
皆さんは「クレア・レッドフィールド」はお好きですか?
この記事に飛んできたってことはやはり好き、もしくはREベロニカの発売に触発されてたどり着いたかのどちらかだろう。
筆者的にクレアはめちゃくちゃ大好きなキャラクターで、10代だった初登場時にも関わらず兄クリス譲りの性格がなんとも魅力的だった。
特にコードベロニカでのキャラクター性は個人的にめちゃくちゃ好きで、「2」ではシェリーという常に守るべき存在がいたこと、「コードベロニカ」前半ではスティーブという弟的な存在がいたことで、"お姉さん"的な雰囲気が漂ってた。
ただ、クリスがロックフォート島に助けに訪れた時に出たあの妹感というギャップに心を撃ち抜かれたよな!😂
最近は作中で名前は出てくるけど主人公として活躍することは減ってて影が薄くなりがちだけど、間違いなくバイオでもトップクラスの人気を誇るキャラと言っても過言ではない!個
人的に見た目で言うとダークサイドクロニクルズの時のクレアが好き。
ということで、本記事では『バイオハザード2』におけるクレアの活躍に迫って行こうと思う!
ラクーンシティの惨劇と、ひとりの女子大生の決意


物語の幕開けは、土砂降りの雨が降り注ぐ夜のハイウェイから始まる。
バイクを走らせてラクーンシティを訪れたクレアの当初の目的は、街を観光することでも、事件に巻き込まれることでもなかった。
彼女の目的はただ一つ、音信不通となってしまった大好きな兄を探すことだったのである。
兄クリスを探して地獄へ足を踏み入れる
クレアの兄であるクリス・レッドフィールドは、ラクーンシティ警察署(R.P.D.)の特殊部隊「S.T.A.R.S.」に所属する優秀な隊員だった。数ヶ月前から彼との連絡が途絶えていたことを心配したクレアは、胸騒ぎを覚えて自ら街へと足を運ぶ。
しかし、立ち寄った郊外の食堂で彼女が目撃したのは、人間を貪り食う血まみれのゾンビの姿だった。突然の出来事にパニックになりながらも外へ逃げ出した彼女は、偶然にもこの日からラクーンシティ警察署に配属される予定だった新人警官、レオン・S・ケネディと合流する。

二人はパトカーに乗り込んで安全な場所を目指すが、街はすでに完全に崩壊していた。
暴走した大型のタンクローリーが二人の乗るパトカーに突っ込み、大爆発を起こす。
炎の壁によって自分物理的に引き裂かれてしまったクレアとレオンは、「警察署で合流しよう」と短い約束を交わし、それぞれ単独で暗闇が支配する街を駆け抜けることになる。
これが、クレア・レッドフィールドの長く過酷なサバイバルの始まりだった。
普通の女子大生が持つ異常なサバイバル能力

ラクーンシティ警察署は、かつては豪奢な美術館だった建物を改装して作られた歴史ある建造物である。
本来であれば市民を守る最後の砦となるはずだったこの場所も、クレアが到着した頃には内部から完全に崩壊し、夥しい数の警官たちがゾンビと化して徘徊する巨大な「生ける屍の墓地」へと成り果てていた。
ここで注目すべきは、クレアが特殊な軍事訓練を受けた兵士でも、ベテランの警官でもなく、ごく普通の「19歳の女子大生」であるという事実。常人であれば恐怖のあまりその場にへたり込んでしまうような極限状態の中で、彼女は決して歩みを止めなかった。
彼女のこの驚異的なサバイバル能力の背景には、特殊部隊員である兄クリスの存在がある。クレアは以前から兄から護身術や銃器の取り扱い、そして「どんな状況でも絶対に諦めない」という精神論を叩き込まれていた。
ハンドガンを構え、暗く入り組んだ警察署内の廊下を探索し、限られた弾薬と回復薬(グリーンハーブ)をやりくりしながら血路を切り開いていく彼女の姿は、まさに天性のサバイバーと言えるだろう。
警察署でのサバイバルと「パラドックス」の謎
警察署内での探索は、単にゾンビの群れを掻き分けて出口を探すだけのような単純なものではなかった。
クレアは兄が残した手がかりを探す中で、署内に仕掛けられた数々の複雑なギミック(彫像のメダル集めや配電盤のパズルなど)を解き明かしながら、この惨劇が単なる事故ではなく、巨大企業アンブレラ社の陰謀と、新型ウイルス「G-ウィルス」の開発に端を発しているという底知れぬ闇へと足を踏み入れていく。
追跡者タイラントの恐怖

