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【バイオハザード】ジル・バレンタインとは何者か?初代バイオハザードから5まで辿る不屈のヒロインの軌跡

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ジル・バレンタイン:S.T.A.R.S.からBSAAへ、その軌跡と変貌

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人物像

ジル・バレンタインは、サバイバルホラーゲーム『バイオハザード』シリーズに登場する主人公の一人。シリーズを代表する女性キャラクターであり、長年多くのプレイヤーに親しまれて来た。

シリーズ初期からファンに愛される彼女は、ラクーンシティ警察の特殊部隊S.T.A.R.S.隊員として華々しくデビューし、その後も幾多の事件を乗り越えて成長を遂げて行く。

強い正義感と責任感を持ち、「市民を脅かす悪が許せなかった」という思いでS.T.A.R.S.に入隊したほどの熱い信念の持ち主です。本記事では、初代『バイオハザード』から『バイオハザード5』までの作品(『アンブレラ・クロニクルズ』『リベレーションズ』『バイオハザード RE:3(リメイク版3)』などジルが登場する作品を含む)におけるジルの人物像や性格、そして詳細な来歴を、時系列に沿ってカジュアルな語り口で解説して行く。

初心者の方にも分かりやすいように、各作品・事件ごとにジルの立場や役割、心境の変化を振り返りながら、彼女の成長ぶりや魅力に迫ってみよう。S.T.A.R.S.時代からアンブレラ社との戦い、そして新たな組織BSAAでの活躍まで、ジルがどのように変貌を遂げていったのか、その軌跡を追って行く。

なお、青いベレー帽をトレードマークとするS.T.A.R.S.隊員時代の制服姿や、ラクーンシティ脱出時に見せたチューブトップにミニスカートの私服姿など、作品ごとに異なる衣装もジルの魅力を引き立てている。

それでは早速、ジル・バレンタインの物語を紐解いて行こう。

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洋館事件での活躍 – S.T.A.R.S.隊員としての初陣(バイオハザード1)

1998年7月、アメリカ中西部の街ラクーンシティ近郊で起こった猟奇殺人事件の調査が始まりであった。

ラクーンシティ警察(R.P.D.)特殊部隊S.T.A.R.S.アルファチームに所属するジルは、当時23歳の若き隊員であり、同チーム唯一の女性メンバーでもあった。

彼女は同僚のクリス・レッドフィールドらと共に、消息を絶ったブラヴォーチームの救出任務に向かう。捜索中、謎のクリーチャーに襲撃されたジルたちは、近くの洋館へ逃げ込むことで辛くも難を逃れる。しかし、その館で待ち受けていたのは想像を絶する恐怖の連続だった。

洋館内ではゾンビや怪物が徘徊し、ジルたちは極限のサバイバルを強いられた。仲間たちが次々と命を落とす中、ジルは冷静さを保ち、持ち前の判断力と射撃の腕前で幾度も危機を乗り越える。

実はジルは米軍対テロ部隊デルタフォースの訓練過程を経ており、爆発物処理や薬品の知識に長けたスペシャリストでもあった。手先が非常に器用で簡単な鍵ならピッキングですぐに解錠してしまう腕前は洋館でも発揮され、作中では「マスター・オブ・アンロッキング(開錠のエキスパート)」とバリー・バートンに冗談交じりに称えられる場面もあった。

時には悲惨な仲間の最期に動揺し、突然現れたゾンビに尻もちをついてしまう場面もあったが、弱音を吐かず前進し続ける姿は「気丈な女性そのもの」であった。怖さを隠して強がっている部分も多少あったようだが、その人間味あふれる一面こそジルの魅力と言えるだろう。

この洋館事件では、ジルたちS.T.A.R.S.隊員は上司でチームリーダーのアルバート・ウェスカーの裏切りにも遭遇する。ウェスカーはアンブレラ社の工作員であり、一連の事件はアンブレラ社が極秘に進めていた生物兵器(B.O.W.)研究の産物だった。

