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【ポケモン赤緑】クチバシティ徹底解説|港と電気の街が担う役割を赤緑から考察!

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クチバシティ(英語名: Vermilion City)は、初代『ポケットモンスター 赤・緑』に登場するカントー地方の港町。

ゲーム内では電気タイプのジムが存在し、物語の中盤で訪れる重要な都市となっている。

本記事では、クチバシティの地理や構造、ゲーム上の役割、登場キャラクター、音楽的特徴、などの観点から深掘りして解説して行く。

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クチバシティの地理的位置と街の構造

クチバシティはカントー地方の南東部、海に面した場所に位置する唯一の港町。北は6番道路、東は11番道路に接続し、東側には街外れからディグダの穴(ディグダのあな)が通じている。南側は海に面しており、「クチバ港」と呼ばれる大きな港が整備されている。

ゲーム内では豪華客船サント・アンヌ号が停泊し、世界中を巡航した後に年一回この港に戻ってくるとされている。

また、第2世代以降の作品ではジョウト地方のアサギシティと結ぶ定期船(S.S.アクア号)の発着港としても描かれ、後述するリメイク作品ではナナシマ行きの高速船も就航している。

街のマップ構造はコンパクトながらも機能的。入口付近にはポケモンセンターとフレンドリィショップ(フレンドリーショップ)があり、その先にはクチバジム(電気タイプのポケモンジム)やポケモンだいすきクラブ(ファンクラブ)の建物が並んでいる。

ジム右横には釣り名人の民家があり、初代ではここで「ボロのつりざお」を入手できる(釣り名人いわく彼は「釣りおじさん三兄弟」の長男とのこと) 。

街の北東端には建設途中の空き地があり、作業員のおじさんとワンリキー(初代ではマッスグマではなくワンリキーです)が地面を踏み固めている。

この空き地は3年後(『金・銀』の時代)になっても資金不足で完成しておらず、シリーズを通じて「建設中で一向に完成しない土地」というちょっとしたネタになっている。

港には桟橋と倉庫があり、初代『赤・緑』では直接サント・アンヌ号に乗り込む仕様だったが、『ファイアレッド・リーフグリーン』(第3世代リメイク)以降では港にターミナルの建物が追加された。

この港は「クチバ港」と呼ばれ、カントー有数の大型ドックとして機能している。初代では桟橋の隅に「トラック」が隠れていることでも有名で、これはゲーム内では特に意味を持たないオブジェクトだったが、当時プレイヤーの間で「このトラックの下にミュウがいる」というデマが広まった伝説の存在である。

街から東に出る道(11番道路)は途中で通行止めになっており、看板には「クチバ東道路は現在通行できません。イワヤマトンネルを通って迂回してください」と書かれている。これは後述するようにカビゴンが道を塞いでいる設定で、プレイヤーが順路どおりにゲームを進めるための工夫となっている。

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主人公にとってのクチバシティ:役割とイベント

電気タイプのジムと「オレンジバッジ」

クチバシティ最大の見所は、ジムリーダー・マチスとのジム戦。マチスは「オレンジバッジ」(英語版ではサンダーバッジ)を授けるクチバジムのリーダーであり、電気タイプの使い手。

ジム内部には有名なゴミ箱迷路の仕掛けがあり、プレイヤーは並べられた多数のゴミ箱の中から2つのスイッチを順番に見つけなければマチスの待つ部屋に入れない仕様になっている。

1つ目のスイッチを入れた後、次の正解を外すとまた配置がリセットされるという意地悪な仕掛けで、多くのプレイヤーが当時苦戦したポイント。

マチスとのバトルでは、彼はライチュウなど強力な電気タイプポケモンを繰り出してきます。マチス自身は金髪で筋骨隆々とした米軍人風のキャラクターで、戦闘前には独特のなまり交じりの口調が特徴的。

また彼は「稲妻アメリカン」の異名を持ち、看板にも「ジムリーダー・マチス イナズマアメリカン!」と記されている。このように、マチスはアメリカ出身の元軍人という設定がなされており、彼の経歴はクチバシティに軍港のような雰囲気を与える一因ともなっている。

プレイヤーがマチスに勝利すると、「オレンジバッジ」を入手できる。オレンジバッジは持っているだけでポケモンの素早さが少し上昇し、さらにひでんマシン「そらをとぶ」の野生時の使用が解禁される。