クレアの警察署からの脱出を最も困難にさせた要因の一つが、アンブレラ社が生存者の抹殺と証拠隠滅のためにヘリコプターから投下した大型生物兵器「タイラント」の存在である。
黒いトレンチコートに身を包み、人間の倍近い体躯を持つこの怪物は、足音を重く響かせながら壁を突き破り、どこまでも執拗にクレアを追跡して来る。
銃弾を何発撃ち込んでも膝をつく程度で、すぐに立ち上がって追いかけてくるタイラントのプレッシャーは、プレイヤーに「一箇所に留まることすら許されない」という強烈な焦燥感を与えた。
交差するタイムラインに見る不思議な矛盾
さて、ここで少し視点を変えて、ゲームのストーリー構成の裏側に潜む、非常に興味深い「パラドックス(矛盾)」について解説して行こう。
本作『バイオハザード RE:2』では、クレアとレオンの物語は「同じ日の夜」に「同じ場所」で起きているという設定である。しかし、二人のストーリーラインを詳細に比較すると、いくつかの一致しない出来事が生じている。

最もわかりやすいのが、先ほど紹介した恐るべき追跡者、タイラントの末路である。
- クレア視点
- 物語の中盤、警察署から続く地下施設のエレベーター付近で、G生物(変異したウィリアム・バーキン)の急襲を受ける。タイラントは圧倒的な力を持つG生物の巨大な爪によって、文字通り「真っ二つ」に引き裂かれて絶命する。
- レオン視点
- 物語の終盤、クレアの時系列よりもずっと後の時間軸の地下施設において、タイラントは傷一つない完全な姿(特徴的なトレンチコートも無傷の状態)で再びレオンの前に立ち塞がる。
このように、クレアの物語で完全に死んだはずのタイラントが、レオンの物語ではピンピンして登場するという矛盾がある。
さらに不思議なことに、クレアとレオンは本来同じタイミングで警察署内に存在しているはずなのに、両者とも「全く同じ仕掛けのパズル」を解いて道を開き、「全く同じ場所・同じ状況」でボスのウィリアム・バーキンと死闘を繰り広げることになっている。
これはゲームの設定ミスというわけではなく、ゲームとしての「面白さ」と物語の「体験」を両立させるために意図的に設けられた「ズレ」だと解釈できる。
二人の物語は、一本の絶対的な時間軸に沿って進んでいるのではなく、それぞれの主人公の視点から見た「ラクーンシティ脱出の真実」という、一種のパラレルワールド的なアプローチで描かれている。
この「語り手によって歴史が少し違う」という要素が、物語に深い奥行きを持たせている。
シェリー・バーキンとの出会い……母性と使命の目覚め

警察署の深部へと足を進めるにつれ、クレアの行動目的は「兄の捜索と自身の脱出」から、もう一つのより感情的で重要な使命へとシフトして行く。
それが、署内の暗がりで一人怯えていた小さな金髪の少女、シェリー・バーキンとの出会いである。
孤独な少女を救うという決断
シェリーは、この未曾有のバイオハザードの元凶とも言える「G-ウィルス」の主任開発者である、ウィリアム・バーキンとアネット・バーキン夫妻の一人娘だった。
両親が研究とアンブレラ社との暗闘に没頭する中、彼女は母親からの「危険だから警察署へ逃げなさい」という電話での指示だけを頼りに、たった一人で化け物だらけの署内に身を潜めていたのである。
レオンの物語が、謎の女性スパイであるエイダ・ウォンとの出会いを通じて、巨大企業の陰謀という「ハードボイルドなサスペンス」を展開していくのに対し、クレアの物語は「少女の保護」と「無償の母性」という、極めて人間的で温かいテーマを軸に進行して行く。
クレア自身も明日生き延びられるか分からない極限状態であったにもかかわらず、彼女は怯えるシェリーと同じ目線にしゃがみ込み、その小さな手を強く握りしめた。
「絶対にあなたを助け出す」というクレアの決意。この瞬間こそが、彼女が単なる「巻き込まれた被害者」から、誰かのために命を懸けて戦う「真のヒロイン」へと昇華した決定的なターニングポイントと言える。
父親の成れの果て、G生物(ウィリアム・バーキン)の悲劇