ウェスカーによって一時は拘束され地下牢に監禁されてしまうジルだったが、最終的にはクリスやバリー・バートンレベッカ・チェンバースら生存者と協力し、辛くも洋館から脱出することに成功する。

巨大なタイラントとの死闘の末、脱出直前には洋館ごと爆破して証拠もろとも闇に葬り去った。ヘリで間一髪逃げ延びたジルたちは、生還の安堵も束の間、この事件が自分たちの人生を大きく変える戦いの序章に過ぎなかったことを知る由もなかった。

初めての極限状況となった「洋館事件」を生き延びたジルは、この出来事を通じてアンブレラ社の闇と直面し、以降の戦いへと運命づけられて行く。正義感の強い彼女は、犠牲となった仲間たちの無念を胸に、この惨劇の元凶であるアンブレラ社を必ず追及しようと心に誓った。

コウ
コウ

バイオハザードのキャラってシリーズを通して顔が変わって「誰!?」ってなることが多いけど、ジルはどの作品も似た雰囲気を残してるのが良いよね。巨乳なところも一緒!!←

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ラクーンシティ崩壊からの脱出 – 諦めない強靭な意志(バイオハザード3)

洋館事件の生還者となったジルだが、事件後も苦難は続く。彼女は帰還後すぐに上層部に対し、館で目の当たりにしたアンブレラ社の違法な生物兵器研究の実態や、ウェスカーがアンブレラのスパイだった事実を報告。

しかし警察内部にはアンブレラと癒着した権力者(ブライアン・アイアンズ署長)もおり、巨大企業アンブレラを相手に行動を起こす勇気を持つ者は皆無。正義を信じて訴えたジルの声は黙殺され、彼女は徒労感と孤独に苛まれることになった。

それでもジルは決して諦めなかった。同僚のクリスが単身でアンブレラ追跡のためヨーロッパへ旅立ったことを知ると、ジルも残った仲間のバリー・バートンと協力しアンブレラと戦う道を選ぶ。クリスやバリーとは後で現地で合流する約束を交わし、ジルは一人ラクーンシティに残って内部からアンブレラの動向を探ることに。

この決断が災いし、彼女は翌1998年9月にラクーンシティで発生した大規模バイオハザード(生物災害)に巻き込まれてしまう。

街にはT-ウィルスが蔓延し、市民は次々とゾンビと化して地獄絵図の様相を呈します。ジルは決死の脱出劇を繰り広げることになるが、その途中でアンブレラ社の傭兵部隊U.B.C.S.所属の隊員カルロス・オリヴェイラと出会う。

当初はアンブレラ関係者である彼を警戒したものの、カルロスの人懐っこく誠実な態度に次第に信頼を寄せ、共に協力して行動するようになる。二人は警察署や時計塔へ向かう道中で、カルロスの上官ミハイル・ヴィクトールとも合流する。

しかし、ミハイルはネメシスの猛攻からジルたちを逃がすため、自ら囮となって命を落としてしまう。その壮絶な犠牲を目の当たりにしたジルは、なお一層アンブレラへの怒りを燃やす。

ある場面では、絶望しかけたカルロスの頬をジルが思い切り平手打ちし、「弱音を吐かないで!」と叱咤する一幕も。決して希望を捨てず仲間を鼓舞するジルの姿からは、その芯の強さとリーダーシップが感じられた。

しかしジルの前には、アンブレラが差し向けた高度追跡型の生物兵器「ネメシス(追跡者)」が執拗に立ちはだかる。次々と現れる怪物との死闘の中で、ジルはネメシスに捕捉されT-ウィルスを直接投与されてしまう。

自らがゾンビ化する危険に晒され、一時はカルロスに「もし自分が変異したら迷わず始末してほしい」と頼むほど絶望的な状況に陥るが、カルロスは病院からワクチンを持ち帰り献身的に彼女を救った。死の淵から奇跡的に生還したジルは、その後も幾度となくネメシスの追撃を受けながらも知恵と勇気で乗り越えて行く。

パラケルススの魔剣

終盤ではガスボンベの爆発を利用してネメシスを怯ませる離れ業も見せ、最終決戦では試作兵器レールキャノン「パラケルススの魔剣」を用いて、この執念深い怪物を完全に撃破することに成功した。