加えてマチスからはわざマシン24「10まんボルト」が渡される。初代ではこの「10まんボルト」は威力・命中率ともに優秀な電気技で、多くのプレイヤーがサンダースやライチュウに覚えさせた。

リメイク版の『FRLG』ではジム報酬が「でんげきは」に変更されたが、再リメイクの『ピカブイ』では再び10まんボルトになっている。

いずれにせよ、クチバジム攻略は冒険序盤~中盤における難関イベントであり、これを乗り越えることで物語が次の段階へ進むことになる。

豪華客船サント・アンヌ号でのイベント

クチバシティと言えば、忘れてはならないのが豪華客船サント・アンヌ号でのイベント。マサキからもらった船のチケットを使って、この豪華客船に乗り込むことができる。

サント・アンヌ号は世界中を航海する豪華客船であり、船内には多くの紳士淑女(ジェントルマンやお嬢様)や船乗り(マリン)達のポケモントレーナーがおり、船内を探索することで様々なトレーナーとバトルできる。船内奥へ進むと、ライバル(グリーンが待ち構えており、ここでライバルとのバトルが発生する。

ライバルを倒して更に奥の船長室に入ると、船長さんが重度の船酔いでぐったりしており、主人公がお助けイベントとして背中をさすって介抱してあげると、お礼にひでんマシン01「いあいぎり」を貰える。

この「いあいぎり」はゲーム進行上必須とも言えるアイテムで、クチバジムの入口を塞ぐ木を切り倒すためにも必要。サント・アンヌ号の船長からいあいぎりを入手したことで、いよいよマチスとのジム戦に挑める準備が整う。

船長を助けた後、主人公が船を降りるとサント・アンヌ号は出航して二度と戻って来ない。ゲーム内の時間概念上は「一年に一度戻る」設定だが、実際には再乗船する機会はなく、乗り遅れた場合は一生乗れないイベントとなっている。

そのため、サント・アンヌ号内に残されたアイテムは取り逃すと入手不可になるという、一種の取り返しのつかない要素としても知られていた。

逆に言えば、この船内イベントには期間制限があり、これをこなしてしまわないとゲームを先に進めない(いあいぎりが手に入らない)ため、当時のプレイヤーは緊張感を持って探索したものである。

💬筆者が子供の頃、「いあいぎり」を貰っていないのにサントアンヌ号が出航してしまうというバグに遭遇したことがあるwwwwww

  • 豆知識
    • 初代ではサント・アンヌ号の出航後、通常は二度と港に戻って来ないが、実はある手順で出航後の港にサント・アンヌ号を再出現させる裏技が存在した。
    • それは、船内でいあいぎりを取得した後にわざと戦闘に負けてポケモンセンターに戻されると、船はいったん出航せず港に留まる。そして再度乗船して降りることでようやく出航する、というもの。
    • この現象を利用して、出航後に本来行けない桟橋脇のトラックの場所になみのりで行く…といった遊びも一部で楽しまれました (もっとも、本編には全く関係ないが…)。

「いあいぎり」と「フラッシュ」の入手・活用

サント・アンヌ号イベントで手に入るひでんマシン01「いあいぎり」は、クチバシティ以降の冒険で大活躍する。まず直後にクチバジムの入口を塞ぐ小さな木を切り倒すために必要なほか、クチバシティ東隣のディグダの穴(11番道路側出口)を抜けた先でも用いる。

ディグダの穴を通ってトンネルを北側に抜けると、ニビシティ近郊の2番道路(ニビジムとトキワの森の間)に出るが、その出口先にはオーキド博士の助手が待っており、図鑑登録数が10種類以上ならひでんマシン05「フラッシュ」をくれる。

この「フラッシュ」は次の目的地であるイワヤマトンネル内を明るく照らすのに必須(実際には使用しなくとも攻略可能だが視界が暗闇になるため非常に難易度が上がる)。

つまり、クチバシティでいあいぎりを入手→道路上の木を切る→ディグダの穴経由でフラッシュ入手という一連の流れを経て、プレイヤーは次の冒険ステップへと進めるよう設計されている。このようにクチバシティは、一時的にゲーム進行のハブとなり「寄り道してアイテム回収」を促す地点でもある。

その他の見どころ・入手要素

クチバシティでは上記以外にも、主人公にとって有用なアイテムやイベントがいくつか用意されている。

ポケモンだいすきクラブ(ファンクラブ)

