」(ゆなから譲られる着物)は探索向けで、敵の発見速度を遅くし、収集品の検知能力を高める効果がある。弓取り用の「忠頼の装束」を着れば弓の溜め速度が上がり、遠距離戦が得意になる。
このように、装備を付け替えることでステルス重視か攻撃重視かなど性能を変化させられるため、状況に応じた最適な装備選択が攻略の鍵となる。同時に、お気に入りの見た目で戦えるというコスメ要素も満たされる。
各防具も武器と同様に素材強化が可能で、最大3段階(ものによっては5段階)まで性能が向上する。強化すると外見も豪華になり、色合いや装飾が変化するため成長を実感できる。
さらに、強化とは別に染料によるカラー変更もでき、黒や白、赤など自分好みの色に染めてファッションを楽しめる。オープンワールド内に点在する「染師」に花を渡すことで新たな染色パターンを解放でき、黒装束の暗殺者スタイルから真っ白な侍大将スタイルまで、幅広いコーディネートが可能になっている。

装備面でもう一つ重要なのが「護符」。対馬各地の神社を巡礼すると入手できる護符は、仁に様々なスキル効果を付与する。
たとえば攻撃力アップ、体力回復量増加、ステルス時の移動速度上昇、矢の補充率アップ等、戦闘や探索を助ける多彩な効果がある。
護符は種類ごとに大小があり、大きな護符は強力な代わりに装備枠を1つ占有し、小さな護符は弱めだが複数装備できる。神社巡りでスロットが増えると、一度に最大6個の護符を組み合わせることが可能。自分なりのビルドを構築できる要素として、護符システムはやり込み甲斐がある。
最後に見た目のカスタマイズについて触れておこう。侍といえば兜や笠だが、本作では頭装備として烏帽子風の笠や鉢金、面頬などを自由に着脱できる。

顔には武者の仮面(面)を装着することも可能で、無骨な般若の面から血染めの布マスクまで多数揃っている。こうした頭部装飾は性能に影響しない純粋な見た目アイテムだが、冥人としての威圧感を演出したり、武士らしい格式を示したりとロールプレイの幅を広げる。
また、背中に掲げる刀の鞘や馬の見た目も物語の進行でアンロックされ、愛馬には好きな鞍を装備させることができる。
総じて、本作のゲームシステムは、侍の誉れある戦いと冥人の闇の戦い、その両面を支える多彩な仕掛けが用意されている。戦闘の歯ごたえ、探索の自由度、成長と収集の達成感――どれをとっても作り込まれており、プレイヤーは対馬の冒険に没入できること間違いなし!
まさに「オープンワールド時代劇」とも言うべき完成度であり、その遊び応え満点の内容が本作を傑作たらしめている。
第五章:開発の裏話・制作エピソード
プロジェクト発足と舞台選定

本作を手掛けたのは、米国ワシントンに拠点を置くSucker Punch Productions(サッカーパンチ)。同スタジオは過去に『怪盗スライ・クーパー』シリーズや『INFAMOUS(インファマス)』シリーズを開発しており、本作は初の時代劇作品となった。
企画が立ち上がったのは2014年頃と言われ、当初は海賊ものやスコットランドの義賊ロブ・ロイ、あるいはフランスの三銃士など様々な題材が検討された模様。しかし最終的にチームは「13世紀の日本・対馬」というテーマに辿り着く。
それは歴史書に記されたモンゴルの日本襲来の記録にインスピレーションを受けたためだと言う。当時、オープンワールドで中世日本を舞台にしたゲームは皆無であり、「世界初の侍オープンワールド」に挑戦する意欲が生まれた。
Sucker Punchはこの大胆な企画をソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)に提案し、ゴーサインを得る。西洋のスタジオが日本の歴史を題材にするというチャレンジングな内容だったが、SIEは全面的にバックアップ。開発には約6年間が費やされ、スタッフは日本文化や歴史の研究に没頭した。
シナリオを執筆するにあたっては「実在の歴史人物を登場させるか」も議論されたが、日本の専門家から「不用意に実在人物を扱うのはセンシティブだ」との指摘もあり、最終的に仁や志村といった架空の人物で物語を構築している。そのため史実とは異なるフィクションとして、より自由にドラマを描けるようになった。
開発中のプロジェクトコードネームは「Project Berg」で、発表前から社内テストでは非常に評判が良かったと言う。2017年末のParis Games Weekでタイトル初公開となり、美しい映像と独特の和風テイストが大きな注目を集めた。
その後、E3 2018では草原での決闘シーンを含む実機デモが披露され、海外ファン・日本ファン双方から期待が高まった。「なぜアメリカの会社が侍ゲームを?」という驚きもあったが、それが話題性を高める一因にもなった。
日本文化再現へのこだわり