崩壊寸前のラクーンシティから、ジルとカルロスは間一髪でヘリコプターに救出され脱出を果たす(このヘリを操縦していたのは、駆けつけたバリー・バートンだった)。ラクーンシティはその翌日に政府の決定による爆撃で消滅し、街自体が地図から消え去る。

かろうじて地獄から生還したジルだったが、彼女の戦いはまだ終わらなかった。脱出後、ジルはクリスと合流すべく彼の潜伏先を訪ねるが、時すでに遅くクリスは妹クレア救出のためロックフォート島へ旅立った後だった。残されたクリスのナイフを見て彼の無事を信じたジルは、再会を胸にその場を後にする。

極限状況の連続だったラクーンシティ脱出劇を経て、ジルはより一層逞しく成長した。不可能に思える状況でも最後まで希望を捨てず、自ら道を切り拓く強さを身につけたのである。仲間と力を合わせ、決して諦めずに運命に立ち向かうジルの姿は、シリーズ屈指の名場面として今なお語り継がれている。

コウ
コウ

「3」以降、メインシリーズでジルがメインに活躍した作品が少ないのが少し寂しいよね。ただ、それだけに初期シリーズでの存在感が今でも強く記憶に残ってるキャラだと思うわ。

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アンブレラ終焉へ向けて – クリスと共闘した最後の戦い(アンブレラクロニクルズ)

ラクーンシティ事件から数年後、水面下では生物兵器を巡る新たな戦いが続いていた。表向きにはアンブレラ社への訴訟や捜査が進み、同社は徐々に経営難に陥っていたが、まだ各地に残された施設や研究データが脅威を孕んでいた。

2003年ラクーンシティ壊滅から5年を経てようやくクリスと再会を果たしたジルは、二人でロシア政府が組織した対バイオハザード部隊に参加し、アンブレラ社最後の施設へと乗り込む。極寒のロシア・コーカサスに位置するその秘密研究所では、アンブレラ最後の切り札とも言える巨大B.O.W.「T-A.L.O.S.」が待ち受けていた。

ジルとクリスは力を合わせ、襲い来るクリーチャーの群れを退けながら施設の奥深くへと踏み込、む。かつて洋館事件で培ったコンビネーションは健在で、息の合った連携で幾多の困難を突破した。最終的に二人はT-A.L.O.S.との死闘に打ち勝ち、この生物兵器を撃破する。

この「アンブレラ終焉作戦」の成功によりアンブレラ社は事実上壊滅し、長年にわたる因縁に決着をつけることができた。なお、直後にはアンブレラ社そのものも政府の徹底追及を受け、2004年初頭までに業務停止命令・倒産へと追い込まれていく。

アンブレラ崩壊後も、世界各地ではテロリストや闇市場に流出したウィルスによるバイオテロ事件が新たな脅威となり始める。ジルは引き続きクリスと共にこの新たな戦いに身を投じていくことになった。

ロシアでの非公式特殊部隊は後に再編成され、製薬企業連盟の支援を受けたNGO「BSAA(バイオテロ安全評価連盟)」が発足する。BSAAは各国で頻発するバイオテロに対処するために結成された専門組織であり、ジルとクリスはその設立メンバー(後に「オリジナル・イレブン」と呼ばれる創設時の11名)の一員として名を連ねた。アンブレラ打倒後も休むことなく現場へ赴くジルの姿勢は、まさに生ける正義感と呼ぶにふさわしい。

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新天地での捜査任務 – テロ組織と陰謀に立ち向かった日々(リベレーションズ)

それから間もない2004~2005年にかけて、ジルは新設されたBSAAのエージェントとして各地で任務に当たっていた。中でも描かれているのが、携帯ゲーム機向け作品『バイオハザード リベレーションズ』(以下RV)での事件。