クチバシティ中央にあるこのクラブハウスでは、会長さんが自慢のギャロップについて長々と語ってくれる。

根気よく話を最後まで聞いてあげると、お礼に「自転車引換券」を貰える。この券をハナダシティの自転車ショップに持って行けば高額な自転車を無料で入手できるため、ぜひ立ち寄りたいイベントである。

なお、『ピカブイ』では報酬が変更され、代わりにレアキャンディや主人公と相棒の着せ替え用衣装セットなどがもらえるようになっている。

ポケモントレード(通信交換)

街の民家の一つではNPCとのポケモン交換イベントがある。初代『赤・緑』および『ピカチュウ版』では、女の子がオニスズメ(またはポッポ)と彼女のカモネギを交換してくれる。

交換でもらえるカモネギはニックネーム「おしょう」が付いており、当時のプレイヤーには印象的だった。

釣り名人とボロのつりざお

前述の通り、港の近くの家では釣り名人から「ボロのつりざお」を貰える。

この釣竿ではコイキングぐらいしか釣れないが、のちに「いいつりざお」や「すごいつりざお」も入手可能。

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クチバシティに登場する主な人物たち

ジムリーダー・マチス

前述した通り、電気タイプのエキスパートであるクチバジムのリーダー。軍人の肩書きを持ち、階級は少佐(しょうさ)とされている。

その異名「稲妻アメリカン」の通りアメリカ出身であり、彼の台詞からかつて戦争に従軍していたことが示唆されている。

ピカチュウ版やアニメ版では筋骨隆々の大男として描かれ、傲慢な態度ながら実力者というキャラクター。

彼の存在はポケモン世界に現実の軍隊や戦争のイメージを持ち込む珍しい例であり、ファンの間でも印象深い人物である。

サント・アンヌ号の船長

世界を巡る豪華客船の船長さん。ゲーム中では重度の船酔いで顔色の悪い姿で登場する。

主人公が介抱すると感謝され、秘伝マシン「いあいぎり」を譲ってくれる重要NPC。

彼自身のキャラクター性はあまり描かれないが、このイベントはストーリー上不可欠なため、船長は影の功労者と言える。

ライバル

クチバシティ自体には常駐しないが、サント・アンヌ号内で主人公の前に現れる宿敵。

ここまでにも何度か対戦しているが、クチバジム直前というタイミングで登場し、手持ちも徐々に進化して強化されている。

船内というシチュエーションも相まって、印象的なライバル戦の一つ。

ポケモンだいすきクラブ会長

クチバシティのポケモンファンクラブの会長さん。小太りの中年男性で、手持ちポケモンのギャロップ(会長は可愛いと言い張る)への愛を熱く語ってくれる。

彼の長広舌に最後まで付き合うと自転車引換券がもらえるため、多くのプレイヤーは頷きながら話を聞いたことだろう。

アニメ『ポケットモンスター』にも同様の会長が登場し、サトシたちに自慢のポケモン話を披露するシーンがある。

釣り名人

港近くの家にいる釣り好きのおじさん。快く主人公に「ボロのつりざお」をくれる。

彼には兄弟がおり、それぞれ釣りおじさん三兄弟として各地で主人公に釣竿をくれる役割を担っている。

ジュンサー(警察官)

初代『赤・緑』には登場しないが、『ピカチュウ版』ではクチバシティにジュンサーさん(おまわりさん)が配置されている。

これはアニメでサトシがクチバシティ到着後にジュンサーから迷子のゼニガメ(ゼニガメ団のリーダー)を引き取ったエピソードに因んだもの。

ピカチュウ版では、クチバジムクリア後にジュンサーに話しかけるとゼニガメを貰えるというご褒美が用意された。このようにピカチュウ版はアニメ準拠の要素が多く、ジュンサー登場もその一環だった。


