2025年6月5日、任天堂の最新ハード「Nintendo Switch 2」の発売と同時に、新型のProコントローラーが公式アクセサリーとして登場した。
本記事では、任天堂公式発表の情報に基づき、この Nintendo Switch 2 Proコントローラー の特徴をライトユーザー向けにレビューしていく。
Switch 2 Proコントローラーはテレビモードやテーブルモードで長時間プレイしても快適に操作できるグリップ型のワイヤレスコントローラー。従来モデル(Switch用Proコントローラー)からどのように進化したのか、その性能や新機能、互換性、使用感などを順に見て行こう!
『Nintendo Switch 2 Proコントローラー』について

性能と機能

『Switch 2 Proコントローラー』は、前モデルの使いやすさを継承しつつ、多くの新機能が追加されている。主な性能・機能は以下の通り。
バッテリー持続時間と充電
内蔵バッテリー容量は1070mAhで、約40時間の連続プレイが可能。
これは前モデルと同等の持久力ですが、充電時間は約3時間と大幅に短縮されている(※前モデルは約6時間)。長時間プレイしても電池切れを心配する必要がなく、短時間でフル充電できる点は嬉しい改良である。
ボタン配置
基本的なボタンレイアウト(左右スティック、方向パッド、A/B/X/Y、L/R、ZL/ZR、+/-、HOME、キャプチャー)は従来通りだが、新たに『Cボタン』と呼ばれるボタンが追加された。Cボタンはゲーム中にゲームチャット機能をワンタッチで呼び出すためのボタンである。
また、コントローラー背面には左右に「GLボタン」「GRボタン」が増設されており、これらには好きな機能を自由に割り当てることができる。「GL/GRボタン」は任意のボタンと同じ動作をするよう設定可能。これにより、プレイヤーは自分のプレイスタイルに合わせてショートカット操作を設定できる。
ヘッドセット端子
本体下部にはヘッドホンマイク端子(3.5mm4極ステレオミニプラグ)が搭載された。これにより、有線のヘッドホンやヘッドセットをコントローラーに直接接続し、ゲームの音声を聞いたりボイスチャットに参加したりできる。
また、CTIA規格に対応している(※すべての製品での動作は保証されない旨が公式で案内されている)。
HD振動2(バイブレーション機能)
Switch 2 Proコントローラーは新世代の振動機能「HD振動2」に対応している。HD振動2では「より強く、重く、鋭い振動表現」が可能となり、ゲーム内の細かな感覚や迫力がこれまで以上に手に伝わる。
従来のHD振動(初代Switchのコントローラー搭載)も十分精密な触感でしたが、新モデルでは振動の表現力がさらに向上している。
モーションコントロール
内部に加速度センサーとジャイロセンサーを搭載し、Joy-Con同様にモーション操作に対応している。
体感型のゲームや細かなエイミング操作など、コントローラーの傾きや動きを利用するプレイも問題なく行える。
その他の機能
従来モデルと同じくNFC機能を内蔵しており、コントローラー上部の決められたエリアにAmiiboをタッチしてデータの読み書きができる。
通信方式はBluetoothによる無線接続で、近距離無線通信(NFC)にも対応している。任天堂から特別な言及はないが、無線での入力レスポンス(応答の速さ)は従来通り安定しており、遅延を意識せず快適にプレイできると考えられる。

ただ、この任ボタンを割り当てられる「GL/GRボタン」の位置はグリップの裏側なので、握った際に誤って押してしまう可能性があるため、「決定ボタン」などの重要なものは配置しない方がいいかも?
互換性
Nintendo Switch 2 Proコントローラーと他のコントローラーとの互換性について、公式情報に基づき解説して行く。
Nintendo Switch(初代)の周辺機器との互換性
任天堂は「Nintendo Switch用の周辺機器は一部を除き、引き続きNintendo Switch 2でも使用可能」であると案内している。
実際、初代Switch用のJoy-ConはSwitch 2本体と無線で接続して使用できる(※ただし新本体ではJoy-Conを直接取り付けて充電することができないため、別途Joy-Con充電グリップなどで充電する必要がある)。
また、初代Switch用のNintendo Switch ProコントローラーもSwitch 2本体に無線接続してそのまま使用可能。USBケーブルでSwitch 2本体に接続すればコントローラーの充電もできる。
つまり、旧Proコンを既に持っている場合、Switch 2でも引き続き公式に利用できる。