シェリーを保護したクレアの前に立ちはだかる最大の壁。それは皮肉なことに、シェリーの実の父親であるウィリアム・バーキンだった。
ウィリアムは、自らが開発したG-ウィルスをアンブレラ社の特殊部隊に奪われそうになり、銃撃を受けて致命傷を負う。
死の淵に立たされた彼は、奪われるくらいならと、残されたG-ウイルスを自らの体に注射してしまう。その結果、彼は理性を完全に失い、右腕に巨大な目玉を持つ、際限なく細胞の変異と増殖を繰り返す恐るべき怪物「G生物」へと成り果ててしまったのである。
ここで、G-ウィルスの持つ最も恐ろしく、そして悲劇的な特性について触れておかなければならない。G生物は、ウイルスを定着させ、自らの種を確実に繁殖させるために「自分と遺伝子情報が最も近い存在」を本能的に探し出し、胚(ウイルスの子供)を植え付けようとする性質を持っている。
つまり、怪物と化した父親が、世界で一番愛していたはずの実の娘を「繁殖の道具」として探し求めて徘徊している。
追いつけば、娘もまた恐ろしい怪物へと変貌してしまうというこの地獄のような構図は、物語に計り知れない絶望感をもたらしている。
クレアは、異形の肉塊と化し、何度倒しても新たな形態へと進化して蘇るウィリアムからシェリーを命懸けで守るため、壮絶な死闘を幾度となく繰り広げることになる。
下水道の苦闘と、母アネット・バーキンの真実

警察署の地下から脱出したクレアとシェリーを待っていたのは、暗く、悪臭が漂い、巨大なヘドロの怪物(G成体)が這い回る巨大な下水道エリアだった。
アンブレラ社の誇る地下秘密研究所「NEST(ネスト)」へと続くこの不気味な水路で、クレアはシェリーの母親であるアネット・バーキンと遭遇する。
アネットは、夫ウィリアムの暴走を食い止め、G-ウイルスが施設の外(世界中)へと流出するのを防ぐために、たった一人で施設内を奔走していた。
クレアの目から見れば、アネットは幼い娘を危険な警察署に放置し、怪物の後始末と研究データの隠蔽に執着する「冷酷な母親」に見える瞬間もあった。
クレアがアネットに対して強い怒りをぶつけるシーンは、彼女がいかにシェリーに対して本物の愛情を注いでいるかを浮き彫りにしている。
しかし、アネットの行動の根底には、皮肉にも地球規模のパンデミックを防ぐという彼女なりの悲壮な責任感と、ウィリアムの凶行から世界を(そして間接的には娘を)守りたいという、ひどく歪んだ、しかし本物の愛情が存在していた。
不器用すぎた彼女の愛は、惨劇の中で静かに散っていくことになる。
地下研究所「NEST」の崩壊と、脅威の生還スピード

物語の最終局面、二人はついにアンブレラ社の最先端科学技術が結集された地下研究所「NEST(ネスト)」へと到達する。
清潔で静まり返った施設内には、警察署や下水道とは比べ物にならないほど凶悪な植物型のクリーチャーや、進化した怪物たちが待ち受けていた。
そしてここで、事態は最悪の展開を迎える。幾度もクレアに退けられてきたG生物(ウィリアム)がついに執念でシェリーを捕らえ、彼女の体内に恐るべきG-ウィルスの胚を植え付けてしまったのである。
悪魔の名を持つ特効薬「DEVIL」での救済
クレアは施設を破壊しながら暴走するG生物の猛攻を退け、アネットから託された情報をもとに、刻一刻と崩壊していく研究所の中でワクチンの精製に取り掛かる。
このG-ウイルスの抗原(特効薬)には、「DEVIL(デビル)」という名称が付けられている。
世界を破滅へと導く驚異のウィルスの名が「God(神)」を暗示する「G-ウィルス」であるのに対し、それを打ち倒すための特効薬に「悪魔(DEVIL)」というコードネームが付けられている点には、アンブレラ社の科学者たちが抱いていた倫理観の欠如と、神の領域に踏み込んだ傲慢さに対する強烈な皮肉が込められていると言える。
しかし、その「悪魔」という名のワクチンこそが、少女の命を繋ぐ唯一の希望だった。クレアは完成したDEVILを携えて大急ぎでシェリーの元へ戻り、自らの手で注射器を打ち込む。
ワクチンは劇的な効果を発揮し、シェリーの体内で進行していたウイルスの侵食を完全に食い止めることに成功したのである。
この瞬間、クレアは単にモンスターから逃げ延びたサバイバーとしてだけでなく、アンブレラ社の生み出した絶望の連鎖を断ち切り、一つの尊い命を救い出した「救済者」としての役割を見事に全うした。
エンディングとその後……クレア、シェリー、レオンの終わらない絆