Sucker Punchにとって、日本の時代劇世界を違和感なく表現することは最大のチャレンジであった。そのため、現地取材と専門家の協力が開発初期から行われた。SIEのジャパンローカライズチームが全面協力し、開発スタッフを実際に対馬島へ案内して地理や文化を体感させている。
また日本語のセリフや看板の文字、風習の描写に至るまで、細部に渡ってアドバイスを受けた。例えば、キャラクター名の漢字表記もローカライズチームが考案しており、「境井仁」の名字に「境」を当てた理由も彼らの発案だという。
主人公が「侍と冥人の境(はざま)にいる」という意味を込めており、日本語ネイティブでなければ出てこない発想と言える。
また、戦闘モーションに関しては日本の伝統武術の有段者にモーションキャプチャ協力を依頼している。剣術については天心流兵法の師範が監修しており、実際の侍の動きをゲームに落とし込んだ。
斬撃のキレや型の所作など、本物の剣さばきを再現することで、架空の物語でありながら“本物の侍”を感じられるよう工夫されている。
さらにサウンド面では、日本の風物詩である風鈴の音や、刀が鞘から抜かれる金属音など現地録音がふんだんに使われている。音にもこだわることで、没入感を高める演出となっている。

グラフィックについては、四季折々の自然描写や光の加減など「日本らしさ」を意識して調整された。例えば、竹林越しに降り注ぐ木漏れ日、神社の鈴縄が風に揺れる様子、民家の畳敷きの室内に差し込む夕日の色合いなど、ディテールが非常に細かい。
フォトモードも実装され、プレイヤーは好きな風景でカメラを自由に動かして撮影できる。フォトモードでは風の強さや粒子(落ち葉や蛍)エフェクトも調整でき、動的な写真を撮れるのもユニークだった。発売後はTwitterなどSNSで多数の絶景スクリーンショットが共有され、ゲームの魅力発信に繋がった。

極めつけは「黒澤モード」の搭載である。これはゲーム映像を昭和中期の白黒映画風にフィルタリングするオプションで、黒澤明監督作品へのオマージュとして用意された。
単なるモノクロ化ではなく、フィルムグレイン(粒子の荒さ)やオーディオのこもった質感までも再現し、まるで往年の時代劇フィルムを見ているかのような趣。
黒澤明監督の遺族にも正式に許可を得て「Kurosawa Mode」と名付けられており、開発陣の日本映画への敬意が伺える。実際にこのモードでプレイすると、風の音だけが響く静かなシーンや決闘の場面が一層引き締まり、一種の縛りプレイとしても楽しめる内容だった。
その他の制作エピソード

開発の過程では数々の興味深いエピソードが伝えられている。例えば、本作のロード時間は極めて高速であることが発売時に話題となった。PS4世代のオープンワールドゲームとしては異例の短さで、死亡後のリスタートやファストトラベル時に数秒しか待たされない。
これはエンジンやメモリ管理の最適化の賜物だが、ロードが速すぎてチップ(ヒント)を読む暇がないため、敢えてロードを遅延させたという逸話もある(笑)プレイヤー体験を損なわないよう、速すぎるロードを“ナーフ”したという。この話は発売当時メディアでも報じられ、技術力の高さを示すエピソードとして語られた。
キャラクターに関しては、名前の由来以外にも細かな設定がある。仁の愛馬は物語の進め方によって命名が異なり、各キャラクターのモデル俳優や声優の熱演も大きな注目を集めた。
特に主人公・境井仁を演じたダイスケ・ツジ氏(英語音声/モーションアクター)は、その演技が高く評価され、後述する賞も受賞している。日本語版声優の中井和哉氏もまた渋い熱演で物語に深みを与えた。
英語版と日本語版で口の動きが異なる仕様になっていたことも驚きである。PS5版では日本語音声に合わせたモーションに切り替えられる機能も追加され、より自然な形でプレイできるようになった。
発売後の無料アップデートではオンライン協力モード「Legends/冥人奇譚」が実装された。これは日本の妖怪や伝承をモチーフにしたCo-opモードで、本編とは別世界の物語が展開する。
4種類のクラス(侍・弓取・牢人・刺客)から選び、フレンドとともに怪異のミッションに挑む内容で、大きな反響を呼んだ。もちろん基本プレイ無料で、多くのユーザーが対馬の戦いをマルチプレイで楽しめた。
またPS5向けには「ディレクターズカット」として拡張版が発売され、新たな壱岐島の物語や日本語リップシンク対応、3Dオーディオ・ハプティックフィードバックなど次世代機能を盛り込んでいる。
このように本作は開発段階から発売後に至るまで数多くの逸話とアップデートに恵まれた。異例とも言えるのは、その文化的な成功ぶりである。
海外スタジオが手掛けた和風ゲームとして、日本国内でも絶賛されただけでなく、日本の文化発信・地域振興にまで寄与した点は特筆に値する。ゲーム開発者たちの情熱とリスペクトが結実した作品と言えるだろう。
第六章:海外と国内における評価・反応