以上のように、クチバシティではジムリーダーからモブまでキャラが立っており、プレイヤーに強い印象を残す町となっている。

特にマチスのキャラクター性は異色で、彼一人の存在がクチバシティを語る上で欠かせない要素だろう。

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クチバシティの音楽:BGMの特徴と印象

ゲーム中でクチバシティに足を踏み入れると流れるBGM(背景音楽)は、明るく軽快でどことなく海風を感じさせるメロディになっている。

初代『赤・緑』および『青』でのクチバシティのテーマは、他の都市とは異なる活気ある港町の雰囲気を見事に表現している。

テンポは比較的速く(他の街BGMに比べると)、冒険心をくすぐるような高揚感のある曲調で、プレイヤーに「新しい街に来たぞ!」というワクワク感を与えてくれた。

ゲームボーイという限られた音源ながらも、どこかマーチっぽいリズムと爽やかな旋律が印象的で、「潮の香り」と「賑やかな船着き場」を連想させる名曲。

このクチバシティのテーマはシリーズを通じてファンから人気が高く、後の作品や公式・非公式のアレンジにもしばしば登場する。

たとえば、第2世代『金・銀』でカントー地方に再訪した際には、ゲームボーイカラー用にアレンジされたクチバシティの曲が流れる(当時の音源で原曲を再現したチップチューン風)。

第3世代リメイクの『FRLG』では音色がリッチになり、よりブラス(管楽器)や打楽器がはっきりした編曲に進化した。

近年の『ピカブイ』(Let’s Go ピカチュウ・イーブイ)でもオーケストラ風のサウンドでこのテーマが蘇り、懐かしさと新しさが融合した印象を受ける。

その他、実はサント・アンヌ号で使われているテーマ曲は、他のシリーズ作品で密かな形で引用されている。

例えば、『ポケットモンスター ルビー・サファイア』に登場するカイナシティの「海の科学博物館」のBGMは、テンポを落として穏やかにアレンジされたサント・アンヌ号のテーマとなっており、曲の終盤ではクチバシティのメロディーが重なりつつフェードアウトしていくという粋な演出がある(港町つながりのセルフオマージュと言えるでしょう)。

このように、港や海に関する場面でクチバシティの曲想が再利用されるケースもあり、作曲者の遊び心が感じられる。

また、クチバシティのBGMは公式のコンサートやサウンドトラックでも度々取り上げられている。オーケストラアレンジでは、序盤はゆったりと船旅の情景を思わせ、途中から原曲通りの軽快なリズムに展開するなど、海と冒険をテーマにした編曲がなされている。

プレイヤーの声としては「クチバシティに着くとこの曲でテンションが上がった」「港町らしい爽やかな曲調が好きだ」といった意見が多く、初代ポケモンBGMの中でも人気曲の一つとなっている。

暗く不気味なシオンタウンや和風で落ち着いたタマムシシティの曲などと比べると、クチバシティのテーマはひときわ陽気でポジティブ。そのため、物語中盤のターニングポイントにおいてプレイヤーを鼓舞してくれる存在だったとも言えるだろう。

筆者もクチバシティとサントアンヌ号のテーマが一番好き。

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世界観におけるクチバシティの象徴性

クチバシティは、単なるゲーム上の町以上にポケモン世界の世界観を広げる象徴的な役割を担っている。いくつかの観点から、その象徴性について考察してみよう。

軍事色とリアリティ

マチスという人物の存在によって、クチバシティには他の町にはない軍事的なイメージが付加されている。

彼の台詞に登場する「戦争」や「少佐」という言葉は、子供向けRPGだった初代ポケモンにおいて異色のリアリティだった。

ファンの間では「マチスが経験した戦争とは何だったのか?」「ポケモン世界にも人間同士の戦争があったのか?」といった議論が長年交わされている。(戦争に関してはXYにてエピソードが語られている)

また、マチスが「アメリカ出身」と明言されていることで、ポケモン世界における外国の存在も示唆された。

ゲーム中の地理は架空だが、マチスの設定は現実世界との繋がりを感じさせ、ポケモン世界を一段と奥行きのあるものにしている。

さらに、後述するようにクチバシティ自体が現実の都市をモデルにしている節もあり、マチスの軍人設定は横須賀の在日米軍基地から着想を得た可能性も指摘されている。

港町・国際色

クチバシティはカントーで唯一の国際港という設定のため、世界観的にも「外の世界」との接点になっている。

サント・アンヌ号は世界中を巡る豪華客船であり、船内には「外国から旅をしている紳士」や「世界をまたにかける船乗り」などが登場する。

NPCの台詞にも「遠く海外から来た」と思わせるものがあり(英語交じりの喋り方のジェントルマンなど)、クチバシティはカントー地方における異文化交流の窓口となっている。

実際、第2世代『金・銀』ではプレイヤーはジョウト地方から船に乗ってクチバシティに到着するため、他の地方への玄関口として描かれた。これは現実の日本でも、横浜港や神戸港などが「海外への玄関口」と言われるのと重なる。