地下研究所が自爆シーケンスによって完全に炎に包まれる中、クレアは回復したシェリーの小さな手を引き、辛くも地下から発車する脱出用列車に乗り込む。
そこでレオンと奇跡的な再会を果たし、列車を飲み込もうとするG生物の最終形態(もはや元の原型を微塵も留めていない巨大な肉塊)を三人の力で完全に打倒することで、長く果てしないラクーンシティの悪夢はついに幕を閉じる。
朝日が昇る荒野を歩き出す三人。彼らの表情には、地獄を生き抜いた疲労とともに、確かな希望が満ちていた。
ラクーンシティからの生還と、引き裂かれた三人
クレアの目覚ましい活躍は、単にラクーンシティからの脱出という物理的な結果にとどまらなかった。彼女が極限状況下で築き上げた人間関係と深い絆は、その後のシリーズの歴史に極めて大きな影響を与えていくことになる。
ラクーンシティからの生還後、アメリカ合衆国政府は事態を重く受け止め、生存者で彼らを直ちに保護という名目で監視下に置いた。
特に、特効薬によって変異は止まったものの、体内にG-ウイルスを宿したままのシェリーは、政府の極秘の研究対象として事実上の軟禁状態に置かれる運命にあった。
また、レオンはその卓越したサバイバル能力と正義感を見込まれ、政府直属のエージェントとなる道を(シェリーの安全保障という半ば強制的な取引を含めて)歩むことになる。
一方でクレアは、依然として行方不明である兄クリスを探すため、一人でアンブレラ社の拠点が残るヨーロッパへと旅立つ道を選ぶ。
物理的には遠く離れ離れになってしまった三人。政府という巨大な権力によって切り離され、それぞれの過酷な運命を歩むことになった彼らだが、ラクーンシティで結ばれた絆が途切れることは決してなかった。
終わらない絆!クレアたちが迎えた未来
その後のシリーズの物語やファンの間での緻密な考察により、ラクーンシティ脱出後の彼らの関係性が明らかになっている。
ヨーロッパへ渡った後も、クレアは軟禁状態にあるシェリーと継続的に連絡を取り合っていた。また、過酷な任務に就いていたレオンも同様に、クレアと密かに連絡を取り続けていたのである。
レオンは政府内部に身を置く立場を最大限に利用し、シェリーの処遇に関して、彼女の代理人や後見人のような立場で立ち回っていたと考えられている。
政府の冷たい施設の中で一人取り残されたシェリーにとって、どれほど心細かったことだろうか。しかしレオンは、シェリーがこの過酷な運命と監視を受け入れることにちゃんと納得しているという「確信」を持っていた。
なぜなら、シェリーの背後には、常にクレアという絶対的な精神的支柱が存在し、二人が絶えず連絡を取り合って心を支え合っている事実を、レオン自身がよく知っていたからである。
クレアがラクーンシティの暗闇の中でシェリーに与えた無償の愛情と保護は、脱出後も永きにわたって、少女の心を孤独という暗闇から守り続けていた。
もしクレアがあの夜、シェリーの手を引いていなければ、シェリーは怪物に飲み込まれていたか、あるいは生き延びたとしても心を閉ざし、政府の実験動物として人生を終えていたかもしれない。
クレアの最大の「活躍」とは、タイラントを撒いたことでも、G生物を倒したことでもなく、シェリーという一人の少女の「魂」を救ったことだと言えるだろう。
あとがき
いかがだったでしょうか。
以上がクレアの始まりの物語と言える「バイオハザード2」における彼女の活躍でした。
レオンのページを書いていた頃から少しずつ文章量が増えて行って、いつの間にか「バイオ4におけるレオン」のようにシリーズ毎にページが細分化されるっていう😂
そして、気が付けばその1ページの文章量が約7,000字近くになっちまうという😂
このように書くことがありすぎるくらいにバイオハザードシリーズのキャラクターは魅力的であり、その動向を追わずにはいられないのである。
それでは、次は「コードベロニカにおけるクレア」でお会いしよう!