BSAAでは各隊員にコードネームがあり、ジルは「バーミリオン(Vermilion)」のコードネームを与えられていた。RVの舞台となる2005年、地中海近郊では謎の変異生物が大量に漂着する怪事件が発生し、ジルと新たな相棒パーカー・ルチアーニ(元FBC捜査官)はその調査任務に乗り出す。

この事件では、一年前に壊滅したはずのテロ組織「ヴェルトロ」の復活が囁かれており、BSAA上層部からは行方不明となったクリスとジェシカ(クリスの新パートナー)の捜索指令が下った。手がかりを追ってジルたちが辿り着いた先は、地中海に停泊する豪華客船「クイーン・ゼノビア号」だった。

船内は乗客乗員の姿がなくゴーストシップと化しており、不気味な怪物「オーズ(Ooze)」が徘徊する危険な状況だった。ジルとパーカーは協力して船内の探索を進めるが、途中で何者かの罠に嵌り不覚にも気絶させられてしまう。目覚めた時には武器装備を奪われた状態でしたが、二人は持ち前の機転と粘り強さで何とか合流し、再び調査を続行した。

やがてヴェルトロの犯行声明動画が配信され、新種のウィルス「t-アビス(T-Abyss)」の存在が明らかになる。事件は思わぬ方向へと展開し、背後に国家機関の陰謀が絡んでいる可能性も浮上して来た。

調査を進める中で、BSAAを率いるクライヴ・オブライエンや、FBC局長モルガン・ランズディールらの思惑が交錯し、ジルたちは幾度も危機に陥る。それでもジルは諦めずに真相へ迫り、沈没しかけた船からの脱出や巨大クリーチャーとの戦闘など困難を乗り越えて行った。

ついにはクリスたちとも合流を果たし、黒幕であるモルガン局長の不正を暴く決定的な証拠を入手、彼の逮捕にまで漕ぎ着けることに成功する。この活躍によってFBCは事実上解体され、その人員や装備の多くはBSAAに吸収された。BSAAはNGOから国連管轄の正式な国際組織へと格上げされ、対バイオテロの最前線で大きな役割を担っていくことになる。

リベレーションズ』での一連の事件を経たジルは、豊富な実戦経験に裏打ちされた大きな成長を見せている。未知のクリーチャーや難局に直面しても取り乱すことが少なく、落ち着いた判断で状況を打開していく姿はまさにプロフェッショナルなエージェントとなっていた。

初期の頃に見られた直情的な面は、年月と共に良い方向へ昇華された。冷静さと芯の強さを兼ね備えた頼れるリーダーへと成長したジルの姿は、シリーズを追ってきたファンにとっても頼もしく映ったことだろう。

なお、この事件の直後には『バイオハザード5』本編へと続く追加エピソード「Lost in Nightmares(ロスト・イン・ナイトメアーズ)」に物語が繋がります。BSAAの一線で戦い続けるジルは、盟友クリスと共に新たな任務へと赴くことになる。

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宿敵との再会と悲劇 – スペンサー邸事件(Lost in Nightmares)

2006年、BSAA創設から間もない頃、ジルはある極秘作戦に参加する。それはアンブレラ社創設者オズウェル・E・スペンサーの身柄確保という任務だった。長らく闇に潜んでいた巨悪・スペンサーを追い詰めるため、ジルとクリスはヨーロッパの山奥に佇むスペンサーの洋館(スペンサー邸)へ潜入する。

不気味な雰囲気の館を進む二人だったが、そこで思わぬ人物と遭遇した。かつてのS.T.A.R.S.隊長であり、因縁深き宿敵アルバート・ウェスカーが既に館に乗り込み、スペンサーを抹殺した直後だった。

突然姿を現したウェスカーに対し、ジルとクリスは連携して戦いを挑む。しかし、ウェスカーは常人を遥かに超える身体能力を持つ強敵であり、二人がかりでも歯が立たなかった。クリスが止めを刺されそうになったその瞬間、ジルは咄嗟にウェスカーに組み付き、窓の外の断崖下へと道連れに墜落。

クリスの命を救うため、自らの命を顧みず敵と共に奈落へ消えたジル。この自己犠牲的な行動は彼女の強い覚悟と仲間への深い想いを示すものであり、長年苦楽を共にしてきたクリスにとっても衝撃的な出来事となった。