海外での評価・受賞
本作はは2020年7月の発売直後から世界的に高い評価を受けた。レビュー集計サイトMetacriticのスコアはPS4版が83/100をマークし、特に剣戟の戦闘や重厚なストーリー、美しい音楽やグラフィックが賞賛された。
海外メディアは「まるで映画のような侍体験」「圧巻のビジュアルと爽快な刀アクション」といった好意的なレビューを多数掲載している。
主人公や脇役のキャラクター描写、俳優たちの演技(英語版・日本語版共に)が高く評価された一方で、ステルスゲーム要素やオープンワールドのクエスト構造がオーソドックスすぎるとの指摘も一部にあった。
とはいえ概ね肯定的な評価が主流で、プレイヤーからの支持も厚く、発売年を代表する人気作となった。
特に注目すべきは受賞歴である。本作は2020年末のゲームアワード・コンテストで数々のノミネートと受賞を果たした。米国開催のThe Game Awards 2020ではゲーム・オブ・ザ・イヤー(GOTY)候補となり 、最終的に「最優秀アートディレクション賞」を受賞している。
また同イベントではユーザー投票全開の「Players’ Voice(プレイヤー人気投票)賞」も獲得した。これは全世界のファン投票による賞で、強力な競合タイトル『ラスト・オブ・アス Part II』らを抑えて1位となったことから、本作のファン熱量の高さが窺える。
「プレイヤーが選ぶ2020年最高のゲーム」としてGhost of Tsushimaの名が刻まれた意義は大きく、Sucker Punchにとっても誇るべき栄誉と言える。
その他、IGNやGamespotなど主要ゲームメディアのアワードでもGOTYノミネートに名を連ね、Joystick AwardsではBest Audio(音響賞)など技術面の評価も得た。
さらに、アメリカの雑誌「Time」が選ぶ2020年トップゲーム10にもランクインし、“今年もっともエンターテインした作品”として紹介されている。日本を扱ったゲームがここまで西洋で高く評価されるのは珍しく、本作が文化的な垣根を越えて広く受け入れられたことを示している。
興味深いエピソードとして、『龍が如く』シリーズの名越稔洋ディレクターが本作を絶賛した件。発売後のインタビューで名越氏は「正直、(ゴースト・オブ・ツシマは)日本人が作るべきだったゲームだ」とコメントし、そのクオリティに驚嘆したことを明かした。
日本のクリエイターが太刀打ちできないほど完成度が高いと評し、ゲーム業界に刺激を与えたと述べている。この発言は世界中のゲームファンの間でも話題となり、日本文化を外部の視点で描いたからこその新鮮さが成功要因との分析もなされた。
また、海外ファンの中には本作で日本文化に興味を持ち、黒澤映画や日本の歴史を勉強し始めたという声も多数あった。SNSでは「Ghost of Tsushimaのおかげで七人の侍を観た」「対馬に旅行してみたい」といった反応も見られ、ゲームが文化交流の架け橋となった事例とも言えます。総じて海外での評価は極めて高く、「Sucker Punchの最高傑作」「PS4時代の集大成」と称される名作との評価で定着している。