しかし、旧Proコンからスリープ状態を解除できないため、意外と不便。
Nintendo Switch 2専用コントローラーの互換性
一方で、新しいSwitch 2用ProコントローラーやJoy-Con 2といった「Switch 2専用周辺機器」は、基本的に初代Switchでは使用できない点に注意が必要。任天堂は公式サイトで「一部を除きNintendo Switchではお使いいただけません」と明言しており、Switch 2 Proコントローラーも初代Switch本体では動作しないと考えられる。
したがって、Switch 2 Proコントローラーはその名の通りSwitch 2でのみ使用可能なコントローラー。
Joy-Conとの併用
Switch 2本体には標準でJoy-Con 2(L/R)が付属しており、携帯モードやおすそわけプレイなど様々なスタイルで遊ぶことができる。
Switch 2 Proコントローラーはそれらとは別売の追加コントローラーですが、もちろん複数のコントローラーを同時接続してのマルチプレイにも対応している。たとえば、1人がProコントローラーで操作し、もう1人がJoy-Conで操作するといった組み合わせも可能(初代Switch同様、最大接続台数内であれば組み合わせは自由です)。
公式の案内通り、ProコントローラーはTVモードやテーブルモードでのプレイ時に真価を発揮するため、シーンに応じてJoy-Conと使い分けると良いだろう。
初代Proコントローラーとの違い
Nintendo Switch 2 Proコントローラーは、初代Nintendo Switch Proコントローラー(2017年発売)から多くの改良が加えられている。ここでは主な違いをまとめる。
- 追加ボタン(Cボタン・GL/GRボタン)
- 最大の違いはボタン数の増加です。Switch 2版ではCボタンが新設され、ゲーム中にチャット機能を即座に呼び出せる。
- また、コントローラー背面にGL/GRボタンが追加され、好みのボタン入力を割り当てて使うことができる(初代Proコンにはこれらのボタンはない)。この背面ボタンは他機種の所謂「プロ向けコントローラー」では一般的だったが、任天堂純正では初の試み。
- HD振動の強化
- 初代Proコントローラーは「HD振動」に対応し、多彩で精密な振動フィードバックが特徴だった。Switch 2版ではそれが「HD振動2」に進化し、より強く重みのある鋭い振動表現が可能になっている。振動機能自体は両者とも搭載していますが、臨場感や触感の細やかさが新モデルでは向上している。
- サイズ・重量の変化
- 新旧でコントローラーの大きさはほぼ同等だが、若干コンパクトになっている(初代: 106×152×60mm → 新型: 105×148×60.2mm)。重量は初代約246gから新型約235gへと約11g軽量化されている。わずかな差に思えるが、長時間持っていると軽い分だけ手への負担が減るメリットがある。
- バッテリーと充電時間
- 前述のとおり、連続プレイ可能時間は約40時間で新旧同じだが、充電時間は初代:約6時間 → 新型:約3時間と半分になった。急速充電に対応したことで、短い充電でまたすぐプレイに戻れるようになったのは進化ポイントである。
- 静音性と質感
- Switch 2 Proコントローラーでは、スティック操作時のカチカチ音が静かになったと公式に案内されている。コントローラー全体の構造も継ぎ目の少ないシームレスなデザインとなり、手に馴染む滑らかなグリップ感を実現している。
- 初代モデルも「持ちやすいグリップ型」で定評があったが、新モデルでは細部の作り込みによりさらに快適性が向上していると言える。
- その他
- 通信方式はどちらもBluetooth無線接続。モーションセンサー(ジャイロ/加速度)やNFC機能(amiibo対応)も新旧どちらのProコントローラーにも搭載されている。
- 一方でアナログトリガー(押し込み具合で入力が変わるLRボタン)は旧モデル同様に非対応。L/RおよびZL/ZRボタンは新旧ともデジタル入力となっている(※任天堂から特に触れられていないが、公式仕様上そのようになっている)。
使用感と快適さ

Nintendo Switch 2 Proコントローラーは公式に「長時間でも快適にプレイできる」と謳われており、実際その使い心地は非常に良好だと感じられる(本記事では公式の情報に基づき客観的に述べる)。
まず、握った際のグリップ感は滑らかで手によく馴染む。シームレスにつながった一体型の形状になっているため段差が少なく、掌にフィットしやすいデザインになっている。表面のマットな質感と適度な重量バランスによって、ライトユーザーでも「重すぎず安っぽくもない」絶妙な持ち心地を味わえる。
実際、前モデルより約11g軽量化された235gという重量は、長時間持っていても疲れにくいメリットにつながっている。