その後、懸命な捜索活動が行われたものの、ジルとウェスカー双方の遺体はついに発見されなかった。公式にはジル・バレンタインは戦死——シリーズ屈指のヒロインが壮絶な最期を遂げたかに思われた。

クリスは相棒を失った悲しみに暮れながらも、彼女の犠牲を無駄にしないため戦いを継続していく。しかし、物語はまだ終わりではなかった。ジルにはこの後、さらに過酷な運命が待ち受けていた。

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洗脳と復活(バイオハザード5)

それから約3年後の2009年、『バイオハザード5』本編にてクリスの前に驚くべき事実が突きつけられる。死亡したはずのジルが生存している可能性が浮上したのである。

きっかけは、クリスが任務先の施設で偶然ジルの名前が刻まれた空の棺を発見し、彼女の遺体が存在しないことを知ったことだった。実はあのスペンサー邸での墜落の際、ジルは瀕死の重傷を負いながらもウェスカーに回収され、秘密裏に保護されていた。

ウェスカーは当時結託していた巨大製薬企業トライセル社のアフリカ研究施設にジルを運び、冷凍睡眠状態で長期間監禁していたのである。

ウェスカーがジルを利用した目的は、自身が進める邪悪な計画「ウロボロス計画」を完成させるためだった。彼らはこれまで各地で収集した様々なウィルス素材に、アンブレラ創設時に開発された始祖ウィルスを組み合わせ、究極のB.O.W.ウィルスである「ウロボロス・ウィルス」を生み出そうとしていた。

しかし、始祖ウィルスは毒性が強すぎて安定した融合が難航していたのである。そこで目を付けられたのが、ジルの体内に残っていたT-ウィルスに対する抗体だった。ラクーンシティでT-ウィルスに感染し、ワクチン投与で生還した彼女の血液には、微量ながらウィルスが生き残っており、それに長期間かけて適応した強力な抗体が形成されていた。冷凍睡眠で数年かけてその抗体を培養した結果、始祖ウィルスの猛毒性を抑制する鍵が見つかり、ついにウロボロス・ウィルスが完成した。

ウロボロス完成後、ジルはもはやウィルス実験の「素材」としては不要となった。しかしウェスカーにとって彼女は憎むべきS.T.A.R.S.の生き残りであり、単に抹殺するには惜しい存在でもあった。ウェスカーはジルに特殊な薬物「P30」を投与する人体実験を施し、彼女を生体兵器として利用する道を選んだ。

P30は投与された人間の自我を奪わずに自由意志のみを支配できるという恐るべき薬。ウェスカーはジル本人の意識をあえて保ったまま洗脳下に置き、「バイオテロを憎むジル自身の意志でバイオテロに加担させる」という残酷な仕打ちを与えた。

長期の薬物投与による副作用で、ジルの肌は蒼白となり髪も茶色から金髪へと変色してしまう。こうしてウェスカーの手先となったジルは、素顔を隠すマスクと強化スーツに身を包み、エクセラ・ギオネ(トライセル幹部)の護衛兼刺客として暗躍させられてしまう。

洗脳下のジルは尋常ならざる身体能力を発揮し、クリスと新たな相棒シェバ・アローマを同時に相手取っても圧倒する戦闘力を見せる。しかし、内心では意識が残っており、大切な仲間であるクリスを自らの手で傷つけてしまうという地獄のような苦しみを味わっていた。

そして『5』本編中盤、ついにクリスとジルは劇的な再会を果たす。最初はP30の影響でクリスを敵と認識して襲いかかるジルでだったが、激しい格闘の末にクリスとシェバが彼女の胸につけられた投薬装置を引き剥がすことに成功。装置が外れたことでジルは完全に正気を取り戻し、長い悪夢から解放されたのである。

正気に戻ったジルだったが、体力の消耗が激しかったため戦いをクリスたちに託して一時戦線を離脱する。BSAA隊員のジョッシュ・ストーンと合流した彼女は、脱出の途中で通信設備を確保すると急ぎクリスへ通信を送った。