本作の影響で「七人の侍」を観たのは筆者のことです(笑)
日本国内での評価・反響

本作が特筆すべきなのは、日本国内での評価が驚くほど高かった点である。発売元が海外タイトルであるにも関わらず、日本のゲーマーやメディアから熱烈な支持を受けた。
その象徴が週刊ファミ通のクロスレビューで、満点となる40点(10点×4人)を獲得したこと。ファミ通において海外製ゲームが満点を取るのは史上3作品目という快挙で、レビューでは「時代劇への愛に溢れ、オープンワールドゲームとしても完成度が非常に高い」と絶賛された。
同時期の電撃PlayStationや4Gamerなど国内メディアの評価も軒並み高く、「海外スタジオが作ったとは思えない、日本人好みの侍アクションだ」という声が多く聞かれた。
ユーザーからの評判も非常に良好で、発売直後にはSNS上で「#ゴーストオブツシマ」の話題がトレンド入りするほどであった。
特に日本のプレイヤーに響いたのは、時代劇さながらの演出と侍の所作がしっかり描かれていた点である。「討ち入り前に刀を拭う仕草が渋い」「居合斬りの構えにシビれた」など、細かな挙動一つに感動の声が上がった。
また「日本語音声の出来が素晴らしい」という意見も多く、吹き替えの品質が高かったことがローカル評価を押し上げた(海外版発売当初、日本語音声で遊ぶと口パクが英語に合っていることだけが不満点として指摘されていたが、PS5版でリップシンク修正が入り解消された)。
ゲームアワード面では、ファミ通・電撃ゲームアワード2020において最多となる5部門を受賞している。Game of The Year(大賞)は『あつまれ どうぶつの森』に譲ったものの、Ghost of TsushimaはMVC(Most Valuable Creator)、グラフィック部門、アクター部門、キャラクター部門、アクションアドベンチャー部門の計5冠に輝いた。
特にMVCは開発元Sucker Punchへの賞であり、キャラクター部門は境井仁、アクター部門はダイスケ・ツジ氏(仁役)がそれぞれ受賞している。国内ユーザー投票でこれだけ支持を集めたことは、本作が日本のゲームファンにも深く受け入れられた証と言える。
「日本を舞台にした最高のオープンワールド」という評価も多く、これまで和風ゲームに馴染みがなかった層からも支持を得た。
加えて、日本のゲームクリエイターたちからも賞賛の声が相次いだ。前述の名越氏のコメント然り、小島秀夫監督も自身のTwitterで「境井仁フォトを投稿」するなど本作への興奮を示していた。
和風ゲームの先駆者である須田剛一氏なども「Ghost of Tsushimaは文化的事件」と述べ、その出来映えに舌を巻いたと言う。
また、対馬にゆかりのある人々(後述)が本作を絶賛し、「作ってくれてありがとう」と感謝の意を表する場面もあったほど。
総じて国内評価は「海外製なのに日本人が作ったような完成度」という点が驚きと共に称賛された。
日本のゲームファンはしばしば時代劇や侍ものに愛着がある一方、欧米産の和風作品には厳しい目を向けがち。しかし本作はそのハードルを易々と超え、日本のファンの心を掴んだ。その事実こそ、本作が国境を越えたエンターテインメントとして成功した何よりの証と言える。
第七章:売上実績と記録

本作は商業的にも大成功を収め、発売元のソニーにとってPS4世代最後の大ヒットIPとなった。そのセールス記録を具体的に見てみよう。
まず発売直後の勢いだが、発売からわずか3日間で全世界実売240万本を突破したことが報じられた。これはソニーのファーストパーティ新規IPとして当時最速の売れ行きであり、PS4史上でも最高クラスの出足だった。
この記録により、本作は「PS4におけるファーストパーティ作品で最も早く売れたオリジナルタイトル」としてギネス的な称号を得た。同年7月末時点でパッケージ+デジタル併せた累計は既に300万本規模に達していたとみられている。
その後も口コミで評判が広がり、ホリデーシーズンを経て販売本数は順調に伸び続けた。発売4か月後の2020年11月には世界累計500万本を突破したことが公式発表されている。これは極めて早いペースで、同年発売の他のビッグタイトルに引けを取らない数字だった。
さらに2021年に入りディレクターズカット版の発売(PS5版含む)もあって、2022年7月時点での全世界累計は973万本に到達。Sucker Punchの報告によれば、この時点でゲーム内で撫でられた狐の数が7,518万匹などというユニークな統計も公開され、話題になった。
そして2022年を経て、2024年9月にSucker Punchは累計1300万本超を公式にアナウンスしている。新規フランチャイズとしては驚異的な成功であり、PS4世代の新作IPではトップクラスの売上。類似の実績を持つタイトルとしては『Horizon Zero Dawn』があるが、和風タイトルでは他に例がない。
PlayStation 4の歴代販売記録においても、本作の日本国内売上は注目すべきものがある。日本国内だけで累計実売100万本を突破しており 、これは国内で発売された海外ゲームとして異例の高水準。
2023年5月にファミ通によるジム・ライアンSIE社長へのインタビューで、Ghost of Tsushima(通常版+DC版)の日本国内売上が100万本に達したことが明かされた。海外産ゲームが日本でミリオンを超えるのは稀であり、それだけ本作が国内ゲーマーにも受け入れられたことを示す。
販売記録に関連して、発売当時の品薄も話題となった。特に日本ではパッケージ版が初回出荷分からほぼ完売状態となり、再出荷まで店頭在庫が不足する店舗が続出した。これは「侍ゲー」に飢えていた層の需要を見誤ったためとも言われ、発売後に増産対応がなされている。
また、ダウンロード版の販売比率が比較的高かったとも伝えられ、ソニーのデジタル戦略にも貢献した模様。
以上のように、Ghost of Tsushimaの売上実績は記録尽くめであった。PS4末期に登場した新規IPとして、これほどの成功を収めたことはSIEにとっても大きな財産と言える。
売上累計1300万本超という数字は、同世代の『The Last of Us Part II』や『God of War』と肩を並べる水準であり、まさに世界的メガヒットタイトルの仲間入りを果たしたのである。
第八章:社会的影響と文化的反響