筆者的には、マットな手触り感がすごく良い。大袈裟ではなく、握り心地は今までのコントローラーで一番かも。
スティックやボタンの操作感も洗練されている。公式によればスティックを倒した際の作動音が静音化されており、深夜など周囲が静かな環境でもカチカチと音が気になりにくくなった。スティックの動き自体もスムーズで、細かなエイミング操作なども思い通りに行える。ボタン配置は基本的に従来と同じなので、初めてProコントローラーを手にする場合でもオーソドックスな操作感で戸惑うことは少ないはず。
新たに加わった背面のGL/GRボタンも、必要に応じて好きな機能を割り当てられるので便利である(使わなくてもプレイには支障はない)。
例えばボタン操作が苦手なライトユーザーでも、自分の押しやすい位置にジャンプやダッシュなどの操作を割り当てておけば、ゲームによってはプレイが楽になるかも?
そして忘れてならないのが Cボタン(ゲームチャットボタン)とヘッドホン端子の存在。Switch 2では本体内にボイスチャット機能「ゲームチャット」が実装されており(別売のNintendo Switch Online加入やインターネット接続が必要)、このProコントローラーのCボタンでいつでもチャットメニューを呼び出せるようになっている。
友人とオンラインプレイをする際などに、ゲームを中断してメニューを開かずともワンタッチでボイスチャットの設定や参加ができるのは大変便利。さらに、ヘッドセットをコントローラーに直接つないで音声のやり取りができるため、従来のようにスマートフォン用アプリを使ったり別途ボイスチャット用デバイスを用意したりする必要がない。
ライトユーザーであっても、こうした手軽にフレンドと話しながら遊べる環境は魅力的に映るだろう。実際に音声チャットをしない場合でも、ヘッドホン端子からゲーム音声を出力できるので、テレビの音を出せない状況でも静かにプレイに集中できる。
総じて、Nintendo Switch 2 Proコントローラーの使用感は公式の謳い文句どおり「快適」であり、細部までユーザー体験を向上させる工夫が凝らされている。そのため、カジュアルゲーマーであってもこのコントローラーを使うことでプレイの快適さや楽しさが確実にアップすると言えるだろう。
ライトユーザーは買い替えるべきか?
最後に、Nintendo Switch 2 Proコントローラーはライトユーザーにとって買い替え(もしくは新規購入)する価値があるかを考えてみよう。結論から言えば、

余裕があれば是非オススメしたいが、必須ではない
というのが正直なところ。
まず、既に初代SwitchのProコントローラーを持っている場合、前述のようにそれをSwitch 2でもそのまま利用できる。したがって、新型ProコントローラーがなくてもSwitch 2でゲームを遊ぶこと自体に支障はない。Joy-Conも含め、手元にあるコントローラーで基本的なプレイは十分可能。その意味で、ライトユーザーにとって「ゲームを遊ぶために絶対必要なもの」ではないだろう。
しかし、新型Proコントローラーが提供する数々の改良点は、ライトユーザーにも魅力的に映るはずです。例えば「友達とワイワイ遊ぶのが好き」という方なら、Cボタン+ヘッドセットで手軽にボイスチャットしながら協力・対戦プレイが楽しめる。
長時間のプレイはあまりしないという方でも、コントローラーの軽量化や握りやすさのおかげで手が疲れにくいのはメリットになる。また、HD振動2の臨場感あるフィードバックは、普段あまりゲームをしない人にとっても「おっ!」と驚き楽しめる体験をもたらしてくれるだろう。
背面ボタンに関しては上級者向けの印象もあるが、使わなければそのまま通常のコントローラーとして扱えばいいだけなので、「将来的に使うかも」くらいの気持ちで持っておいて損はない。
価格は税込9,980円と決して安価ではない。

筆者は、仕事中の買い出しでビックカメラへ行った際に店頭で並んでいたのを見つけて即購入に至ったんだけど、正直「えっ!!たっか!!!!!!」って思わず声を上げそうになってしまった。
公式コントローラーならではの安心感・耐久性や、Nintendo Switch 2との完全な互換性を考慮すると、その価値は十分にあると言える。ライトユーザーであっても、「ゲーム体験をより快適にしたい」「純正の高品質なコントローラーで安心して遊びたい」という気持ちが少しでもあるなら、Nintendo Switch 2 Proコントローラーへの投資はオススメ。特に、Joy-Conでの操作に物足りなさを感じていた方や、テレビモード中心で遊ぶ方には、大きな満足感を得られるだろう。
逆に、「そこまで長時間プレイしないし、ボイスチャットもしない」「今あるJoy-Conや旧Proコンで十分楽しめている」と感じているライトユーザーであれば、無理に買い替える必要はなし!!Nintendo Switch 2本体だけでも従来のSwitchソフトも遊べるし、手持ちのコントローラー資産も活用できる環境が整っている。
それでも、実際に店頭デモや試遊イベントなどで新しいProコントローラーを触ってみると、その握り心地や操作感の良さに驚くかもしれない。
もし機会があれば一度体験してみて、気に入ったら購入を検討すると良いだろう。

決して安い買い物ではないので慎重に!!


