下水管理人の日報

6月28日
久しぶりに運び屋のドンがきたので仕事がすんだ後、すこし世間話をした。何でも病状がひどくて昨日まで寝込んでたらしい。こんなヤバい仕事をしてりゃどこか悪くなるのもうなずけるが・・・。
話をしている最中も、終始脂汗を垂らし、体のあちこちをかきむしってやがった。一体あいつはどんな病気にかかっているんだ?
7月7日
最近、アイアンズ署長が研究所に通いつめている。まったく何しに行ってんだかわかんないが、いつも憂鬱な顔をしてやがる。あの陰険な顔した奴が、さらに憂鬱な顔して毎日来るんだから、こっちの気までめいっちまうぜ。
どうせ、ウィリアムのだんなあたりに無理言われてるんだろうけど、それが奴の宿命ってもんだ。せいぜい頑張ってくれ"市民思い"の署長さんよぉ。
7月21日
こんな深夜に仕事があるんじゃ好きな酒もロクロク飲めたもんじゃない。だがこの仕事のおかげで俺の生活は成り立ってんだから、そんな事言ったらバチが当たっちまうかもな。
8月16日
久しぶりに、アイアンズ署長がやってきた。以前に増して険しい顔をしていたので、冗談を言ってなごませてやろうとしたら、眉間に銃口を突きつけられ殺されかけた。
何とかその場は収まったなら良かったが、一体どういう神経してやがるんだアイツは。俺が隠し持っているメダルと奴のメダルの2つを使わなかったら、研究所へ行く事なんかできなしないのに。全く"市民思い"の署長だぜ。
8月21日
ウィリアムのだんなから、警察や記者がアンブレラの事について調査を始めたと情報を受けた。
それはラクーン市全体に及ぶらしく、いつ下水道の中まで、調査が及ぶかわからないので、アンブレラ下水設備を一旦停止して、カモフラージュしておいてくれという用件だ。
これからの下水道の往来は、今まで通り続けるらしいが、バレちまったら俺の職がなくなっちまう。気をつけなきゃな。
考察
公的インフラが“裏”の事件と結びついている
「下水道」「設備停止」「通路としての利用」という記述から、普通の下水処理施設ではなく「秘密の通路/研究施設へのアクセス路」などの役割を担っていることを示唆している。
施設管理者という“裏方”目線の日記だからこそ、日常として見過ごされる部分に異変があることが描かれている。
権力・企業・研究が交錯する構造
管理人の日記に、警察署長、研究者、企業(アンブレラ)などが登場している。
これにより「公共機関が企業・研究の隠蔽に加担しているかもしれない」という疑念が植え付けられている。
署長が研修所に出入り/銃を向けるという異常行動も、単なるサスペンス的演出以上に“組織の闇”をほのめかしている。
“観察者”としての日常者の視点
この日報の語り手は、あくまで下水道管理を担当する“職員”。彼の視点で「何がおかしいか」を少しずつ気付いていく形式は、プレイヤー/読者側にも「この世界では何かがおかしい」という感覚を持たせる。
リアルなホラー・サスペンス演出として機能している。
謎解き・探索のヒント
例えば「メダル」「通路」「設備停止」「研究所」というキーワードが散りばめられており、探索のヒントや物語の裏側を察する手がかりとなっている。



