Ghost of Tsushimaがもたらした影響は、ゲーム業界内に留まらなかむた。作品の成功は現実世界にも様々な波及効果を生み、文化的・社会的な現象となった。
対馬との協力と観光振興

本作の舞台である長崎県対馬市は、Ghost of Tsushimaの世界的ヒットを受けて島のPRに乗り出した。2021年3月、対馬市は公式コラボサイト「Ghost of “REAL” Tsushima」を開設し、ゲームの場面と現実の対馬の風景を比較紹介する試みを行った。
サイトではゲーム内映像と実写映像を交えたプロモーションビデオや、主人公・境井仁の英語版俳優ダイスケ・ツジ氏のインタビュー動画などが公開され、国内外のファンに対馬の魅力を伝えた。
さらに対馬市は、本作の開発を手掛けたSucker Punch Productionsのジェイソン・コーネル氏とネイト・フォックス氏に対し、「対馬市永久アンバサダー(永久観光大使)」の称号を授与した。これはゲームを通じて対馬の名を世界に広めた功績を称えるもので、2021年3月5日に比田勝尚喜市長より感謝状と任命証が贈呈された。
授与式の映像はネット上で公開され、クリエイターの二人も非常に光栄だとコメントしている。自治体がゲーム開発者を観光大使に任命するのは極めて珍しいケースであり、Ghost of Tsushimaのもたらした地域振興効果を端的に示す出来事だった。
実際、ゲーム発売後には対馬への関心が世界的に上昇した。コロナ禍だったため即座の観光客増加には繋がらなかったが、海外のニュースメディアでも「ゲームをきっかけに対馬を訪れたい人が増えている」と報じられた。対馬市の職員によれば「ゲームのお陰で対馬という地名の認知度が飛躍的に上がった」とのことで、将来的なインバウンド観光への期待が高まっている。
現地では境井仁の等身大パネルが設置されたり、ゲームファン向けのガイドツアー企画も検討されたりと、歓迎ムードが漂っている。
まさにGhost of Tsushimaが架空と現実の架け橋となり、一つの自治体を活気づけた好例と言える。
ファンによる文化財支援
Ghost of Tsushimaのファンコミュニティは、単にゲーム内で楽しむだけでなく現実社会でも善意の行動を起こした。その代表例が、対馬市の和多都美神社の鳥居再建を支援するクラウドファンディングである。
2020年9月の台風10号で倒壊した海中鳥居を復旧するため、地元が企画したクラウドファンディングに世界中のゴーストオブツシマファンが賛同し、大量の寄付が集まった。
当初目標額は500万円だったが、最終的に2710万円(目標の542%)もの支援総額が集まり、大成功を収めた。支援者は2014人にも上り、その多くがゲームプレイヤーだったと報告されている。
和多都美神社の公式Twitterでも「ゴーストオブツシマのプレイヤーの皆様からのご支援が非常に多く…神様のお導きではないかと感じます」と感謝コメントが発信された。
この出来事は国内外のメディアでも話題となり、「ゲームファンが現実の神社を救った」として大きく報じられた。
Ghost of Tsushimaで和多都美神社がモデルの場所が印象的に登場したことから、プレイヤーたちが縁を感じて寄付に動いたようである。結果的にこのクラウドファンディングによって鳥居は再建される運びとなり、寄付者の名前は石碑に刻まれる予定とのこと。ゲームがきっかけで実在の文化財保存に貢献するという、美談として広く知られる事例となった。
「和風ゲーム」ブームへの影響
近年、世界のゲーム市場では中世日本・侍や忍者をテーマにした作品が次々と登場している。その潮流において、Ghost of Tsushimaが果たした役割も見逃せません。2017年『仁王』、2019年『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』といった和風アクションゲームがヒットし、Ghost of Tsushima(2020年)が続いたが、これらの成功がひとつのトレンドを形成しつつある。