クチバシティはポケモン世界におけるグローバルな要素を体現している町と言えるだろう。

橙色=活気のメタファー

クチバシティ(朽葉シティ)という名前の由来は朽葉色(くちばいろ)と呼ばれるオレンジがかった茶色の色名にある。

朽葉色は紅葉した枯れ葉の色を指し、一見「朽ちた葉」のような地味な印象だが、実際には明るい橙色に近い色合いになっている。

英語名の「Vermilion City」も鉱物から作る朱色の顔料(辰砂、バーミリオン)に由来し、鮮やかな橙赤色を意味する。

ゲームボーイ版『ポケモン黄』ではスーパーファミコンのスーパーゲームボーイ等でプレイすると、各町が名前に対応した色調で表示される仕掛けがあった。

クチバシティも例に漏れず橙色系のパレットで画面が彩られ、他の町よりも元気で陽気な雰囲気を演出していた。

この橙色は活気やエネルギーのメタファーと言え、港町の賑わいと相まってクチバシティのイメージカラーとしてプレイヤーに刷り込まれている。

カントー地方の町名は色に由来するものが多いが、中でもクチバシティはその色が示すポジティブなイメージを体現した町と言える。


以上のように、クチバシティは「軍事」「港」「電気」「橙色」といったキーワードで象徴される独自の地位をシリーズ内で築いている。

他の都市と比べても異彩を放つ設定が盛り込まれており、ポケモン世界の設定好きなファンにとって考察しがいのある都市でもある。

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シリーズ他作品でのクチバシティ

続編やリメイクでのクチバシティ

『ポケットモンスター 金・銀』(第2世代)での再登場

初代から3年後を描く『金・銀』では、物語後半で主人公がカントー地方に旅立つことになるが、その上陸地点として選ばれたのがクチバシティだった。

ジョウト地方のアサギシティ港から連絡船(アクア号)に乗り込み、到着するのがクチバシティ。

この演出により、クチバシティは「異なる地方を結ぶ玄関口」として描かれ、初代を遊んだプレイヤーには懐かしい再会の場となった。

『金・銀』のクチバシティでは港に船着き場ができ、街の構造も若干変化している。例えば、先述の建設中だった空き地は引き続き工事中で、周囲に岩(いわくだきできる岩)が配置されアイテムが隠されているなど、細かな変更がある。

マチスも健在で、カントー編のジムリーダーの一人として再戦可能。『金・銀』では直接的なイベントは少ないものの、クチバシティが「他地方との接続点」として重要な位置付けを得た作品でもあった。

第3世代リメイク『ファイアレッド・リーフグリーン』

2004年のリメイク作品でもクチバシティは初代そのままに再現されている。ただし大きな追加要素として、ストーリークリア後にナナシマ(セビィ諸島)へ行くための連絡船がクチバ港から発着するようになった。

具体的には、サント・アンヌ号が去った後に高速船シーギャロップ号が就航し、クチバ港の建物(船着き場)から島々へ旅立てる。これにより港町としての役割が拡大され、ゲーム内でもちゃんと港が活用される形となった。

またグラフィック面では、港にアーチ状の門やクレーン設備が追加されるなど、より港町らしさが強調されている。BGMはオーケストラ風にアレンジされつつ原曲の雰囲気を残しているため、懐かしさと新鮮さを味わえる。

イベントの流れ自体は初代と同じだが、ハード性能向上のおかげでサント・アンヌ号の船内描写やクチバジムの雷エフェクトなどが派手になり、クチバシティの魅力が現代風にブラッシュアップされた。


クチバシティは、ゲーム内での役割(ジム戦・船イベント・秘伝マシン入手)から登場人物の魅力、音楽の人気、さらにはシリーズや現実世界への波及効果まで、非常に多面的な魅力を持つ街である。

軍事基地のような側面と国際港の明るさが同居し、電気の街でもあり、橙色に彩られた活気の象徴でもある

――そんな複雑でユニークなクチバシティは、初代ポケモンを語る上で欠かせない存在と言える。

当時を知るプレイヤーにとっては懐かしく、最近シリーズから入ったファンにとっても興味深いクチバシティの世界観。

ぜひこの記事を通じて、その深い魅力を再確認していただけたなら幸いだ。そして今後また新たな作品でクチバシティがどのように描かれるか、楽しみに待ちたい。

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