ウェスカーの肉体を弱体化させるための薬剤(抑制剤)の存在を伝え、クリスとシェバが最終決戦に臨む大きな助けとなる。その後、体勢を立て直したジルとジョッシュはヘリコプターで火山の火口へ急行し、ウロボロス・ウィルスを取り込んだウェスカーとの死闘を繰り広げていたクリスたちを間一髪で救出。こうして長きにわたる宿敵との戦いの終焉を見届けたジルは、クリスやシェバと共に無事生還を果たす。

バイオハザード5』での再登場は、ファンにとっても衝撃的な展開だった。ジル自身は洗脳という筆舌に尽くしがたい経験を強いられたが、最後には仲間の助けで自らの意志を取り戻し、再び正義の側へ戻っている。その姿はまさに“不死鳥”のごとく蘇ったヒロインと言えるでだろう。

コウ
コウ

ただ、やはり「5」以降のストーリー展開は賛否があるけど、ジルの物語に関しては少し駆け足気味に感じるよね。

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苦難を乗り越えた強さと人間性

かくして、『バイオハザード5』までのジル・バレンタインの歩みを振り返ってきました。S.T.A.R.S.の新人隊員としての初陣から始まり、ラクーンシティ壊滅の地獄を経験し、幾多の戦いを経て成長を遂げていった彼女は、作中でも最も波乱に富んだ人生を送るキャラクターの一人である。

正義感の塊のような女性でありながら、常に完璧超人というわけではなく、恐怖に震え涙を流す等身大の弱さも持ち合わせている。そのギャップこそがジルの人間味であり、多くのファンが彼女に共感し魅了される理由だろう。

シリーズを通して描かれるジルの成長は、まさに逆境に立ち向かい続ける不屈の精神そのもの。仲間と協力し困難を乗り越える姿、使命のために自分を犠牲にする覚悟、そして洗脳という極限状態から立ち直る強さ――どれを取っても彼女の芯の強さと優しさが感じられる。

物語の終盤に至る頃には落ち着きと貫禄すら漂わせ、BSAAのエースとしてクリスと肩を並べて活躍するまでになった。

また、ジルの物語には彼女を支え共に戦ってきた仲間たちの存在も欠かせない。クリス・レッドフィールドとは幾度も死線を潜り抜けた戦友であり、お互い深い信頼で結ばれている。バリー・バートンは洋館事件以来ジルを何かと気に掛け、ラクーンシティからの脱出の際にも救援に駆けつけた。

カルロス・オリヴェイラとの間にも、生死を共にした強い絆が芽生えている。こうした仲間との絆があったからこそ、ジルはどんな苦境にあっても立ち上がる原動力を得ることができた。

ジル・バレンタインは『バイオハザード』シリーズの原点から登場し、現在に至るまで長年にわたり物語を支えてきた欠かせない存在。彼女の足跡を辿ることで、シリーズ全体の流れや世界観の変遷も垣間見ることができる。

S.T.A.R.S.隊員として悪に立ち向かったあの日から、幾度倒れても立ち上がり続ける彼女の姿は、作品世界のみならずプレイヤーにも大きな勇気を与えてくれるだろう。

最後にジルのその後について触れておくと、『5』での事件後、彼女は長い検査と療養の日々を経て少しずつ現場復帰へのリハビリを始めている。なお、長期間の薬物投与による副次効果でジルの肉体的老化はある程度抑制されており、40代に入った現在でも若々しい外見を保っていることが物語中で示唆されている。

洗脳下で自身が起こしてしまった行動への葛藤やトラウマとも向き合いながら、それでも再び前を向いて歩み出そうとする彼女の姿は、やはり強く健気なヒロインそのもの。ファンとしても、ジルが再び完全復活し第一線で活躍する日を心待ちにせずにはいられない。

どんな困難が訪れようとも決して諦めずに立ち向かうジル・バレンタイン——その生き様は、これからも『バイオハザード』シリーズに欠かせない輝きを放ち続けるに違いない。

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