海外の大手UBISOFTも2024年以降に『Assassin’s Creed Codename Red』という日本の戦国時代を舞台にした作品を準備中で、その発表はGhost of Tsushimaの成功を見た後で行われている。
Real Soundの分析によれば、「近年の和風ヒット作の先例が追随を生み、ジャンル内で舞台設定のトレンドとなっている」と指摘されている。Ghost of TsushimaもSEKIROや仁王と並び、その文化的成功が後続タイトルに影響を与えたとされている。
また、海外の開発チームやプレイヤーが日本文化の持つ独自の魅力に改めて気づき始めたことも要因である。侍・忍者・城・寺社といった要素は他国にはないユニークな題材であり、Ghost of Tsushimaが世界的にヒットしたことにより「日本を舞台にすると売れる」という認識が業界内で強まった側面もある。
実際、本作リリース以降、大小様々な和風テイストのゲームがアナウンスされている。インディーゲームでも白黒の剣劇アクション『Trek to Yomi』や、戦国時代を舞台にしたシミュレーションRPGなどが出てきており、「侍/サムライ」は世界共通のホットなキーワードになりつつある。
こうした潮流の中、本作は「海外デベロッパーが手掛けた和風ゲーム成功例」として語られている。日本人クリエイターに刺激を与えたことは前述したが、逆に海外クリエイターにとっても「これほどまでに日本題材が受け入れられるのか」という発見だったようだ。
Ghost of Tsushimaの成功は、もはや特殊なケースではなく一つのジャンルとして確立しつつある和風ゲームブームの牽引役となった。今後もGhost of Tsushimaに触発された作品が登場する可能性が高く、その意味でも本作の与えた影響は計り知れない。
メディアミックスと今後の展開
Ghost of Tsushimaはゲーム本編のみならず、その知的財産が他メディアにも広がることが決定している。2021年3月には、ハリウッドでの映画化企画が正式発表されました 。監督には映画『ジョン・ウィック』シリーズで知られるチャド・スタエルスキ氏が起用され、製作準備が進められている。
ゲームを原作とした実写映画には常に期待と不安がつきまとうが、本作の場合、侍映画との親和性が高いため良質な時代劇アクションになるのではと期待されている。
キャスティングや脚本の詳細は未公表だが、主演の境井仁役としてはゲームでも演じたダイスケ・ツジ氏が意欲を見せていることが報じられた。
さらに2024年にはアニメシリーズ化の企画も発表されている。Netflixでの配信が噂されており、マルチプレイモード「冥人奇譚」の世界観をベースにした物語になるとのこと 。シリーズ構成には虚淵玄氏が起用され、2027年公開を目指していると伝えられた 。
こちらはゲーム本編とは異なる妖怪ファンタジー路線になりそうですが、Ghost of Tsushimaというブランドの多角展開として注目されている。
終章

『ゴースト・オブ・ツシマ』(Ghost of Tsushima)は、フィクションと歴史を融合させた壮大な侍譚として、ストーリー・キャラクター・ゲームシステムのいずれにおいても極めて高い完成度を示した。
海外スタジオの手による和風ゲームがここまで日本で評価され、さらに世界中で売上記録を打ち立てた例は他になく、その成功は単なるゲームの枠を超えて文化現象となった。
対馬という地名を世界に知らしめ、ファンの善意を現実社会へ波及させ、今後のゲーム開発トレンドにも影響を与えるなど、その社会的インパクトは計り知れない。
侍の生き様と信念、そして新たな道を切り開く“冥人”の物語は、多くのプレイヤーの心に深く刻まれた。
美しい対馬の風景に吹く風と共に、この物語もまたゲーム史に長く語り継がれていくことだろう。
まさに「誉れ」をもって称えられる傑作と言えるのではないでしょうか 。
